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一言目は「いいね」。二言目は──君のいまがより良くなるように。

良くも悪くもではあるのだが、誰と過ごしていても、「いいね」と言うことが多い。思うことは思うままに言ってほしい。

彼女や家族といる時は、なんとなく「いいね」と言ってしまうことも多い。それは「僕は関係ないけれどいいんじゃない?」という意味合いの「いいね」。周りに伝えまわりたくなるほど絶賛したい「いいね」、それなりに良しと思う「いいね」など、たった一言にも、いろんな意味を込めている。

ただし、暮らしにおいても仕事においても、「ぼくは関係ないけれどいいんじゃない?」という意味を、一言で曖昧に伝えるなら、「ぼくだったらこうしたい。こうするのはどうかな?」と提案したいと思う。

「この展示おもしろそう!観に行かない?」

「いいね。行こう!」

こんなふうに返事をしておきながら、本心では前のめりで行きたいとは思っていないから、すぐ日時を決めなかったり、他の予定を優先したりする。ぼくにはそんな経験がある。

「この展示おもしろそう!観に行かない?」

「いいね。じつは今は展示よりも映画が気になってるんだけど、そっちにするのはどう?」

ちょっと自分勝手にも思えるが、なんとなく受け入れるよりも自分も心入れして提案するほうが、嘘はついていないし、意見をすりあわせていけばお互いにとって楽しい時間になるのではないだろうか。

仕事においても、「これをやりたいと思う」に対して、一言目は自己開示に対してありがとうを込めて「いいね」。ただし、腑に落ちるものでなければ、二言目は提案したい。

彼女とグレイテスト・ショーマンを観た昨日をふりかえって、そんなふうに思う。「今ぼくはこの映画が観たい!」って、その提案だけで最高の時間になったから。

君のいまがより良くなるように。

(祖母がくれた花海棠)

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