至柔至優 No.2599
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(吉田松陰)先生は今日、ともすればいわゆる志士という概念によって、
非常に厳しい方で、うっかりすれば怒鳴りつけられそうなきびしい方
というふうに考えられているようですが、事実はまるで違うようです。
先生の国を思われる一筋の心は、何ものもこれを阻むことはできず、
またいかなる権力もこれを妨げ得なかったのでありますが、
しかし先生は決して単に強いばかり、きびしいばかりの方ではなかったようであります。
とくに生徒に対しては実に穏やかであって、かつて先生に大声で叱られた者がないということを、
直接当時の門弟の人々から、語り伝えられているということであります。
森 信三
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昨日も森先生の講義録である『修身教授録』の輪読会にclubhouseで参加しました。
この言葉はそこからのご紹介です。
森先生も敬愛されていた吉田松陰氏の意外な菅おに触れた回でした。
熱い志士だから言動も厳しく、ある意味粗野だったのかといえば、全くそんなことはなやく、
柔らかさと優しさに溢れていたとのこと。まさに至柔(しじゅう)であり、至優(しゆう)だったのですね。
『そもそも人間というものは、その人が偉くなるほど、しだいに自分の愚かさに気付くと共に、
他の人の真価がしだいにわかってくるものであります』
とも森先生は講義の中で語られていました。
自分を超えていく後進を育て、それを喜びに出来る懐の深さが求められています。
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