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#14 口唇口蓋裂治療記 No.9『外来での手術(2023年10月)』

(シリーズ編の第9回目となります。第8回目は#11に掲載していますので,まだご覧になっていない方は,まずそちらからお読みいただけますと,内容がスムーズに入ってくるかと思います。)

このページを開いていただき、ありがとうございます。
今回は、口唇口蓋裂治療記第9回として,2023年10月に行った外来手術(通算とすれば7度目)について述べたいと思います。

想定内だけど想定外の手術

タイトルの通り、この手術は想定内であり想定外の手術でした。しかも2023年8~9月に行った2回の手術からまだ1か月のタイミングに、と。数カ月前の時点で、この追加の手術を行う可能性はあるということを言われていたので、医師的には想定内のことだったと思いますが、私的には想定外であったので。ただ、今回は入院を必要としない外来手術でした。全身麻酔でも行うことができる手術なんですが、全身麻酔となると入院を必要とするため、大学の新学期が始まっていたその時には厳しいものでした。

どういった手術だったか

2023年9月に行った6度目の手術にて、下顎を切り後ろへ10ミリ下げる治療を行いました(SSRO・下顎枝矢状分割術)。その際に、骨同士を固定するチタンプレートを左右に1枚ずつ入れていたんですが、手術後経過するにつれ、顎の位置の後戻りが生じ、チタンプレートを外す必要性が出てきたんですね。本来は2025年夏ごろに行う予定の手術の時に外す予定であったものですが、早期除去が必要ということで、退院からおよそ1か月後のタイミングで下顎に入れていたチタンプレートを除去する手術と、骨をわずかに動かすために、下顎の骨を剥離(手で軽く骨折)させる手術を外来で行うことになりました。

怖すぎるよ、まじで

ただでさえ怖がりな私ですよ。全身麻酔は1度麻酔で眠ってしまえば、次覚醒するころには手術が終わっているので、術前の心配だけで済んでいたのですが、今回は局所麻酔による手術であったため、意識があるんです。意識があるということはですよ、手術中ずっと恐怖で怯えていたということです。
痛みはないんですよ。痛みはないんですけど、恐怖がほぼ痛みみたいなものですからね笑。あれは正直大変でした本当に。

手術中

手術中も意識があるので、怖がりであると知っている医師の先生がCDプレイヤーを持ってきてくれました。何の曲をかけていたかはその当時の恐怖のあまり覚えていないんですが、CD自体は恐怖を和らげるのに一役買っていたかと思います。1パーセントくらい。あとは電気メスで口腔内の粘膜を切るときに焼き鳥のにおいがするんですよ。まあ、肉を切っているわけですからね。におい自体はいい匂いだったんですけれども、普通に考えてグロい話ですよね。ただ、それすらもいい匂いと捉えていました。少しでもポジティブに捉えたかったんでしょう。
口腔内下部の粘膜を切開し、チタンプレートに到達します。1つのプレートには4つのネジがついているので、一つ一つ取っていきます。ネジを取るのにかかった時間はそこまで長くなかったと思います。左右合わせて20分くらい。ネジを取り終わり、最後に骨を剥離します。これが一番怖かった。骨を剥離することで、固まりかけていた骨を一度ほぐし、より動きやすくする治療です。ただ、これが痛いのよ。麻酔は効いているんですけど、組織全部が動くので、まじで痛い。痛すぎる。しかも、これが一番長かった。30分くらい。人生で最も長い30分だったと思います。
最後、縫合して手術がようやく終わりました。所要時間は1時間くらい。
手術としては時間は短かったと思いますが、自分の中では極めて長い時間に感じられましたね。

手術を経て

この手術が終わり、ようやく2023年に行ったすべての手術を終えたことになります。8月と9月に全身麻酔を計2回、そして10月の外来手術を合わせて計3回、治療過程の総数で言えば7回。よく頑張りましたよ本当に。自分をほめたいと思います。

ですが、これで治療過程すべての手術が終わったわけではありません。最後、8度目の手術が2025年夏(予定)にあります。下顎のチタンプレートは取り終わりましたが、上顎についているチタンプレートを取り除かなければなりません。その手術を、来年夏に行います。

その手術については、また今度。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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