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【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 0 なぜ私はこのゲームをレビューするのか

fig. 1 ラムネーション タイトル画面

はじめに

2016年に発売されたWhitePowderのLAMUNATION!(以下、ラムネーション)のレビューを書くことにしました。2016年にオリジナル版であるR18のラムネーションが、2019年にSteamにて全年齢版のラムネーションインターナショナルが発売されました(R18パッチは存在しています)。今回はR18のラムネーションをレビューの対象とします。ただしR18シーンは対象外とします。

WhitePowderというブランドはビジュアルアーツ傘下に存在していた(現在は消滅した)ゲームブランドです。ビジュアルアーツ傘下として有名なKeyと同列にあるブランドと考えてよいと思います。ラムネーションは2016年のクソゲーオブザイヤーで次点に輝いた(?)作品であり、有名な評価掲示板であるErogameScapeにおいては平均点56点、中央値60点と、世間的にはお世辞にもよいゲームとは評価されておりません。実際に私もこのゲームをよいゲームとは評価しておりません。世間的な評価を反映してか、このゲームのまともなレビュー記事はほとんど存在しておりません。noteでは以下に示すくらいのものしかないと思います。

このゲームをセールで購入して少しだけプレイしたことがあるのですが、あまり肌に合わずに途中でやめてしまいました。知り合いと話していたときにラムネーションの存在を思い出し、せっかくだからクリアまでやってみるかという軽い気持ちで再プレイし、なんとかクリアできました。私がこのゲームをレビューしようと思った理由はずばり、

ゲームとして評価するべきではないのではないか?

と思った点です。
上述の通り世間的にはあまり評価されていない本作ですが、それは本作をゲームだと捉えるからではないかと思いました。本作を芸術・表現として捉えたとき、私は光るものを感じました。意味のわからない掛け合いや2016年以前の時事ネタはゲームとしては興ざめする要素ですが、広い意味の表現と考えると受容できる部分があります。

レビュー方針

本日クリアしたばかりですが、もう一度はじめからプレイして、スクリーンショットとともにこのゲーム全体を見つめなおします。既存のレビュー記事ではラムネーションを形作る要素(クソゲーであるなど)については触れられていますが、その中身については記事を読むだけではわかりません(実際プレイしても理解するほどの中身があるかと問われると返答に困りますが……)。ラムネーションのアウトラインがわかる程度に触れながら、しかし実際にプレイしてもらいたいという気持ちも記事にこめられたらなと思います。

留意事項

ラムネーションがどのような表現物なのかという点についてはこの記事シリーズを読めばおおよそわかるように努めますが、実際にプレイしないとわからないことはたくさんあります。実際に、クソゲーという評判を聞いてから買ってプレイした私の第一の感想は「いわれるほど悪い作品じゃないよな」でした。自分でゲームを買わず・やらずともゲーム配信を見て満足する人がいる現代において、あえて自分でお金と時間をかけて体験する(配信を見ることは体験ではありません)ことの重要性を訴えたいです。

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