見出し画像

スランプ? 単にブレの範疇じゃないですか? という話~基礎(対数の法則)~

 さて、データをとった。 しかし別にぱっと見、問題はないような気がする、やっぱりスランプだ! と思 われる方もいるでしょう。

 が、スランプだ、と思っている人の大半は実はこの「スランプでも何でもない」 人だったりします。正確にいうなら、「標準偏差のブレの範疇」だったりします。

 と、いきなり「訳わかんねーよ!なんだよそれ?」という突っ込みが聞こえて きそうですね(笑) 以下、ちょいと「確率」の話を書いていきます。

■じゃんけんの勝率

 特にいかさまも何もないじゃんけん、勝つ確率はどれだけでしょう? はい、結果は3 種類「勝ち」「引き分け」「負け」の 3種類となるので、単純に 1/3の確率です。(いわゆる平均ですね)

 さて、10回じゃんけんをしたとして、勝てる回数はどうか? というと、、確率上 は3-4 回の勝ちとなりますが、5回以上勝つ人もいれば、中には1回も勝てない人もいるでしょう。

 はい、この現象はなんぞや? といいますと、いわゆる「ブレ」です。基本、こ の「ブレ」という現象はどんな事柄にも起こりえます。これを成約率と置き換えても同じ事ですね。 まぁ、、ここで勘のいい人なら「なるほどね」と先が読めるかも、ですね(笑)

 さて、じゃんけんの話に戻りますが、じゃんけんをする回数が 10回ではなく100回だったら、さらに1000回だったらどうでしょう?

 実際に暇な人は実践してみると分かると思いますが、限りなく1/3という確率に収束していきます。 この事をいわゆる「確率の収束」ないしは「大数の法則」といいます。

 はい、大数の法則は一番最初の生保の試験の際に出てきた単語なので「あぁ、 なんか聞いた事あるよ」という人、きっと多いでしょう。

 この話を営業に置き換えてみます。

「今まで月 4 件契約が取れていたが、先月はゼロだった。今月も芳しくない。 スランプじゃ。。」

こう思う人もいるでしょうが、なんてことはない、確率の世界からみれば普通に起こりえるブレの範疇内です。 当然、このブレが起きないに越した事はないですが、どんな優秀な人でもこの ブレから逃れる事は出来ません。

 はい、日本プロ野球界のレジェンドであるイチロー選手だって、毎 試合安打を重ねていた訳ではなく、当然ノーヒットの日だってありましたよね。

 ここで重要なのは「変に自己のスタイルを変えない事」です。 多くの人が、ちょっとスランプになったから、といってスタイルを変える事によって返って悪化してしまった、というパターンに陥りがちですので。

 イチロー選手の話になって申し訳ないですが、数試合ヒットが出ない程度で彼は自己の打撃フォームを変えた事はありませんでしたよね。 また、イチローじゃなくても大半のプロ野球選手は少なくともシーズン中にフ ォームを大改造した~なんて話は、殆ど自分は聞いた事ありません。(2 軍とかは知りませんが)

 まぁ、、イチロー選手と話をした訳ではないので定かではないですが、「自分のスタ イルに確固たる自信を持っていて、かつ確率の収束に関して十分理解している (ないしはそういうアドバイスをする人がいる)」のでしょうね。

「確率は収束していくもの。数ヶ月程度の数字のブレは普通に起こりえる事」

まずはこの概念を覚えて下さいませ。

 ちなみに、書くまでもないかもしれないですが、この概念は「今まである程度の結果が出ていて数字が落ちて来た」という場合に限ります。 まともにヒットも出ない状態で継続しても目は出にくいですからね。


<余談その1:そもそも数字が取れていなかった人はどないする?>

「いや、そもそも今まで数字がそんなに出ていなかったんだよ、自分」

な~んて方も中にはいるかもしれないですね。

 では、そういう人は何をすべきか?  答えは非常に単純。

「とにかく数あたれ」

これだけ。

「いや、数あたるのは分かるんだけど、具体的に何すれば?」

と仰る方もいるでしょう。 この答えも非常に単純。

「どこでもいいから飛び込みしてアンケート取得してこい」

これだけ。
詳しくは下記リンク先参照を。

自分がやっていた事〜飛び込みの具体的手段〜
[保険営業]アンケートを取ったその後は?

