リクルートで売れなかったから、日替わり店長のバーをはじめた。
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リクルートで売れなかったから、日替わり店長のバーをはじめた。

コロナによって、生活に余白が増えました。

店は3月から休業にし、その他の仕事も減り、収入も減りました。その代わりに、生活の中の余白は増えました。そして、仕事が減ったことに焦りを感じるでもなく、むしろ少し安堵している自分に驚きました。

PORTO(日替わり店長のバー)の2号店の準備やら、次のチャレンジに向けた仕込みやら、最近の自分は“未来”の計画のことばかり考えていたように思います。

(強制的にでも)生活の中に余白が生まれなければ、なかなか“現在”や“過去”についてじっくり考えることもないと思うので、この機会に今やっていることやその背景にある思いを整理しようと思います。

“よりどころ”と“やくどころ”を届ける。

ぼくは、「人が居場所を感じる」ということを、もっと当たり前の状態にするために、居場所づくりの事業をしています。そして、「居場所」というものを”よりどころ”と”やくどころ”の2つだと定義しています。

1つ目の”よりどころ”というのは、利害とは無関係に、裸の個と個で信頼し合えている、存在を認め合えている関係性。そして2つ目の”やくどころ”というのは、個人やコミュニティに対して、何かしらの価値を提供できるから認められる、必要とされるという関係性。簡潔に書くと、こんなイメージです。

居場所イメージ

人は”よりどころ”だけでは自分の居場所に確信が持てず、”やくどころ”だけではどこか空虚な孤独感を感じてしまう。そして、“よりどころ”も“やくどころ”も感じられないという期間が長く続くと、自ら死を選んでしまうことさえあるのだと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、僕は自分の事業を通じて、人が”よりどころ”と”やくどころ”をどちらも感じられるという状態を科学し、実現していきたいと思っています。

きっかけは、リクルートで売れなかったこと。

ぼくが“居場所づくり”の事業をやろうと思ったきっかけは、新卒入社したリクルートで、めちゃくちゃ売れなかったことでした。

入社してすぐに配属となった営業部で、「なんやかんや、ぼくが1番売れるだろうな〜」という確信にも近い自信は、粉々に打ち砕かれました。同期が次々に初受注していく中で、全く結果が出せない自分。周囲から認めてもらえない、居場所を感じられない時期が続きました。その状態からなんとか抜け出したくて、平日の退社後も、休みの日も、アポイントをもらえた企業の店舗に行って接客の様子を見学させてもらったり、ネットや書籍で情報を集めてお客さんの事業への理解を深めたり…、ほぼ全ての時間を仕事に注いでいました。

気がつくと仕事しかしていないので、学生時代の友人と会うこともなく、職場でもプライベートでも、どこにも自分の居場所がないように感じていました。その頃、朝起きると動悸がするようになり、さすがに少し休まないとまずいなと思い、ある日曜日、学生時代にやっていた「無料相談屋」を再開することにしたんです。

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(※大学2~3年の頃の写真…在学中1000人以上の相談に乗りました。笑)

すると、学生時代の友人や、「無料相談屋」で知り合った人たちが会いに来てくれて。自分の居場所になってくれていた人たちの存在を確かめることができました。居場所を確認できたことをきっかけに、「会社で結果が出せなくても、きっと大丈夫。」と思えて、自信を失って固くなっていた心が緩み、堂々と仕事に向き合えるようになりました。

この頃から、「“よりどころ”や“やくどころ”が感じられなくなってしまうことって、多くの人にあるよね」と思うようになり、リクルートで商売の経験を積んで、居場所づくりの事業にチャレンジすることが目標になりました。

“よりどころ”を届けるために、PORTOをはじめた。

”よりどころ”を感じるという上での課題は、「点線になってしまった”よりどころ”を、いかに実線に戻すか」ということにあると思っています。

家族や恋人、学生時代の友人、前職の仲間など、多くの人には”よりどころ”と呼べるような関係性があると思います。しかし、週5日フルタイムで仕事をしていると、今まで築いてきた”よりどころ”を、直接会って確認するという機会がどうしても乏しくなってしまう。そしていつの間にか、SNSによって保存されているだけの”点線”の関係性になってしまう。

