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高校生に「ルワンダと国際貢献」の授業をしました!

みなさんこんにちは。吉野です。
今はフィンランドのヘルシンキからnoteを書いています。


12日に出発したのですが、フィンランド行の飛行機は夜でした。
その日の午前中に、実は、高校で授業をさせていただきました!

すごくタイトルスケジュールだったので、いろいろな人に迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいです。

初めて高校生向けのお仕事をいただきましたので、
大学生向けと比べた所感などをお伝えします。


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1.授業の内容

授業でルワンダ虐殺を扱ったということで、その延長線で私の授業を使っていただきました。(当該授業についての詳細は言及を避けます)

なので、ルワンダ虐殺に関連する授業をしてほしい、ということでした。

授業全体の趣旨を鑑みて、「ルワンダと国際交流」というテーマを立て、
「人間の安全保障」の考え方を援用した授業
を構成しました。

「人間の安全保障」は、国際社会の多様なアクターが協力して、人間の中核的な「恐怖からの自由」「欠乏からの自由」「尊厳をもって生きる自由」を守る「安全保障」を行うことです。

それを、「人間の頭・心・腹を守る国際協力」という表現に落とし込み、
授業を展開していきました。

授業の構成は、
1:ルワンダ虐殺における国際協力=「恐怖からの自由」の保障
2:今のルワンダにおける国際協力=「欠乏からの自由」「尊厳を持って生きる自由」の保障
3:あなたと国際協力=多様なアクターの参画


という3本建てで構成しました。



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2.高校生のエンゲージメントを高める

次に、高校生を寝かさない授業をどう作るかという問題になります。

これはなかなか難しい。要するに、「おもしろい授業」をつくる必要があります。

ここで重要なのは、
「おもしろい授業」の内訳を考えることです。

おもしろい授業とはつまり、
ポジティブな感情を呼び起こす授業のこと。

そして、そのポジティブな感情にも種類があります。

私が今回の授業で呼び起こそうとした感情は、

・encouraged:国際協力への意欲を高める
・Inspired:一般的に言われているものとは別の視点を提示する
・Supported:どんな意見も言える環境をつくる
・Belonging:置いて行かれる人を作らない

です。もちろん、interestedでexcitedになるようにもしましたが、
今回はそれよりもこの4つを意識しました。

結果、
事後の匿名アンケートにて設けた「興味をもって(眠くならずに)聞き続けられましたか?」の設問には、すべての人が肯定的な回答をしてくれました


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3.高校生と大学生を比べて

私は今回、初めて高校生向けに授業をつくりました。

いくつか感じたことがあるので、シェアします。

3-①想像力を掻き立てる抽象的な質問も効果的

早稲田大学で授業を行ったときは、より問いを細かく設定して、学生たちがより的確な答えを導けるようなデザインをしました。

しかし、高校生にはより抽象度の高い質問をして、
彼らの想像力を高める方向にするのもいいのかなと思いました。

その理由は2つあります。

まず、
難しい説明を理解しきれる生徒が限られているということがあります。
理解できる生徒とできていない生徒がディスカッションをしてもかみ合わなくなる恐れがあります。

次に、
大きな問いを与えられたときにその生徒が何を思いつくかを観察するのは重要だと思います。網羅的に考えるというよりは、断片的にアイデアを出すと思います。そこでその生徒が何を思いつくかは、その生徒の関心を反映していると思います。そこから独自の発展ができればいいのかなと思いました。



3-②社会貢献への意識が高い!現実より理想

大学生よりも、より「世界は変えられる」と思っている人がいい意味で多いです。

より世界を楽観的に見ているからこそ、
社会に貢献してやろうという人が多いです。

その気持ちにどう寄り添えるかがとても重要だと思いました。



3-③大学進学後のアクションをつくれ!

そして、現実思考が強まる大学生になる前に、
大学で意欲的に活動しようという人を増やすことができます。

社会貢献への意欲の高いこの段階に、大学に入ったらこういうことをしようというイメージを持ってもらうことで、大学入学後に周りに流されてその人のポテンシャルを発揮できない事態を回避できると思います。



4.自身の課題

今回の反省点は3つあります。

4-①生徒目線の不足

まず、高校生がどのようなことを考え、感じているのか。
そのエンパシー力が不足していたと思います。

高校卒業後に時を経過してしまい、
受講者の視点を的確に把握しきれませんでした。


4-②より安心な環境づくり

安心な環境づくりのためには、
「私たちは対等な人間として尊重されている」と思うことが大事です。

それを感じてもらうための努力が不足していたと思いました。
反省点です。


4-③自分の見せ方

大学生向けの自分の見せ方と、
高校生向けの自分の見せ方はもちろん違います。

その研究をもう少しできたらよかったなと思いました。


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5.最後に

今回は、とても良い経験をさせていただき、感謝しています。

高校生の時に何を考えたか、これが大学生の過ごし方にもろに影響を与えると思います。

対象に合わせたデザイニングをさらに研究したいです!



ここまでお読みいただきありがとうございました!

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