 はい、「やること分からん」という人は、まず上記の流れをやってみましょう。 (ある程度のアレンジはあれど、基本の活動はこんな感じ)

 話法も何もありません。 応酬話法? んなもん不要。 冗談抜きに誰でもできる手法ですので。 結果が出る時間は人それぞれですが、一度この流れで契約が生まれたら、それは一生の財産になりますからね。 一度お試しアレ。

 ちなみに上記の手法はどちらかというと「体力」が必要になるでしょう。 (精神力も必要かな? 最初のうちは断られる事に案外精神的にくるかも) が、1ヶ月もその活動を続けるとあら不思議、体力的にも精神的にもそう何と も感じなくなります。

 ちなみに自分は入社時から3ヶ月、この活動を行ったが為か、体重が10Kg 近く痩せました。 ダイエットにもなって一石二鳥、、かな?

 自分の結果は、1ヶ月目はタコ(ゼロ件) 。2ヶ月目に運良く目が出て2件。3ヶ月目は大きく目が出て10件。と、こんな感じでした。10件は出来すぎでしたが、少なくとも会社のノルマ程度の数字は余裕で達成出来るようになるでしょうよ。

 ちなみに2ヶ月目で結果が出ていますが、個人的には少々早すぎなのかも、と。 (運が良かったかな、と)  一般的にはもう少し時間がかかる(3 ヶ月目で目が出る)くらいに考えておいた方がいいでしょう。

<余談その2:分母と分子>

 分母と分子、営業に例えるとどういう事になるか、という話は聞いた事あるで しょうか?

 まぁ多くの指導者が似たような話をするかと思いますが、分母が訪問数(あたった数)、分子が契約、という感じで表現します。

 この概念はいろんなものに使われています。 野球でいうなら、安打数/打数(打率)となりますし、パチンコでいうなら1/199で大当たり確率とか。

 で、まぁ当たり前の事かもしれないですが、重視されるのは「分子」部分の結果であり、如何に分子数を増やすか? という事を日々切磋琢磨している、というのが一般的かと。

 が、自分の考えは「分母を増やす見込みがあるならば、分子をあげる作業(確率をあげる作業)より、分母数を増やす作業を重視すべき」だったりします。

 えぇ、ちょっと他の例に置き換えると非常に分かりやすいですぜ。

 例えば、、プロ野球でヒット10本打つ事を目標とする場合、20打席か100打席、どちらが達成しやすいか? 20打席しか機会がない場合、実に打率5割が求められます。 が、100打席の機会がある場合は、打率1割でOK。

 パチンコでも同じ。 1000円で大当たりする確率と10000円で大当たりする確率では、後者のが当然可能性は高くなりますわな。

 契約数を増やすコツ、一番手っ取り早いのは「あたる数を増やす事(訪問数を 増やす事)」です。 効率を試行錯誤するのは、「まぁこれ以上自分は動けない、数を増やせないぜ」 という所からというのが鉄則。 えぇ、非常に泥臭いですが、一番手っ取り早く成果を増やす唯一の方法です。

 どうしても人はラクな方へと流れがち、様々な手法、契約をラクに取るテクニックなどに走りがちですが、その努力は実らない事のが多いでしょう。

 そりゃそうだ、例えばイチロー選手から打撃テクニックを学んだとして、イチロー選手レベルの打撃テクが身につくか? といったら、、書くまでもないでしょう。 野茂選手(古いか)の投球フォームを教わったところで、彼のような投球が出来るか、といったら、、少なくとも自分はそんな人は1人も知りません。 (一時期、彼の投球フォームをまねていた高校球児がそこそこいましたが、、プロ野球界でみた事はないです)

 そもそも、大成しているプロの大半は「気がついたら独自のフォームを身につけていた」「そのフォームは誰に学ぶ訳でもなく、試行錯誤の努力の結果」です からね。 (誰かの模倣を完成させるより、独自フォームを作った方が結果が出やすいとも見る事が出来る)

 まずは「ホントに自分は限界まで動いているのか?」を考えて見て下さい。 実際、限界まで動いてはじめて見えてくるモノも多いですしね。

……と、何か「対数の法則」「確率の収束」という話からどんどん逸れていってしまいましたね、すいません。

 次回は「ブレの数字化」の話。小難しいですが、覚えておくと色々と役に立つ話です。こうご期待をば!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?