ただ、もしも自分が場を持てていたら、約束も無しにフラッと友人/知人が立ち寄ってくれて、”点線”になってしまった関係性を”実線”に戻すことができる。そんな「もしも」をハードル低く実現するために、日替わり店長のソーシャルバーPORTO(ポルト)を始めることにしました。2018年6月、有楽町にオープンし、今では28人の店長が毎月1回お店に立ってくれています。

SNSを開くという行為には、“よりどころ”を確認したいという意図が含まれていると思っています。店に立ったり、店に訪れたりすることで、SNSを開くよりは不便だけど、SNSよりもリアルに“よりどころ”を確認できる機会をつくりたいと思っています。

“やくどころ”を届けるために、コアキナイをはじめた。

2019年から「コアキナイ」という屋号で、個人の“らしさ”を活かした複業づくりの支援をはじめました。これは”よりどころ”ではなく”やくどころ”にフォーカスを当てたものです。

”やくどころ”を感じるという上での課題は、多くの人にとって「“やくどころ”が、外部に依存した不安定なものになっている」ということにあると考えています。

「複業」が一般的になってきたものの、1つの会社という“やくどころ”しか持っていない方がまだまだ多いと思います。そして、会社というコミュニティからの期待に応えることで得る”やくどころ”はどうしても、組織ありき、マーケットありきのものです。組織やマーケットの状況が変われば、求められる期待の形も変わります。そして、変化していく期待に、たまたま応えられないだけで、簡単に“やくどころ”が揺らいでしまう。1社に属して働くということは、外部に依存した不安定な“やくどころ”を1つしか持てていないということだと思っています。

そんな変動的な外部環境に対して、個人の”らしさ”というものは、18歳を過ぎると安定的なものになります。ここでいう”らしさ”というのは、「志向(判断基準)」「嗜好(好き/嫌い)」「資質(強み/弱み)」の3つを指しています。(もちろん、どれも経験によって多少変化していくものではありますが…。)

そんな考えから、本業とは別に、「個人のらしさ」ありきで”やくどころ”を得られる人を増やしたいという課題意識を持つようになりました。

そこで、個人の”らしさ”の言語化から、それを活かしたスモールビジネスの立ち上げまでをサポートする「コアキナイ」を始めることにしました。
ちなみに、「コアキナイ」という屋号には、小さな商いという意味での「小商」と、個人のらしさを活かした商いという意味での「個商」をかけています。

不特定多数を相手にした大きな商売ではなくても、自分の“らしさ”から生まれた価値に対して対価(お金や、感謝)をいただくということには、何にも代え難い嬉しさがあります。そんな「らしさドリブンな“やくどころ”」をいくつも持っているという人が、少しでも増えたら良いなと思っています。

最後に…

とっても長い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

書いていて改めて思ったのは、今までも、これからも、自分の商売の軸は、やはり”居場所づくり”なのかなということでした。
「どうしたら”よりどころ”と”やくどころ”を感じられるのか?」という観点でのアプローチが、「“居場所”を感じられる」ということにつながる手応えはあるので、まずはこの2つの観点で事業をつくったり、磨いたりしようと思います。

冒頭、「生活に余白ができました」とかカッコつけてますが、要するにすごく暇なので、Zoom飲みとか、面白いプロジェクトとか声かけてもらえると嬉しいです〜!

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#居場所 #コミュニティ #コアキナイ #ソーシャルバーPORTO

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Takumi Shimada

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92年生まれ。日替わり店長の「ソーシャルバーPORTO」オーナー。”らしさ”を活かした小商いを育むプロジェクト「コアキナイ」を運営。人の居場所に関心があり、「よりどころ」「やくどころ」づくりの事業に取り組んでいます。0歳の息子が1人。好きな映画は『横道世之介』『ぐるりのこと。』