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問い10 : 動詞で言い換えると、どんな表現になりますか?
抽象度が急に上がると、言葉が出にくくなる
「ボトルネックは梱包ですね。どう改善しますか?」
通販の業態では梱包発送がボトルネックになることがよくあります。1日に梱包できる数で、結局お客様に届けられる数が決まるということですね。
まずそれが本当に根本問題かどうかを確認する質問をします。
「梱包がスムーズに行けば、たくさんお届けできますか?」
もっと極端に振って、感情にも響く質問にすると
「梱包が1秒で終われば、メッチャ儲かりますか?」
「はい!」
0.2秒で答えが返ってくれば、そこが問うべき「根本問題」になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718282407024-Z3SwSbiXVD.png)
ここで理論的な処方箋「制約の5step」を使って考えます。
Step1「制約を特定する」は終わったのでStep2「制約を徹底活用する」です。
ここでちょっと、発言が滞ることがあります。徹底活用って何?
理論なのでいきなり語句の抽象度が上がって、それをまた具体化するのにかなり脳に汗をかく必要があるのです。
今までは事例を紹介することでここを繋げてきました。その人がやらなくてもいい仕事をやめるとか、シフトを工夫して動いてない時間を減らすとか。
しかしそれよりも手軽でわかりやすい「問い方」があることがわかりました。
行動に繋がる問いは?
「梱包を動詞で言い換えると、どんな表現になりますか?」
このように問うてみるのです。すると
「段ボールを折りたたむ」「ガムテープを貼る」とか、具体的な行動が結構出てきます。
さらにそこからいろんな行動が芋づる式に想起されてきます。
「余ったテープをハサミで切るよね。」
「そういえば、ハサミがたまに見つかれへんことがあるし。」
「段ボールは折りたたむ前に持ってこないと。」
「それ、なかなかちょうど合うサイズが探せないんよ。」
次々と自分たちで改善点を見つけていくようになります。
梱包という名詞は、それだけでいろいろな作業を抽象化しています。動詞で言い換えてみると、極めてスムーズに具体化・細分化ができ、改善ポイントが見つけやすくなります。
これは、いろんな場面でも応用が効きます。
営業会議でお客様への「提案」の仕方を議論していたら
「お客様への提案場面を10個の動詞で言い換えるとどうなりますか?」とか。
商品開発会議で「シャンプー」の新製品を議論していたら
「”頭を洗う” を新しい体験にするには?」とか。
![](https://assets.st-note.com/img/1718282650854-byf2lPYhrZ.jpg?width=1200)
シャンプーとか名詞のままで議論すると、成分が?配合が?など、とかく工業的な話になりがちですが、動詞になると商品コンセプトの話になりやすいですね。
動詞で表現すると、議論の後の行動にすぐ繋がりやすくもなります。「実践」に焦点を当てた問い方ということになるでしょう。
問いって本当に面白いもので、同じものをちょっと違うように表現するだけで、出てくる回答の性質がぜんぜん違うものになりますね。
会議で行き詰まったら、「動詞に置き換える」をちょっと思い出してみて下さい。
*経営会議、営業会議、商品開発会議、工程改善会議など、問いの進行役が必要な場合は shigeo@gmail.com までお問い合わせください。
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