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ワインの歴史の中で保存、熟成をするという出来事に大きく貢献し

ガラスの瓶と併用する事で長期熟成も可能になり、さらには運搬が容易になった

コルクとはワインにイノベーションを起こしたワインの相棒です

ワインには酸があるので、金属など酸に対して弱い(腐敗してしまう)ものではなく

植物のコルクによって耐久性と気密性を保つ事が出来ます

ですが、そのコルクには大きな問題が常につきまとってきました

ブショネ(コルク臭)

ブショネとは汚染されたコルクによりボトル内のワインの品質が劣化する現象のことで

主な原因は、コルクに潜んだ細菌と消毒に用いられる塩素によってTCA(トリクロロアニソール)という物質が発生することです

天然の植物なので、コルクとして使用される前に細菌に汚染されている可能性があります

他にも、ワイナリーの設備汚染が原因のこともあり、この場合は汚染された設備に関わったワイン全てがブショネになります。

ブショネが発生する確率は2~5%と言われており、私自身がソムリエとして働いていた時に何度もブショネとは遭遇してきました

(ソムリエのいるレストランなどではお客様に提供する前に必ずチェックがなされます。ですので安心して美味しいワインを飲む事ができます)

代表的な大替品としてスクリューキャップ、合成樹脂コルク、ガラス栓などもあり

汚染のリスクがなくワインを楽しめる栓も多くあります

最近では原因となるTCAの汚染を防ぎ、安定して熟成可能なコルクも多く見かけます

(スクリューキャップはワインが熟成しないとも言われていましたが、きちんと熟成する事が証明されています)

高級なワインではコルクのイメージが強く、スクリューキャップを敬遠する方も多い様ですが

個人的にはブショネに当たった時の切ない気持ちを味わいたくないし

味わってほしくないので、様々な技術や方法により

「昔はブショネというのがあって・・・」

と言える日が来るのを心待ちにしています

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