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「営業が制約条件」はほとんど覆る

「営業がボトルネック」「市場が制約条件」 要するに「もっと売らないと!」は、実はほとんど覆ります。

社内のボトルネックを一緒に探していると、結構多くの会社が「営業がボトルネック」と最初は言います。

しかし「じゃあ営業がうまくいったら、会社はとっても良くなって儲かるんですよね!」「受注が2倍来たらとってもハッピーなんですよね!」と質問したら、不思議なことに8割くらいは「うーん。」といいます。

本当に営業がボトルネックだったら0.2秒で「はい!」って言うはず。

そうすると「営業」って実際何やってるの?って話になります。

言葉の再定義 同じものを指しているか?


営業って何ですか? って聞いて、ある海産物加工工場で出てきたのは3つの言葉。

1.売り込み
2.提案
3.お客様の要望を集めてくる

なるほど、「営業」って言ってもみんな指してることが違ったんですね。

どれが重要?って考えると、どうやらその会社では1よりも2、2よりも3が重要と思うらしいのです。多分、時流的にもそうだと思います。

そしたら3をどうやるか?って考えたら 「お客様の訪問リストを作りたい」 「そしたらこの仕事を軽減しなければ時間がない」 「リーダーがこの仕事をやってる場合じゃない」 なんて話が出てきます。

あれ? じゃあ最終的には「営業」を強化するのが一番ではなくて、それができるように他の仕事をやめること?

 制約を見つけたら「それって何?」と確認しておく


そうなんです、「営業がボトルネック」という言葉には、営業と言う場所にもっともっと投資して効果を出さないと!という意味が多分に込められています。

しかし、それはTOCの制約条件活用の大原則5stepの4番目。それをやるとほとんど失敗します。

1.制約条件を見つける
2.制約条件を最大活用する
3.制約条件に全てを従属させる
4.制約条件の能力を引き上げる
5.惰性にとらわれずに1に戻る

「他の仕事をやめる」という意思決定ができたのは、いきなり4番に行くのをやめて、制約条件の負荷を軽くして2番から始めるという意思決定をしたということ。 自分たちでこれができたのが、大きな意味があります。  

「営業が制約」「市場が制約」 この結論が出た時は、最も慌てて順番飛ばしをしてしまいがち。

慌てずに「じゃあうちの営業って何だろう?」「改めて、うちのお客さんって誰だろう?」などと質問してみて、それって何?を確認する。

今までわざわざそんなことを確認することは少なかったと思いますし、いい機会です。

きちんと社内の言語を定義しなおせば、実践が加速すること請け合いです。


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