流れる雲と変わらない街。
ゆっくりと。
のんびりと。
せせらぐ川と留まる人。
「このまま山のようにじっとしていたいんだ。」
なのに、
時代は動き出す。
スピードはどんどん早くなる。
地盤が揺れて水かさは増え続ける。
海を飛び出し、コップの中や浄水場。
暗い地の底から極寒の雪山まで。
火あぶりにされたり、固められたり、閉じ込められたり。
世界中を旅する水を見て人々が言う。
「風に舞って空を飛び回れたらいいな。失敗するぐらいなら寝てる方がマシだけど」
「ドレッシングなんかにされたら最悪だぜ。大嫌いで合わない奴と一緒にいなきゃいけないんだ。」
安住に焦がれ、溜まり場を探している人たち。
流されてる事には気づかない。
未来を想像しながら、友達のことを考えた。
正しさや選択、生き残る街についても。
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