金の虎

昼の光が眩しすぎて
休み処を求め彷徨う人間たちを
優しく迎え入れる一匹の虎がいた

その虎は
決して人間たちに牙を剥くことなく
古今東西の調べでもてなし
彼女ら彼らはそれに合わせて踊り
般若湯を呑んだ

虎が皆を送り出す時
世界はすでに朝焼けに包まれて
再び訪れる昼の予感を抱えていた

朝日に照らされ
黄金に輝く

その姿も
今は遠く

外は
立夏の湿った空気の中
遠雷が鳴るだけ

しかし信じる
私たちは信じる

傷も
怒りも
祈りも
力に変える
黄金の虎に

再び会える

再び会えると

再び会える日まで

歌い踊り描き創り続けよう

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