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ミスってよし。とにかくミスる

完璧に書きあがっていない歌もライブでやるようになった。
KEYTALKたけまさが去年スタジオに来て、一緒に曲を作った。
パーっと大枠ができあがったタイミングで「これあしたのライブでやっちまいましょうよ!」と提案してくれた。

歌詞もできていないし、そもそも曲のサイズ自体もうる覚え。これぐらいの曲をライブのセットリストに組み込んでいくようになった。

未熟なもの、未経験なものを取り込むとメリットは様々あるのだが、特に「失敗できる環境」というものに意識が行くようになるのが良い。

音楽だけでなく、「失敗しなくなった」というのは成長したとも言えるが新しいことに挑戦していない証とも言える。「ミスりそうかもしれん」という要素を抱えているのは、停滞していないというサインでもある。

バンドやチーム、職場に家庭に恋人同士が「失敗できない環境・関係」になっていると息苦しくなる。
「簡単なことをやっているわけではない。だから失敗する確率だってゼロじゃない。だけどやろう。ミスってもいいから」という空気がただよっている集団は居心地がいい。心理的安全性があると言ってもいい。

反対に「絶対ミスんなよ。失敗するたびに息を吸うようにキレるからな」という場所だと何もしたくなくなる。知り合いにこれが怖くて旅行とかに行けなくなる家族がいた。旅にはトラブルが付き物だしその度に主人が不機嫌になって荒れるらしい。

バンドも「ミスっちゃいけない」という空気があって良いことはない。
「緊張感がなくなって失敗しまくるだろうが!」という意見もありそうだが、そんなことはない。確率が低いことに取り掛かるならば、たとえば不慣れな新曲をステージでやるならば、個々のメンバーが勝手に緊張している。

逆に緊張していようがしていまいがミスるときはミスる。

何かをやっていれば失敗は絶対にする。

問題は「何をどうしたら成功で、何が失敗か」という定義を作っておくことと、挑戦の試行回数が適量以下にならないことだ。新しい刺激を入れないと集団というものはどうしても腐敗する。傷み始めたら腐り果てるまでは早い。

永遠には一緒にいれないのだから、一緒にいるあいだは少しでも素晴らしくありたい。失敗に目くじら立てている時間なんてないのだ。

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