家づくりにおける「品質」とはなにか?
こんにちは。
建築コンサルタントのtakumiです。
私は常々、家づくりでは「品質」が大切であるという話をしております。
いくら、デザインが素晴らしくても品質が損なわれている建物だと、危険と隣り合わせの生活となってしまいます。
では、品質って何か?ということですよね。
Wikipediaでは
品質(ひんしつ、クオリティ = Quality)は、工場で生産された製品や、サービス業が提供するサービスの有する特性、もしくは属性をいう。
となっています。
「特性」とか「属性」とか、よく分からなくなりますが、最初に出てくる「クオリティ」がよく分かるのではないかと思います。
建築の場合は、その用途の建物か「本来持つべき仕様」だと思うわけです。
■品質~住まいに必要な7つの要素
住まいの品質というのは、以下の7要素だと捉えています。
◆耐震性
地震に抵抗する家の耐力。震度7クラスの大地震でも、住む人の命を守る
◆防火性
万が一の火災に備えて、大きな火災にならない不燃性や、周囲の火災をもらいにくい延焼の防止
◆防水性
雨漏りせず、風雨から住む人を守る
◆耐久性
何十年もの間、丈夫で安心して使える強度
◆断熱性
暑さ、寒さを和らげる構造、また、屋内の快適な温度を保てる構造
◆健康的
家の中は安心して過ごすため、日当たりや風通しがよく、また危険な箇所もなく、快適に暮らせる
◆使いやすいさ
家事や生活の動線がスムーズで、ストレスが少なく使える間取り、空間や空間
これら7要素が、必要な水準で、きちんと備わっている必要があるというとことです。
■すべての住まいに高品質は必要
これらが、住宅という建築物の、本来持つべき質。つまり、これらが欠けているものは、住まいとしては失格です。
しかし、これらの品質が偏って「気にされている」感があります。
・デザインばかりに目が行っている。
・魅力的な動線ばかりに目が行っている。
ということでは、いけないですよね。
もちろん、士気の高い業者さんは全てを必要な水準でクリアするものです。ただ、悲しいかな、例外の業者も少なからず存在しますが。
そして、お客さんである施主も、これらの「品質」が大切であることを知っておかないといけません。
これは、ローコスト住宅でも同じです。
ローコスト住宅というのは、品質が低いのではないのです。
あくまでも、スペック(機能性)をおさえ、クオリティ(品質)は高く造らなければなりません。
先に挙げました7つの要素のどれかを大きく下げて、工事費を下げるというコストダウンするのはいけないということです。
ですので、目指すべき水準をどのように設定すべきか。そこが設計での大きなポイントとなります。
これらのうち、「使いやすさ」以外については、完全ではありませんが、「住宅性能評価」という制度がひとつの目安にはなります。
こちらは私の記事(ブログ記事)です。住宅性能評価制度は知っておくべき制度ですので、また見ていただければと思います。
↓↓↓
住宅性能評価は取得すべきか?~制度のポイントやメリット・デメリットについて~
注意が必要なのは、スペックをあげることが目的ではなく、あくまでもクオリティを高くということです。
たとえば、耐震性に関していえば、耐震性は高い(最高は等級3)方が良いのですが、耐震等級で言う最低基準の等級1(建築基準法ギリギリ)であっても、その基準を満たすため、ミス無く設計、工事をすれば良いわけです。
耐震等級1でも、人命を守ることができます。ただし、ミスがあってはその能力さえも発揮できません。
だから、クオリティが大切だということなんです。
工事業者を選定する際には、「ハイスペック」ばかりを謳うのではなく、いかに「ハイクオリティ」であるかを自負する業者を選びたいものです。
そして、施主さん自身も、クオリティを気にして進めていただけたらと思います。
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