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恩を報ずる No.2376


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日本ではよく供養ということが行われる。

これも衆生恩を報ずる感情の一分(いちぶ)の現われだ。

抜き取られた朝顔のために供養する、

使い捨てられた筆のために供養塔を立てる、

捕獲せられた魚類のために石に経文を刻んで埋める、

解剖せられた屍体のために読経供養をする、

その他針供養ということなど、各種の法要が営まれる。

何(いずれ)も衆生恩を思うのである。


鈴木 大拙

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日本の捕鯨では捕獲した鯨一頭一頭に戒名をつけて供養しているという話を聞いたことがあります。

まさに大拙氏が語るように鯨に対しても恩を感ずる気持ちの現れなのでしょう。

全てのものに命が宿ると考えるアニミズムに通じる感情からくる気持ちと同時に、

全てのものはお互いに繋がっていると考えることも供養をする根本の理由なのだそうです。

自分の一部であるからこそ大事にする。

そう考えれば、粗末にして良いものは何もありませんね。


本日も致知2020年8月号「鈴木大拙に学ぶ人間学」からご紹介しますした。

8月号は全面鈴木大拙氏にフォーカスを当てた非常に貴重な特集となっています。


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