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おまつりとコミュニティ

令和4年6月頃のお話

とある大学生から神社へ
「大学の卒業研究で石岡のおまつりについてお話を伺いたい」
とオファー

「細谷さんの連絡先を教えて良いですか?」と禰宜さん
禰宜さんの方が詳しいしなぁ..俺で大丈夫かな?と思いながらも了承
オファーしてきた方はSさん

日程をメールでやりとりし
神社の会議室で1時間ちょっとの聞き取り調査

テーマは「神社のおまつりと地域のコミュニティ」だったかな
少し前のことなのでうろ覚え

それから数度、聞き取り調査やメールでのやりとりが続く
なにを話ししたかあまり記憶にないが、当時の私が答えられる範囲でお話しした

年が明け令和5年3月
卒業し研究も完成したので書類をお渡ししたいと連絡があり
郵送してもらい頂戴した

知っている人は知っているかと思うが
50年弱生きてきて大学というところにはまったく縁は無い

なので卒業論文的なものは聞いたことがあるが
どの様なものかなど知る由もなかった

手元に届いたものを見ると
想像以上に重い
紙の束が厚い
よってページ数が多い
ペラペラとめくると字がぎっしりだ(笑)

これを読むのも大変だな...そっ閉じ
届いてからの2日間はそのままの放置プレー

さてそろそろ読まなきゃ失礼だと思い
先日手に取ってみた


Sさんがお住まいの地区に神社がある

その神社でもおまつりが行われているのだが
3町内合同で行っているとのこと

そのおまつり(祇園祭)と石岡のおまつりを比較してるストーリー

祇園祭では

古い町内(旧町内)と新しい町内(新興住宅地)があり
その間で軽い軋轢があり、どうやら負の話があるようだ

古い地区の方々は、お金をかけてでもおまつりを守っていきたい
新しい地区はというと...そもそもおまつりに興味が無い
お金をかけてまで守り続けたいとは思っていないそうだ

その温度差がコロナ禍の中で、おまつりの開催の是非を決める際に
もろに表面化したという訳だ

私がお話しした石岡側
年番加盟町と協力町の話が上手く比較できる材料話として取り上げてくれている

詳しくは長くなるので書けないが、
年番町(旧町会)と協力町(新町会)の図式になる

年番を担う、年番を軸におまつりを考えて進める町会と
年番が無く、子供のため、自分たちが楽しめるようにおまつりを進める町会

そこで令和4年
コロナの影響で不参加を決めた町会が協力町会だけなのはなぜなのか?
年番町15町会は全部揃って参加できた理由は何か?
その差はなんなのか?

そいうった角度で比較検討した内容だ
なかなか面白いテーマで、なるほどと頷きながら読み進めた

そもそも「おまつり」とは何なのか?
神社の行事なのは当たり前な訳で
おまつりをやっているその先の話


家庭を持ち子供を育て始めて数年が経った平成23年3月11日

東日本大震災
この出来事が非常に大きかった

今となればあの時を振り返ると
近所の方々と協力し合いながら励まし合いながら
過ごしていた記憶がある

隣の方が某スーパーに勤めていて
ウチの子供たちにお菓子を持ってきてもらったこともあった
それは本当にありがたく、今でも記憶にある

地域のコミュニティ

神社の祭礼で形成される地域のコミュニテイについても
私が思っていたことをSさんにお話ししたが、
同じようなお話をSさん地域の方が話したと書いてあった

おまつりが無くても近所づきあい程度なら可能かもしれない
しかし、おまつりに参加することで自分の住んでいる町内会まで広がるコミュニティにもなる訳だ

おまつりによって知り合った年配の方々が、自分の家の前で通学途中の子ども達を見守ってくれている
おまつりで付き合いがあれば、その子たちがどこの家の子供かって分かるのは容易だ

おまつりと地域のコミュニティがつながる話

普段は「神社の神様がどうのこうの...」「おまつりって神社の神様が...」
などカッコ良い話しを言ってたりもするが実は自分の町内へ戻れば
神社のどうのこうの話より、この地域のおまつりを子供たちや町内のみんなに楽しんでもらいたい
というのが話の軸になる

次の世代を育て上げ、諸先輩が残してくれたおまつりを引き継いでいって貰えるよう考えているわけだ

それが、町内のコミュニティの話へとつながる

お金では買えない大事なものがおまつりにはあるということではないだろうか
簡単におまつりを途絶えさせる訳にはいかないよなぁ…と改めて感じた



3月末までたまたま町内の「班長」という役目が回ってきて、色々と調整する案件があった
班内の相手はというと数十年前に定年退職になっているような大先輩もいるわけだ

そういう相手と話し合い、調整し話をまとめなくてはならなかった

おまつりをやっていたおかげで、顔は分かるし普段からコミュニケーションはとれていた
それでも難しい案件だったが...

「おまつりと地域のコミュニティ」

私が30歳半ばから気づいた話しを20歳ちょいで気づいてしまったSさん
4月から新社会人だそうで、今までのお住まいとは違う地域で生活し始めるという
その地域のコミュニティが気になってしまうのは必然かな

なかなか面白いテーマのお話
良い意味で少々驚いた
Sさんに感謝したい

Sさんに幸あれ

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