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美人姉妹の弟の苦労2

菜緒「〇〇、アイス食べよ」

自室で漫画を読んでいた〇〇を誘う

〇〇「アイスあるの!食べる!」

漫画を置き菜緒と1階に降りる

〇〇「アイスは?」

菜緒「今はないよ」

〇〇「嘘ついた?」

菜緒「んーん、一緒に買いに行くの」

首を振り、半強制的に出かける催促をする

〇〇「えー外暑いじゃん」

菜緒「ずっと部屋に引き篭もりっぱなしは体に悪いから散歩兼ねて外行こ」

〇〇「昼だと暑いし、夕方にしよ」

菜緒「夕方だと史帆ちゃん帰ってくるもん、今しかないのーダメ?」

史帆はバイトに出ていて自宅には2人きりの為、出掛けたいと上目遣いでお願いする

〇〇「うっ、、わ、分かった行くよ」

ただでさえ綺麗な整った顔で上目遣いをされると断れない弟

菜緒「よし、じゃあすぐ行こ」

〇〇「日焼け止めは?」

菜緒「もう塗ったよ」

〇〇「早っもう行く気満々じゃん」

菜緒「〇〇は優しいから結局行ってくれるからね〜」

それぞれ財布だけ持ち玄関を出る

〇〇「うわー暑ーい」

外との気温差に自宅に戻ろうとすると背中を押されて無理矢理外に出される

菜緒「はーい、アイス買いに行きましょーねー」

〇〇「体が溶けるー」

菜緒「ドラキュラじゃないんだから溶けませんー」

手を引っ張りながら〇〇を外に出す

〇〇「姉ちゃん相変わらず肌白いよね」

菜緒「そうかな?」

〇〇「ほら」

腕を並べるように出し肌の色を見比べる

菜緒「ほんとや」

〇〇「母さん似だからか、羨ましい」

父は色黒で母は色白
史帆と菜緒は母に似て〇〇は父に肌色は似ていた

〇〇「俺も色白だったらな〜モテてたんだろうな〜」

菜緒「外見が良くても中身がスカスカだったらすぐ捨てられるよ」

〇〇の願望はすぐにぶった斬られた

〇〇「捨てられてもいいから1回で良いからめっちゃ美人と付き合いたい」

〇〇がふと出した言葉に菜緒の顔色が変わる

菜緒「〇〇が傷つくの分かってるのに付き合わす訳ないでしょ。そんな人菜緒が引き剥がすわ」

〇〇「おぉ」

菜緒「ただでさえ今、目の前におるのにさ」

〇〇「え?」

菜緒「今、美人さんとデート中なんですけどー」

〇〇「自分で言うんかい」

菜緒「そんな事言う人にはアイス奢りません!」

〇〇「ごめんごめん!超絶美人の菜緒ちゃん」

菜緒「私は所詮村人Aですよー」

ふざけ合いながら話しているとすぐにコンビニ着く

菜緒「何にする?」

〇〇「久々にガリガリ君にしよ」

菜緒「じゃあうちはスイカバーにしよ」

支払いを済ませ近くの公園に入る

〇〇「いただきまーす」

菜緒「ほーい」

日陰のベンチに座り買ったアイスを頬張る

〇〇「久々のガリガリ君美味し」

菜緒「スイカバーも美味し」

〇〇「一口頂戴」

菜緒「いいよ、ほい」

交換して食べる

菜緒「中学の時は間接キス気にして恥ずかしそうに食べてたのにな」

〇〇「思春期は気にするでしょ」

菜緒「あの時の〇〇可愛かったなー」

〇〇「今は?」

菜緒「生意気〇〇」

〇〇「先生ー傷つきましたー」

片手を挙げ挙手し見えない人物に訴える

菜緒「恥ずかしいからやめて」

〇〇「面白い弟持てて羨ましいね」

菜緒「自分で言うな、それで面白くもない」

〇〇「酷い」

食べ終わったアイスのゴミをゴミ箱に捨てると菜緒が公園の隅に行く

〇〇「姉ちゃん何してるの?」

菜緒「やっぱいつになってもボールは落ちとるね」

誰かが落としたであろうゴムボールを持って草むらから出てくる

〇〇「もう帰ろーよー」

菜緒「少しだけ、少しだけだからさ、ね?」

おねだり上目遣いを発動する

〇〇「分かったよ、上目遣いずるいからね」

菜緒「ふふ、ありがとう」

ハンドボールほどのボールを投げ合う

〇〇「野球ボールとかなかったの?」

菜緒「テニスボールならあったよ」

〇〇「なんで公園にテニスボール?」

菜緒「落とし物じゃない?」

〇〇「キャッチボールならテニスボールの方がいいじゃん」

菜緒「当たったら痛いしこっちの方が色々遊べるじゃん、ほらサッカーもできるし」

〇〇「見た目によらずアクティブだよな」

菜緒「体動かすのは元々好きだし」

〇〇「言われてみれば小さい頃は史帆姉ちゃんより菜緒姉ちゃんの方がよく外で遊んでたね」

菜緒「史帆ちゃんの方が絵描いたり絵本読んでたね」

幼少期は史帆がインドアで菜緒がアウトドアだった、現在は逆転している

菜緒「喰らえ、必殺菜緒シュート」

〇〇「あーどこ蹴ってるのー」

思いっきり外したボールを取りに行く

〇〇「ちゃんとボール蹴ってくださi」

元の所に戻ると菜緒の姿が見えない

〇〇「えー次はかくれんぼ?」

〇〇「姉ちゃーん、どこですかー?」

返事はなくただ蝉の声だけが聞こえる

〇〇「こんなに暑いのによく元気あるな」

泣く泣く探しに行く

木の裏を探してもドーム場の遊具の中にも居ない

〇〇「姉ちゃーん本当にどこにいるの?帰った?」

菜緒「帰ってないよ」

突然後ろから菜緒の声が聞こえ振り返ると水飲み場に手を添え、蛇口を捻ると水が〇〇に向かって発射される

〇〇「うわー冷たーー!!」

菜緒「気持ちいいやろ!!」

〇〇「ちょ、ちょっとタイム!」

水を手で防ぎながら主導権を握ろうと懸命に前進する

菜緒「くるなーくるなー」

近づいてくる〇〇を遠ざけようと水をかけまくるが

〇〇「あとちょっとー」

やっとの思いで菜緒を捕まえ蛇口の主導権を取る

主導権を取った末っ子はすぐさま手を添え標準を菜緒に向け、すぐさま蛇口を捻る

菜緒「ちょっと待って、待ってぇぇぇええ」

〇〇「やり返しじゃおりゃあああ」

菜緒「きゃー!冷たいーー!!」

真夏の真昼間に日差しが強い中、仲の良い姉弟は公園で全力で遊んでいたのでした

史帆「はぁ、早くバイト終わって良かったけど疲れたぁ」

史帆「誰がこんな昼間に遊んでるんだろ」

史帆「あ!ずるいぞ!ししも入れろ!!」

史帆も加わり仲良く3人で遊びまくり帰宅後母親に叱られるのであった

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