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続ける~継続の難しさと克服~

 何かを始めたとき、それを継続して取り組み最終的な目標を達成することができる人は一体どれくらいなのでしょう?コンピューターのプログラムが実行されるのではなく、生身の人間が情熱を持って何かに取り組み続けることは想像するよりも困難なことです。

 私もそうなのですが、みなさんにも「何かを継続する」ことが何となく難しいことだという実感はなきにしもあらずだと思います。「英語を上達したくて英会話を始めたものの、数か月で辞めてしまった。」「ダイエットを始めて、1週間くらいで辞めてしまった。」なんて経験は枚挙に暇がないと思います。

 このnote記事では、改めてこの「継続すること」の困難さが、なぜ起こってしまうのかというメカニズムを解明し、その上でどのような戦略を取れば「なるべく続けられる」ようになるのかの提案をさせて頂きたいと思います。

 FacebookのCEO、マークザッカーバーグの言葉にこんな言葉があります。

「完璧を目指すよりも、まず完成させろ」

目標を高く掲げることよりも、多少の綻びがあってもいいので、走り切ってしまうことが大切であるということですよね。完成させない状態では、例えば商品として出荷することができませんし、サービスとして展開することはできません。そうなると、顧客からの商品のフィードバックや、具体的に改善すべき点が内部の作業工程のみにとどまってしまい、かけた資金も時間も相当無駄にしてしまうのです。

1.「やった」と「やらない」の間に横たわるもの

何か成し遂げたいことがあったとします。それを「やった人」と「やらなかった人」は、1と0の関係なのでしょうか?確かに事実だけ見るとそれは1か0かなのかもしれません。がしかし、実際に「やった」に至るまでは多くのステップがあります。10段階に分けると以下の様になります。

          「やった」までの10ステップ
1.やらない、と思う
2.できない、と思う
3.やりたい、がやり方がわからない。
4.やり方がわかり、やれたらいいなと思う。
5.やりたい、準備を始める。
6.やれる気がする、準備が整ってくる、事前課題の解決。
7.やれそう、準備が完了する。
8.できる気がする、実際に目標に向け動き出す。
9.できる、実際に動き出し、目標の中間辺りに到達。
10.やった、目標を達成した。

 例えばダイエットを始め、体重を減らすということを考えてみましょう。ある日、体重計に乗って、「これはヤバイ」と思い、減量の必要性を感知するわけですね。そこで、何も感じなければ1ステップ目で終わりです。「ダイエットはしない」で終わってしまいます。過去にダイエットをした経験がなければ、やろうかなと思っても、2ステップ目で留まってしまいます。「ダイエットは難しいから無理だ」と。しかし、その時に「ダイエットをやって減量したい」と「意志を固める」だけで既に3ステップ目辺りまでは心はフェーズが進んでいます。しかし、(体重計に乗った以外は)まだ何も動いてはいません。そこでyoutubeでダイエットに関する動画を閲覧したとします。これでダイエットのやり方は解明したので4ステップへ進みます。5ステップ目に移るにはどうすればよいでしょう?これは使用する物の準備、この場合ですとウェアや、ジムにかけるお金の準備などだと考えてしまいがちですが、より大切なのは「到達点」の設定と「挑戦する期間」の設定です。もちろん、ウェアの準備も必要なのですがそれ以上に「できること」を「やる期間」をよく調べた上で設定しなければなりません。体重100kgの人が1ヶ月で半減するのはダイエットではまずもって無理な設定だあったりしますが、極端に背伸びした目標でないにせよ、設定した到達点の難易度を見極める必要があります。この設定を見誤ると、身の丈に合わない難易度に挑戦してしまい、挫折してしまう、途中でリタイアせざるを得なくなってしまうのです。およそ半年で10㎏痩せるために必要なランニングの距離をよく調べず、とにかく毎日走ってみるだけでは自分が今、どれだけの地点にいるのかを知るバロメーターがないので目標に対しての残りの距離がわからなくなってしまいます。あとどれだけ走ればいいのかわからずに走り続けることほど苦痛なことはないでしょう。この準備における「到達点」の設定と「挑戦する期間」の設定がいかに重要であるかをお分かりいただけるかと思います。

 しかし、肩を張りすぎるのもよくありません。再度お伝えしますが、「完璧を目指すよりも、完成を目指せ」です。この場合の完璧は「設定した体重を落とすこと」となりますが、完成は「設定した期間、定めたことをやり遂げること」となりますよね。その時、例え目標通りの体重は減らせなかったにせよ、いくばくかの成果として減量することには成功するに至るはずです。それが目標に対して何%くらいの到達であったかを計算して、この難易度で挑めばより目標値に近づける、といった指針を持つことができます。やりとげずに途中でリタイアしてしまった場合は、なぜ失敗したかの原因を探ることはできても、ダイエットの難易度と到達効果を図ることは満足にできません。ここから得られた結果をフィードバックしてこそのダイエット目標ですから、「完成させること」には、とても大きな意味があるのです。また、到達点の準備は必ずしもひとつである必要はありません。難易度が異なる複数の候補の到達点を用意することで、難易度レンジに応じた選択ができます。到達点を比較することができるのです。次のステップに進むならこんな到達点もあるんだなとモチベーションにつなげることもできます。

            〇準備に必要なこと
・やり方を知る。・・・最適なやり方か?他に方法はないか?
・到達点を設定する・・・複数でもよい。難易度に応じた到達を比較
・期間を設定する・・・いつまでもだらだらとしないために
・必要なものを揃える・・・最適なものを揃えることも大事です

次の章では、それらが準備できたうえでの次の一歩を進めることにフォーカスしていきます。

2.走り始める「初めの一歩」を起動するコツ

 さて、十分検討された到達点も、いつまでに目標を達成するかの期間も定まりました。10ステップのうちの7ステップ目まで到達すれば、もうなんだかだいぶやり切れそうな気がしてきますよね。確かに、進んできては要るのですが、エネルギーを使うポイントとして最も困難な点の一つがこの「走り始める」ステップです。物理の法則ではないですが、止まっている物を動かし始めるときのエネルギーの方が、動いているものを動かし続けるよりもエネルギーがいります。起業するときも、経営が実際に始まるまでのスタートアップの期間が最もエネルギーや行動を必要とします。到達目標の設定も、期間の設定も、まだ「机上の論」にすぎないのです。ダイエットの目標を立てても、ランニングに出かけなければやせることは絶対にありえません。しかしそこは人間、面倒なこと、困難なことだと頭で理解していればいるほど億劫になり、やる気がそがれてしまいます。朝、なかなか布団から出られないのも同じですね。仕事にいかなければいけない朝は、強制力で這ってでも布団から出ようとしますが、休みの日の布団の中ほど出るのが困難になっている場所はないでしょう。

 そんな最もエネルギーが必要なポイントを切り抜けるためのワンポイントアドバイスをいくつかお送りします。

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