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諸君らの将来 No.2580


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総じて人間というものは、ただ将来のことばかりを考えて、

そのために現在の事をおろそかにすることのよくないことは、申すまでもありませんが、

同時に他の一面には、常に前途に対して、思いを巡らしているようでなければいけないと思うのです。

それはちょうど鉄砲は、なるほど引金を引かないことには弾丸は絶対に出ませんが、

さりとてまた照準を定めておかねば、いかに引金を引いてみたとて、何の役にもたたないばかりか、

かえって人を傷つけさえするようなものです。


森 信三

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昨日も2週間ごとの「修身教授録」に参加してきました。

森先生の例え話は毎回とても分かりやすいですね。

講義で心にグッときた森先生の言葉をご紹介します。

『そこで今諸君らにしても、いやしくも自分の前途を展望して、

将来ひとかどの人物になって活躍しようと思うなら、

今日から遠大な志を立てて、大いに書物を読まねばならぬでしょう。

それというのも、一人の人間のもつ世界の広さ深さは、

要するにその人の読書の広さと深さに、比例すると言ってもよいからです』


このお話を聞いて、改めて自分は「遠大な志を立てて」読書をしていなかったことを痛感しました。


森先生がこの講義の中で「若い人々の心を動かすほどの巨人」として、

中江藤樹先生、石田梅岩先生、二宮尊徳翁、吉田松陰先生を挙げられていましたが、

いずれの先生方も常人に追いつけないほどの読書と深い思慮をされた結果でしょう。

そこまでいけなくとも、目指すべき師匠として目標に置くことが、

照準を定めることになるのではと感じます。


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