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「問いが問いを生む」つながる楽しい理科。

理科の授業は、「問いが問いを生む」がキーワード。

「問いを解決したとき」に感動があります。そして、「問いを解決した後に追究したい問いがある」が楽しい理科の醍醐味でもあります。

6年生理科。「ものの燃え方」。
前時に火のついたろうそくにビーカーをかぶせてどうしてきえたのかを追究しました。その結果から考察します。「ビーカーをかぶせた火は空気がなくなるから消える。」とHAくんが予想しました。
このHAくんの意見を受けて、6年生の大好きな討論です。

なくなった派23名
なくなってない派13名。

確かめたいのですが、空気がなくなったかどうかを確かめる実験方法を思いつきません。

MMさんが、「火のついたせんこうでけむりの揺れ方を調べる?」と言います。これは教科書を参考にしているようです。いろいろなことを参考にしていて素晴らしいです。しかし、みんなの支持を得ません。
「それじゃあ、わからない。」と言います。
次は、私から「ビニールの中で燃やして縮んだら少なくなったと言えるんじゃ。」と言いますが燃えうつるので実験が難しいです。
こんな時は、理由を聞くといいのです。
なくなってない派(13名)の意見を聞きます。
YUくんが「燃やしただけで一瞬でなくなるのはおかしい。」と言うと「おー」との声。そこですかさず、RIくんが「ビーカーにも穴が開いてるじゃないか。」と応援。
さらに、RYくんが「酸素が二酸化炭素に変わったから。」
ここで大きな「おー。」

「じゃあ聞きますが、酸素って知ってる人?」
「知らなーい。」
「二酸化炭素って知ってる人?」
「知らなーい!」

知らないけどおーっと思ったんですね。
これが「知の力」。なんか納得させらます。

ここでおもむろにたくちゃんせんせーが科学の歴史を語ります。昔のギリシャ時代の四元素の考え方です。

四元素(よんげんそ)とは、この世界の物質は、火・空気(もしくは風)・水・土の4つから構成されるとする考え方(概念)です。
だから、見えない空気のことが分かるようになったのは最近なんです。さらに、空気をくわしく調べていくと空気の中でも性質の違う部分が見つかりました。それが「酸素」や「二酸化炭素」です。

「酸素や二酸化酸素が教科書にのっているから調べてご覧なさい。」と言うと一斉に探し出します。

窒素78% 酸素21% 二酸化炭素0.04%

この3つ以外はほとんどありません。
じゃあ聞きますが

窒素、酸素、二酸化炭素のうちどれがものを燃やす性質を持っていると思いますか。

「実験で確かめよう。」とやり方を示すため一つだけ実験をしました。
ビーカーのすきまから二酸化炭素ガスをストローで注入。
「すーーー」と言う音。
普通なら平均25秒ついているはずなのに3秒で消えました。
二酸化炭素はものを燃やさないことが分かりました。
その後は、自由に班ごとに実験を繰り返します。
ギャーギャー!!
1班がタブレットでビデオ撮影しました。
多くの人に伝えるために正確な記録が大切です。
酸素の時は、ものが激しく燃えていました。ここで、酸素がものを燃やす性質を持つことが確定しました。さて、ここが一つの問いが解決したら次の問いが生まれる瞬間です。

使われた酸素はどうなったのか?

さあ、次は、どのようにして調べていくのでしょうか?
調べるためには、見えない空気を吸い取って反応させて、性質を調べる器機が必要ですね。もちろん科学者は、その方法も考えています。小学生でも簡単に調べられるように工夫がされています。この後、調べる道具の名前や使い方を自分たちで調べます。

「ものが燃える」

普段は、簡単に当然のように知っていることも理科的に考えていくと広がっていきます。理科とは、日常生活を理科の視点で見ることができるようになる教科なのです。それをSDGs(持続可能な開発目標17)と関係づけて考えていきます。

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