受け流す No.2494
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もっともよい復讐の方法は、
自分まで同じような行為をしないことだ。
マルクス・アウレリウス・アントニヌス
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この言葉に関連するお釈迦様のお話をご紹介します。
『あるとき、外教徒の若い男がお釈迦様の所にきて、さんざん、悪口を言った。
黙って聞いておられた釈尊は、彼が言い終わると、静かにたずねられた。
『おまえは、祝日に、肉親や親類の人たちを、招待し、歓待することがあるか』
「そりゃ、あるさ」
『親族がそのとき、おまえの出した食べ物を食べなかったらどうするか』
「食わなければ、残るだけさ」
『私の前で悪口雑言をののしっても、私がそれを受けとらなければ、その悪口雑言は、だれのものになるのか』
「いや、いくら受けとらなくとも、与えた以上は与えたのだ」
『いや、そういうのは与えたとは言えない』
「それなら、どういうのを受けとったといい、どういうのを受けとらないというのか」
『ののしられたとき、ののしり返し、
怒りには怒りで報い、打てば打ち返す。
闘いを挑めば闘い返す。
それらは与えたものを受けとったというのだ。
しかし、その反対に、なんとも思わないものは、
与えたといっても受けとったのではないのだ』
「それじゃあなたは、いくらののしられても、腹は立たないのか」
釈尊は、おごそかに、偈(うた)で答えられた。
『智恵ある者に怒りなし。
よし吹く風荒くとも、心の中に波たたず。
怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり』
「私は、ばか者でありました。どうぞ、お許しください」
外道の若者は、落涙平伏し帰順したといわれます』
復讐の後には、自分の後悔と相手からの恨みが募っていくことでしょう。
それよりも、受け流すことで自分を凛としたままで居させることができる。
相手のレベルに自分を落とす必要はないのです。
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