弱いところを基準に組み立てる
「自分らしさ」を考えた時に、何を思い浮かべますか?
ほとんどの方が自分の「強み」に目を向けると思います。
これは決して間違っているわけではありません。自分の強みを発揮して生きていくことは、非常に大事なことです。しかし、それ以上に大事なことは自分の「弱み」に目を向けることだと、私は思います。
自分の弱みを理解することができて、初めて強みを活かすことができるのです。この自分の「弱いところ」を基準に組み立てていくことで、物事の考え方が大きく変わります。
私の弱みは「睡眠」
私は眠くなると頭が回らなかったり、不機嫌になったりしてしまいます。
睡眠時間が確保できていないと自分がダメになってしまうことを把握しているため、睡眠時間が確保できるような方法で仕事をするように心掛けています。
20代の頃は多少無理がきいたので、睡眠時間を削りながら働いた時期もありました。今、思い返せばそれが有効だったかというと、全くそんなことはありませんでした。
しっかりと寝て、頭が冴えた状態で仕事をしていたら、また違った結果が出ていたのではないかと今では後悔しています。
こういった経験をして、今では仕事の仕方を大きく変えました。自分の弱いと思うところを基準にして、それを補えるような方法を選択しています。
私の場合は、睡眠時間をしっかりと確保し、残りの時間でいかに仕事をしていくか、生産性の高い時間を作っていくかという組み立て方をしています。
自分の弱みを把握していますか?
皆さんは、自分の弱みを把握していますか?
例えば、コミュニケーションを取ることがあまり得意でない方がいたとします。その場合、人と話す練習をすればいいと思いますか?
私なら、なるべくコミュニケーションを取らなくてもいいような仕組みを作っていきます。直接関わらなければいけない人の人数を減らしていき、その少ない人との関わりの中で生産性を上げていけばいいのです。
または、「口で話す」のではなく「文章で話す」といった別のコミュニケーション方法を選択して働いていくのも一つの手です。
つまり、自分が「苦手」や「弱い」と思っていることを、いかに行わずに強い部分を使っていくことができるかということを意識して組み立てていきます。
そのためには、まず自分の弱みと向き合うことが大切です。弱みを何とかするのではなく、その弱みをきちんと補った上で、なるべく弱みを使わずに価値を生み出していくのが自分らしい働き方だと思います。
人はそう簡単には変われない
弱みを無くして、人として変わっていこうと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、人はそう簡単に変わることはできません。
もちろん、成長して変わっていく部分もありますが、根本的な”その人らしさ”や”特徴”はずっとそのままだと思います。
コミュニケーションを取ることが苦手な方がある日を境に突然話し上手になるなど、急に苦手だったものが得意になることはありません。
人として変わろうと考えるのではなく、自分の弱みをどう補っていくかを考えていきましょう。
補ってもらえるパートナーを作る
自分の強みを活かすためにも、苦手なことは人に任せてしまいましょう。
苦手なことに捉われて強みを活かすことができないのは、もったいないです。
コミュニケーションを取ることが苦手なのであれば、コミュニケーションを取る仕事は他の人に任せれば良いのです。私自身も今では会社を経営している立場であるため、私が苦手なことは、それを得意とする社員にお願いするようにしています。
苦手なことを任せることで強みに集中できるようになり、生み出せる価値というものが大きく変わっていきます。
結果として仕事が上手くいき、次の仕事をいただけるようになり、給料が豊かになっていくといった善循環に入っていくことができます。
逃げるのは大いに結構
「苦手なことから逃げているだけではないですか?」
こういった意見をいただくことがありますが、逃げるのは大いに結構です。これは決して逃げ回っているわけではなく、自分の強みを活かすために戦っているのです。
「自分がどこで戦うべきなのか?」
是非考えてみてください。
逃げるのは大いに結構、しゃべらないのも結構、よく寝るのも結構。自分自身が自分らしく価値を生み出せるところでしっかり活躍していけますように。