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自分が存在することで周りに安心感を

「バンドをやってるんだけどさ」という相談がたまにくる。会いにくる人間までいる。曲ができない、メンバーのやる気が出ない、知名度が上がらない、セールスがいかない、どうすればいいかわからない。

「こっちが知りたいわ」というような悩みをぶつけてくれる年下とたまに話すのだが、これがなかなか面白い。

僕みたいなものにかまってくれる嬉しさもあるし、喋っているうちに自分でも気づくこともある。正直何か分かるわけでもないし、経験の中で得た「俺の場合は」ということしか言えない。

先日、「バンドって何を最初にすればいいすかね?」というドギツめの質問があった。「知らんがな」と言いたいところだが、それを言っても仕方ない。分かってるフリも楽ではないが、頭をひっくり返しながら言葉を探していた。

たしかに「はじめの一歩」は何をすればいいのだろうか。

そこで僕から出てきた言葉は「自覚を持つ」だった。「ジカクモテヨ」とカタコトで言った。しかし、本当なのだ。マジなのだ。真っ赤なホントなのだ。

どういう仕事においても必要なのはまず自覚だ。自覚がないと辞めたりズルズルしたやる気の変な存在になったり、いきなり解散したりするから気を付けた方がいい。

「自覚」などという字面はウザいが難しい話でもない。

「このバンドを走らせるのは誰か?」という問いに対して「俺か」と答えられればそれでいいのだ。

僕:いったい誰が走らせて、立て直すのかな?

そいつ:俺すか?

僕:そう

そいつ:俺?

僕:そう

そいつ:やっぱやるしかないかぁ

僕:そうでしょう

そうなのだ。

自分がやらないといけないのだ。だっていないのだから。まわりであなたほど真剣にバンドに取り組んでいる人間なんて。だったらやらないといけない。他にいないのだから。

たぶんこれが「自覚する」ということだ。これはもちろん音楽だけじゃなくて、あらゆる仕事、恋愛、趣味に当てはまる。

「真剣に考えているやつ」なんてそうそういない。「やらないといけないのかなぁぁぁ?」と考えている時点であなたほどの熱意を持っているひとはいないのだ。

こうやって得たエネルギーを振り回していけば、振り回されるようにまわりが助けてくれる。失敗しようが何だろうがあなたがやればいい。「やるかやらないか」というのはそういうことだろう。

自戒を込めて言うなら「誰も何もやってくれない」みたいなことを言ってるヒマがあったらさっさとやったほうがいい。他人の協力がないと動けないなんて言い分よりも自分が存在することで周りに安心感を与えたいところだ。自戒を込めて。

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