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告白失敗続きの男

史帆「一目見た時から好きでした!付き合って下さい!」

〇〇「へ!?」

俺の名前は永瀬〇〇、高校2年生
部活には入らず、ボクシングジムの帰り、駅のホームで突然告白をされ、変な声が出て周りの人に笑われた

俺は今まで彼女が出来たことがない。
中学の時、十数回告白をしたが一度も実ったことがない。

最後に告白したのが中3で仲の良い隣の席の女子に告白したが案の定断られた3ヶ月席を遠ざけられたり会話を無視されたりと散々な目に遭った

今思えば男女交際がどんななのか興味本意で告白していた為、実質まだ人生で本気の恋をしたことがない

そして高校に入り、受験勉強で一時辞めていたボクシングをまた始め、コーチに出会いボクシングに夢中になっている
そして今、突然告白された

久美「やったじゃん!やっと言えたじゃん!」

史帆「うん!久美〜ありがとう!やっと言えたよ〜」

また変な女子が増えたぞ

〇〇「すみません。」

史帆「え、、、」

久美「なんでですか!?」

〇〇「僕あなたの事、知らないので」

久美「なんでですか!?史帆は毎朝同じ電車に乗ってますよ!高校も同じですし、クラスは隣で違いますけど」

〇〇「は、はあ、、」

久美「この人全然、としちゃんのアピール気づいてないよ!」

史帆「電車では近くの席に座ってます」

〇〇(怖っ)

久美「休み時間はクラスに遊びに行って近くに行って話してるし」

〇〇(いや知らん!)

史帆「バレンタインのチョコもあげました」

〇〇(あー机に入ってたのか、名前書いてなかったし)

久美「ずっと黙ってないで何か言ってください」

〇〇「あ、ごめんなさい」

史帆「私アピール足りませんでしたか?」

〇〇「アピールというか僕と話したことは、、、?」

史帆「今回が初めてです」

〇〇(ですよね〜面識ない人に告白されるのってこんなに怖いんだーって俺も中学の時同じ事何回もしたな、本当にごめんなさい皆さん)

史帆「いきなり彼女じゃなくてもいいので友達になって下さい」

〇〇「別にいいですけど、こんな汗臭くてボロボロの奴のどこがいいんですか?」

史帆「一生懸命やっている永瀬君を見るとすごく応援したくなるの」

〇〇「ありがとうございます」

史帆「それじゃ、また明日ね」

〇〇「じゃあ」

〇〇「変わらず教室で寝てれば話しかけてこないだろう」

〇〇が今まで告白した女性は皆難ありばかりだった為、女性をほぼ信用していない

一方先程の女性陣は

史帆「永瀬君に振られた、、」

久美「でも、友達からって言ってたじゃん!頑張ろ!」

史帆「うん!ありがとう、久美。あ、連絡先交換するの忘れた!!」

久美「また明日聞けばいいよ」

史帆「そっか、そうだよね」

その日の22時

〇〇「左に2パやり合ってる!漁夫ろ!」

優佳「おけおけ!」

毎晩寝る前の1時間は某オンラインゲームでストレス発散が日課になっている

一緒にゲームをやっているのは同じクラスの影山優佳、綺麗で頭が良く、才色兼備で学校では有名人だ

彼女とゲームをやるようになったキッカケは去年、同じ図書委員になり、少し世間話をした時に同じゲームをしていることが分かり、一緒に遊ぶようになり、かれこれ1年程続いている

また、学校では喋らないようにしている、一軍の彼女と三軍の俺が話していたら何を言われるか分からない
その為、本人にも学校では話さないことを伝えてあり承知してもらっている

優佳「ナイス判断!」

〇〇「今のでだいぶダメージ数稼げたな」

優佳「野良の人も強いし今回はチャンピオンと称号もらえるかもね」

〇〇「ユッカは初ハンマーだ!今晩は宴だぞ!」

優佳「今日は寝かせねーよ!」

そして最終安置

〇〇「ラスト!行け!行け!やった!」

優佳「やった!ラストキル!ユッカ!!!」

〇〇「うるさっ笑 さすがユッカ、有言実行したな」

優佳「ありがとう〇タン」

〇〇「初ハンマーおめでと」

ゲーム中はユーザー名で呼び合っている

優佳「感動だ〜今まで苦手だったシューティングゲームがここまで上達するとは〇タンのおかげだよ」

〇〇「部活後も毎日コツコツやってたからね、ユッカの努力の賜物だ」

優佳「ありがとう」

優佳の初称号に2人で盛り上がっていると

優佳「〇タンって好きな人いないの?」

〇〇「特には、急にどしたの?」

優佳「い、いや〜なんとなく気になっただけ気にしないで!」

〇〇「そういえば今日隣のクラスの人に告白されたな」

優佳「え!?そうなの?誰?」

〇〇「加藤史帆さんって言ってたかな、あと久美さんって人もいた」

優佳「隣のクラスの2強じゃん!返事はなんてしたの?」

〇〇「全然面識ないから断った」

優佳「そっか、よかった〜」

〇〇「何良かったって」

優佳「ううん、なんでもない!よし!次の試合行こー!!!」

それから3時までゲームをしていたという

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