【稲中】"左手で卓球"から考えるサブキャラと成長の話【格ゲー】
どうもこんにちは、たくさんです。唐突な話ではございますが、皆さんは『行け!稲中卓球部』というマンガをご存知でしょうか。
このマンガは1990年代にヤングマガジンで連載されていたギャグマンガで、当時の中学生を筆頭に若者から絶大な支持を得ていた作品です。
このマンガの偉大さは私と同世代の方であれば十分ご存知なんではないでしょうか。思春期の少年に刺さりまくる、魅力的な世界観の虜にされた方も多いと思います。ギャグマンガのみならず、その後かなり多方面に渡って影響を及ぼした作品だと思います。
今回は、そんな稲中卓球部のとあるエピソードと格ゲーについての話をしたいと思います。何のこっちゃと思うでしょうが、ちょっと興味あるかも、て方はどうかお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。
1.あらすじ
では早速そのエピソードのあらすじについて話していきたいと思います。ご紹介するのは単行本2巻に収録されている『柴ちゃんの部員更生計画』という話です。
そして柴崎は匿名の近隣住民を装い校長に電話をかけ、その様子を伝え卓球部の評判を上げようとするが、声であっさりバレた上に電話をかけているところを部員たちに見られてしまう。
その結果、柴崎は皆に『俺たちを利用して自分の評価を上げようとしていた』と勘違いされ、みんなから責められてしまう。そして眼前の光景から幼少時代にいじめられた記憶がフラッシュバックしてしまい…。
という話です。
いや、改めて読み返すと柴崎がかわいそうですね笑。このエピソードに限らず稲中卓球部という漫画自体、当時だからこそ許されていた描写が多い気がします。今の時代に同じものは絶対に出せないでしょうね。
2.”左手で卓球”理論
で一応あらすじを説明しましたが、私が語りたいのは稲中卓球部やこのエピソード自体の内容ではなく『部員が左手で卓球をしていた』という場面の話です。
それを見た柴崎は、↓のような連想から「末期症状が出とる」と言いました。本当に部員たちがそういう状況だったのか、っていうと(ギャグ漫画だし)そうではないと思うんですが…。
私はこの考えって、あながち間違っていないんじゃないかと思うんですよ。一生懸命に取り組んでいたことでも、ちょっとした壁にぶつかってやる気を失くしてしまうことってありますから。
本来であれば、もちろん壁を乗り越えるための努力が出来ると良いんでしょうが、実際にはなかなか難しいですよね。
そこでちょっと気晴らしでも、と普段やらない無為な遊びに走ってしまうなんてことは少なくありません。部活に限らず、勉強をしていても途中でサボりたくなることってありますし。
まあ柴崎が懸念しているように、最終的に幽霊部員にまでなってしまうケースは多くはないでしょう。しかし、課題を乗り越えるための努力が出来ず、停滞してしまっているのだとすれば、それは少し危険な状態なのかもしれません。
私は個人的になんだか印象的だったこの「左手で卓球」理論が、時おり頭に浮かぶことがあります。主には同じように部活をサボって遊んでいたとき、勉強をサボっていたとき、それと知り合いや友達と格ゲーをしていたときです。
3.サブキャラは危険?
