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GHSprofessionalから考える”合わせるとは” Apex机上の卓論#13

カタリスト、ヒューズを使い分けての好成績 GHSprofessional

プロリーグA:B A:C、私の予想や期待がどうであったかは置いておくとして、やはり目を引くのはGHSprofessional。カタリストを使い上位成績を残しているAPACN唯一に近いチームであり、ヒューズと切り替えるという2パターンに挑戦しているチームでもあります。
こうなると気にしてしまうのが、他のチームがスクリム等で有効に使えていたとは言えないカタリスト構成を成功たらしめているものは何か?という部分。
短い期間でのIGL、3rdプレイヤーの変更と決して順風満帆ではなかったGHS。今の成績には当然短期間でIGLを習得した1tappyのゲームインテリジェンスや、世界トッププレイヤーの一人である4rufaの能力が果たしている部分がとても大きいことは言うまでもない。
ただ「1tappy選手のIGL、ココがすごい!」であったり、「4rufa選手のポジション、トラッキングを手に入れるトレーニング方法」みたいな部分は残念ながら全くの理解外という部分。今回はやはり案の定、配置とタスクをあなや選手を中心に眺めていくこととする。

GHSの基本的なルールのようなもの

100%常にこうではないが、このようなシーンが多い。

スクリム当初より、4rufaが1tappyの位置を修正するコールを多く聞いた印象のGHS。どのような狙いがあったか、という部分では本人たちより話を聞く以外正解を知る手段が私にはない。その結果、現在のGHSはバンガロールとブラッドハウンドの距離が明らかに離れているチームとなった。ヒューズを採用している多くの2フラッガーチームはバンガロールとブラッドハウンドの距離が近いため、これはGHS特有の配置だ。
当然チーム全員でプッシュする際などはこの限りではないが、APACNでは珍しい形。そしてFLCN等NAチームでカタリストを採用している際によくみられる配置である。
基本的にANAYAは1tappyと共に行動する。ここからANAYAをどう動かすか?というのが基本的なカタリストであり、言ってしまえばカタリスト構成はそれだけなのだが……このANAYAが担当しているタスク、その選択肢は膨大で滅茶苦茶に過酷なのである。基本的な2フラッガーからまずは見てみよう。

言うならば、ここからどうしますか?っていう選択肢である。
他にもあるかもしれない。

仲間が前にいて、接敵をしている状況。近い距離の自分がどうカバーするか?という選択肢のようなものだ。これはランクでも十分に経験があるだろう。味方が野良だろうと、気の知れた仲間だろうと同じである。

「そんなもん前提がねえとわかんねえよ」
「そ、そうですよね……」

味方の被弾状況は?遮蔽は?収縮は?構成は?ファイト状況がないとわからない。これからどれを選ぶかは大きく変わる。
しかし、必ず無視できない要素だけはこの状況でも存在している。
「1の味方が何をしてほしい、何をするはずだと思って動くか」
という1点。自らだけではない、味方も動く。同じ考えが味方にも伝わっていなければ、ファイトがズレ思うような結果が得られないかもしれない。たとえ状況的には別射線を作ることが正解の選択肢であったとしても、Wピークをしてくれると思った味方が飛び出してしまえば……?
それをすり合わせるために、時にはアマチュアから見れば喧嘩にも思える意見交換を行い選手たちは調整を行う。勝てたファイトを落とさないために。

倍になった選択肢。
当然移動中は打たれやすい。間違った時はトロール。過酷なタスクだ。

カタリストを動かす、動かされるANAYA選手はこれを2人相手に(しかもそれは世界プレイヤーである2人!)行う必要がある。これをチーム加入二週間そこらで、世界プレイヤーである2名に合わせ行えているANAYAはかなりのイレギュラーなゲームセンスの持ち主と言うほかない。当然それ(短い調整期間)を見越した上で二人が動いている、というのもあるのだろう。
かつての旧TSM(最近トラッシュトークの応酬で話題)でHalがEvanに対しボコボコに言っていたのは、Evanが主にカタリストでこのタスクを担当していたからだと考えている。Zer0がトキシックだと言われているのも(彼は他に対してもそうなのだが)このタスクを担当していたGenに対してだ。このタスクがどれだけ難しく、誰にでもできるタスクではないのはお分かりいただけると思う。GenもEvanも文句の付け所がない世界トッププレイヤーだ。
私が一番好きなタスクであり、これを担当しているプレイヤーはつい注目をしてみてしまう。

おわりに

GHSprofessionalは、多少のズレがあっても自力でなんとかしてしまうトッププレイヤー3人の集まりだ。彼らはまだAPACNではまだまだ試される段階ではないのかもしれない。
その真価が試されるとき、ANAYAならそれを見事に跳ねのけられるはずだと期待してしまう。
これからの活躍を楽しみに見続けたい。

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