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ショートステイの困った利用者

今日は、ショートステイで困る利用者を紹介したいと思います。
困る人には色々な人がいますが、今日紹介する困る人は、熱があるのにショートステイを退所しない人です。

ショートステイのような通所系の介護サービスは、利用中に本人が発熱などの体調不良になった場合、家に帰るのが原則となります。
その理由は、ショートステイが在宅サービスに分類されるからです。

施設サービスの場合、利用者は施設で生活しているため、体調不良などがあれば施設で対応してくれます。
しかし、在宅サービスの生活の場は自宅です。
そのため、在宅サービス利用中に何かあれば、家族の元へ返すことになります。
保育園や小学校で、何かあったら親が迎えに行くのと同じですね。
これが、体調を崩した利用者がショートステイをお帰りいただく理由です。

多くの利用者がこのルールを守ってサービス利用しています。しかし、なかにはこのルールを守らない利用者もいるのが現実です。

なぜルールを守らない利用者がいるのでしょう。
その理由は、ショートステイの利用目的にあります。

ショートステイの利用目的は、多種多様です。
その利用目的のひとつに、「家族に用事があって家を不在にするからショートステイを利用する」といったものがあります。
たとえば「仕事で出張に行く」「結婚式で県外へ出かける」「お通夜で夜遅くまで帰れない」といった理由です。
これにより、本人に何かあっても家族が動けない状況が起きてしまい、やむを得ずショートステイの利用を続ける場合があります。

では、利用者が体調を崩したままショートステイを利用するとどうなるでしょう?

ショートステイは病院とちがって介護施設ですので、治療はできません。ですから、医療機関を受診してもらう必要があります。
この医療機関の受診に、スタッフの人手をとられてしまいます。
ショートステイの職員はそんなに多く配置されていませんので、ひとりスタッフが欠けてしまうことにより、全体の業務が回らなくなってしまうのです。

また、万が一発熱の原因がコロナウイルスやインフルエンザなど感染性のものだったとしたら、他の利用者や職員にも影響が出てしまいます。
近年、発熱に関しては以前よりデリケートになってきましたので、退所の説明すればご理解してくださっていました。

とはいえ、体調不良時でも帰っていただけない利用者もいます。
家族に開き直られてしまった場合、弱い立場になってしまうのは受け入れ側であるショートステイのほうです。
「家に帰ることができません」と言われてしまったら、どうしようもありません。

万が一ルールを守らなかった場合、最悪は今後ショートステイが利用できなくなることも覚悟しておいた方がよいでしょう。
ショートステイを利用し続けるためにも、体調不良じのルールは守っていただきたいものです。

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