Shinra Company and Avalanche
今更確認する必要もないが、FINAL FANTASYシリーズの中で初めてプレイステーション用ソフトとして発売されたFINAL FANTASY VIIの注目のされ方は尋常じゃなかった。筆者の故郷である人口4万人弱の東北の田舎町においても、誰もが発売を心待ちにし、その期待感が盆地たっぷりに充満していた。
1997年1月31日。19年前の、七草粥も過ぎて正月の雰囲気から節分やバレンタインに移行していく最中のあの日、ひでちゃんち(地元の酒屋さんの息子で、同級生)には一足先に届いたという報告の電話を受けて約1時間後(19:00頃)に、我が家にもFINAL FANTASY VIIが届いた。
配達してくれたおじさんが、「いや〜今日の配達はこればっかりです」と言っていたのを覚えている。「ひでちゃんちと筆者の家は500メートルも離れていないのに、なぜ1時間もかかったんだ!」と心の中で感情が炸裂したが、ぐっとこらえた。
FINAL FANTASY VIIをプレイしたことがある人ならおそらく誰もが共感することだと思うが、このゲームは音楽が非常に良い。特に、ヒロインであるエアリスのテーマに関しては、大人になってからも夜な夜な一人酒のつまみにヘッドフォンで聴いてはヨダレを垂らしながらうっとりしている。
加えて、19年前は気にもしなかったが、プロットもなかなか興味深い。
ご存じない方のために不遜なまでにストーリーを単純化すると、星のエネルギーを搾取し膨大な電力を生産販売する「神羅カンパニー」という巨大電力会社と、その神羅カンパニーの経営方針に反抗する武装組織「アバランチ」とのいざこざの話である。ストーリーは「魔晄炉」と呼ばれる神羅カンパニーの発電装置をアバランチが爆破するミッションからスタートする。
東京電力、原子炉、過激派、テロリズムという言葉が浮かんではこないだろうか。
近い将来、FINAL FANTASY VIIのリメイクが出るそうだ。東日本大震災以降の日本を踏まえて、本作では神羅カンパニーや魔晄炉がどのように描かれるのか、非常に気になるところである。
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