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犬だけでない!ネコも自分の名前を知っている!

こんにちは、Takupon Papaです。
この記事は、ヘェ〜と面白かった論文のご紹介です。
それは、ネコ好きの知り合いから教わった、2019年の論文です。

論文タイトル


Domestic cats (Felis catus) discriminate their names from other words
PMCID: PMC6449508 DOI: 10.1038/s41598-019-40616-4


Saito氏らの報告では、以下のことを実験的に明らかにしました。

『ネコは自分の名前を聞き分けることができる』

Saito et al. Sci Rep. 2019; 9: 5394.

少し対象数 n が少ないので・・・ん〜と感じますが、その結果が報告されてます。
この論文に出会い、改めてペットとコミュニケーションを取ることの大切さも学びました。

なるべくわかりやすいように解説してみました。
以下、ご興味ありましたら読み進めてください。

ネコの歴史

ネコは、約9500年前に人と一緒に住み始めた。
人と一緒に生活する中で、ネコはコミュニケーションをとる行動を身につけた。

Saito et al. Sci Rep. 2019; 9: 5394.

例えば、

  • 隠された食べ物を見つけるために、人の身ぶり手ぶりを見比べている

  • 恐怖を感じたときに、人の顔を見つめる

などの行動があります。 

よくネコと対比されるのが『イヌ』です。

イヌは、人の声や仕草から、意味や感情までも読み取る 優れた学習能力があります。盲導犬や警察犬の活躍がその代表例です。

Saitoらは、イヌと同様にネコにも人の言葉がわかるのではないか、ということで以下の仮説を立てました。

ネコは、飼い主が呼ぶ自分の名前を区別できるのではないか?
そこに、ごはんやじゃれ合い、愛撫することなどの刺激との関係性はあるかも?

Saito et al. Sci Rep. 2019; 9: 5394.

4つの比較実験

イエネコ:一般家庭で生活するネコ、カフェネコ:ネコカフェで生活するネコ


イエネコが名前を聞き分ける特徴

a:比較実験01の結果、d:比較04の結果
一般名詞1〜4を順に音声で聞かせると、慣れが生じ反応が小さくなる(a, d)
最後5番目に、ネコ自身の名前を聞かせると、慣れが脱し反応が大きくなる(a, d)


イエネコとカフェネコの違い

b:比較実験02の結果、c:比較実験03の結果
最後5番目に、ネコ自身の名前を聞かせると、慣れが脱し反応が大きくなる(b, c)
しかし、カフェネコの反応には有意な変化がなかった(b)
また、一般名詞4と自分の名前の反応の大きさに飼育環境の違いはなかった(c)


なぜ、カフェネコは自分の名前を区別できないのか?

それは、環境の影響である。

可愛いネコと触れ合えるスポットであるネコカフェでは、

  • 訪れる人から、それぞれ違ったイントネーションで呼ばれる

  • (愛撫などの)刺激との関連性がなく単に呼ばれる

  • 他のネコの名前が頻繁に呼び交っている

このような状況は、呼ばれた自分の名前と刺激に関連性がなく、同居ネコの名前が呼ばれたことに対しても相互的に反応を示している可能性がある。

Saito et al. Sci Rep. 2019; 9: 5394.
ネコカフェの環境下

このことが、自身の名前を区別することができない要因なのです。

この問題は、ネコと一対一でコミュニーションをとることで解決するかもしれないですね。誠実に接すれば、人の行動は伝わるのです!

最後まで、ご覧いただきましてありがとうございました!

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