私はこの「左手で卓球」理論を格ゲーに置き換えると、サブキャラを使うという行為がそれに当てはまるんじゃないかと思っています。
上述した稲中のフローチャートに当てはめてみるとこんな感じでしょうか↓。
以前お話ししたレートの話にも通ずるものがあるかもしれません。0から格ゲーを始めて自分の上達を感じられる時はいいんですが、上を見ればキリがありません。遅かれ早かれ、自身が停滞してしまっていると感じる瞬間が訪れてしまうものだと思うんです。
そんな状況が続いてしまうと、楽しくプレイしていたはずのゲーム自体がつまらなくなってきて、気晴らしに「サブキャラでも開拓してみるか!」という自覚の無い逃げの思考に陥ってしまうこともあるんじゃないかなーと。
でも、当然ながらそれで自分の抱えている課題が解決するわけではありません。結局は同じようなところでつまづいてしまい、その内そのゲーム自体のモチベーションがどんどん下がっていく。
実際に私が見てきた中でも、それでそのゲームを辞めてしまった人は多くいらっしゃいました。
では「サブキャラは悪なのか?」て話になりそうな気がしますが、私はサブキャラを持つことやメインキャラを変更すること自体は否定するつもりはありません。あくまで「逃げの気持ちでサブキャラに手を出しても上手くはいかないよ」って話です。
大会等で相手に合わせて自分のキャラをピック出来るのは大きなアドバンテージになりなり得ますし、複数キャラを使うことで一キャラを使っているだけでは気付けなかった新たな発見があったりします。キャラ対策の一環としても有効ですよね。
ただ、複数キャラを高いレベルで使いこなすのは単純に難しいんですよね。キャラの変更もそうです。その人の適正にもよる話なんでしょうが、しっかりした意思や目的を持っていないと上手くいかないんじゃないでしょうか。
だから私は基本的にサブキャラを持ったり、メインキャラを変更することはしないようにしています。真剣に取り組もうと思うゲームに限定した話ですが。
ただまあ他にも、自分は「不器用だから複数キャラなんて到底扱えない」と理解しているからっていうのも大きいです。もっと器用に色んなキャラを使えて、勝負のキモとなる部分を人より早くかぎ分けてものに出来る方もいますから。
だからまあ結局何が言いたいかっていうとですね、
「自分に合わないと思ったらキャラを変えてもいいし、気になる新キャラが追加されたら触ってみるのもいいけど、それが逃げの思考から来ているものだったら危険だよ」
ということでしょうか。
4.「左手で卓球」の防止にはウメハラさんの「成長理論」
ではそんな「左手で卓球」をしてしまうことを防止するためにはどうすればいいのか?良い考えを教えてもらいました。
それがウメハラさんの『成長』理論です。
ウメハラ信者をやめた話でも出てきたウメハラさんの講演で、ちょうどそのことについてお話しされている場面があります。
これはウメハラさんの書籍の中でも度々出てきている考え方で、割と有名な話なので聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
これはウメハラさんがこれまで執筆されてきた『勝ち続ける意思力』『勝負論』といった書籍の中でも繰り返し話題に挙げられており、ウメハラさんが持つものの考え方の根底にあるものなんだと思います。
まあ詳しくは本を読んでみてくださいね、という話なんですが、それだとあまりにも無責任なので一番核となるところだけをご説明させていただくと、
「成長」 = 「変化」
を積み重ねていくのが重要なんだということなんじゃないでしょうか。
目先の勝敗ではなく、そこから自分が成長(変化)したかどうかの方が重要で、おまけに大きく成長を実感することはほとんどありません。
そのため、自分の日々の小さな変化を見逃さないよう意識する、その積み重ねがモチベーションになっていく、と本当に簡単にまとめてしまうとこういう考えなんですが、とても大切なことだと思います。
良い変化をすることもあれば悪い変化をしてしまうこともある、けど日々考え続けて小さな変化を続けていけば、振り返ってみた時に自分の成長を実感することが出来る。
そういう考え方と努力が出来るのであれば「左手で卓球」をすることも無くなるんじゃないでしょうか。
格ゲーでいえば「開幕に〇〇をしてみる」「投げ抜けに挑戦してみる」そんな小さな変化の積み重ねで十分、いずれそれが自分の成長に繋がることを知ってさえいれば、続けるためのモチベーションを維持することだって出来るのですから。
5.まとめ
はい、というわけで唐突に始まった『稲中卓球部』と『格ゲーのサブキャラ』とウメハラさんの『成長論』に関する話でした。改めて口にするとわけわかんないですね笑
そんな話をしてしまって申しわけないなと思うんですが、なんでこの話をしたかっていうと、私のTwitterのフォロワーさんの中でも”左手で卓球”をした後にフェードアウトしてしまった方が少なからず居たからなんですよね。
たかがゲーム、しょうがないなと思う反面やっぱり寂しく思う気持ちはありますから、おこがましいですがこの話をきっかけに少しでも長く同じ趣味を共有出来れば嬉しいなと思った次第です。
さて、ここまでお付き合いいただいた方はありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。ではでは。
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