見出し画像

愛知県旅行記(1)〜常滑〜

セントレアから電車へ一本、名古屋の手前にある常滑(とこなめ)。Netflix限定の映画『泣きたい私は猫をかぶる』の舞台として、一躍人気となった。

常滑を一言で表すなら、陶器と猫で賑わう場。今回はそんな常滑の旅行記。

初めてのろくろ体験

常滑は陶器で栄えた街。そのこともあって街のあちこちで陶器を作る釜、陶器で作られた土管を見ることができる。そして伝統工芸として日本でも名高い朱色の常滑焼は今も昔も、多くの人に愛され続けている。

とってつけたような知識はさておき、「常滑に来たからには陶芸をやってみたい!」という思いから、人生で初めて陶芸体験をしてきた。

私が利用したのは「かりせーさ」と呼ばれる陶芸教室で、1時間1,500円で、粘土をこねるところからろくろを使用して陶器の型を作るまでの工程を体験できる。

説明を受けて、粘土をこねるところから体験開始。

教室では2つのこね方を習う。
1) 指先の方にある粘土を引っ張り上げて手前に倒すこね方
2) そして粘土を縦に立て、利き手じゃない方を支えにし、利き手で粘土を内側に軽くこねてアンモナイトのような等間隔の直線を作るこね方だ。

2)が、これまた難しい。初心者には難しい。先生曰く、2,3度参加してくれている人はある程度様になるそうだ。こんな感じで先生も含めて、周りと会話しながら体験できるので、かなり楽しい思い出になった。

これから先の工程は長いので省くが、気になる方はぜひ参加してみてほしい。

常滑は散歩が楽しい

常滑で見た景色はどれも新鮮で、まるで知らない国に来たかのような感覚になる。

そんな常滑の散歩を楽しむのに尋ねておきたい場所は、駅の真横にある観光案内所だ。そこで散歩コースの地図をもらえる。受付のおばちゃんが気さくで、人気のコースやオススメのお店やらを教えてくれる。

陶芸教室を終えたところで、私も散歩へgo。そして最初から素敵な出会いが。

目のキリッとした猫と遭遇した。かっこ可愛いのでパシャりと一枚。このあと彼(女)は土管をつたってどこかへ行ってしまった。(お出迎えだけしてくれた笑)

猫と別れ、散歩を続けていると、途中で面白いことに気づく。ところどころで遭遇する作品の作者名に海外の方の名前が入っていた。家の一部のような設置のされ方をしていたので、残念ながら写真は載せないでおく。

その昔、海外から常滑焼を学ぶために、移り住んだ、もしくは一時的に常滑に居住した人が多くいたとのことだ。散歩道を進んだ先に、無料開放されている文化館(?)があり、そこで詳しく紹介されているので、もっと知りたい方は訪れてみてほしい。

文化館のある場所の目印は下の写真のオブジェだ。このオブジェの右隣に文化館がある。

ちなみにこのオブジェ、『泣きたい私は猫をかぶる』で主人公と友人が話し込んでいるシーンで登場する。私的に感慨深い。アニメほど色味はないし、周りの風景も微妙に脚色が加わっているのを感じれるのが、また面白い。

さて、ここは散歩堂のほぼ中間地点といったところだろうか。
ほどよく進んでいくと、常滑のランドマークとも呼べる、どでかい招き猫と対面できる。ただ、対面の仕方は意外だった笑

どでかい招き猫とバイバイした後は、散歩道を進んでいく。最後に紹介したいのは、観光案内所のおばちゃんが紹介してくれたパン屋だ。

地図にも記載のある(だったはず)そのパン屋の名前は「パン工房 風舎」。30代くらいの夫婦(?)で営んでいるお店だ。そこの五穀ぱんとライ麦あんぱんはかなり美味。

散歩は1~2時間くらいかかるのだけれど、パン屋の位置がちょうどいいところにある。小腹が空いたな〜と思えるくらいのタイミングでお店が見つかる。

パンで下ごしらえをして、最後にもうひと歩き。

最後に味わえるのは常滑らしさのある風景。

散歩が楽しさを改めて実感できる良い道ばかりだった。散歩が終わる頃には、名残惜しくなる。そんな気持ちを胸にしまい、私は常滑を後にした。

終わりに

常滑は初めての愛知の地で訪れた場所ということもあり、かなり思い出深い。それに加え、陶芸体験や記憶に残る散歩もあって、よりこの地が好きになった。

最後にちょっとした余談。陶芸体験の先生と雑談するなかで聞いた話で、常滑焼といえども、だんだんと陶器職人の数が減ってきているうえ、後継者を見つけるのに苦労しているらしい。最低でも10年ほど修行の必要だとのことで、なかなか後継者が現れないそうだ。(10年…)

陶器職人にはならない私が言うのもなんだけど、伝統を受け継ぐ人が現れると良いなと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?