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Negative Lab Proのプリセット:カラー写真向け全プリセットを試してみた

今回は、Negative Lab Pro(以下、NLP)のカラーネガ向けプリセットをすべて試して、好みのトーンを探してみました。NLPでフィルム写真を仕上げる際の参考になれば嬉しいです。なお、モノクロネガ向けプリセットの比較は、また別の機会に紹介します。

ちなみに、ネガポジ変換時の色味比較記事も併せてご覧いただくと、さらに理解が深まると思います。


プリセットについて

プリセットの説明(NLP公式フォーラムより)

公式フォーラムに投稿されていたプリセットに関する説明を引用します。

Cinestill - シネフィルムと相性が良い。シンプルなシネマティックログカーブを使用
Clean Contrast - ミッドトーンを通してコントラストを一定に保ち、スライドフィルムのような感覚を作り出す
Clean Contrast [+] - 上記と同じだが、少し強め
Frontier - シャドウに少しの温かみとフェード
Fuji Crystal Archive Paper - リッチで減法混色のプリントカラー
Fuji Superia - 緑を好むリッチなトーン
Kodak Gold - 暖かいアンダートーンのあるリッチなトーン
Kodak Portra - 暖かいアンダートーンのあるソフトなトーン
Kodak Portra - Airy - 少し明るめのトーン
NLP - Neutral - さらなる編集のための意見を持たないスタートポイント
NLP - Rich - 深みのあるトーン
NLP - Standard - クラシック!
Noritsu (Green Shadows) - Noritsuスキャナーからの私のお気に入りのルックの一つ
Pakon (Clean & Rich) - 強い色と強いニュートラル(注意 - バンディングが現れることがあります)
Portrait (Fashion) - ソフトでクリーミーなハイトーン
Portrait (Warm and Soft) - 非常に暖かいファッションフォトグラフィープリントをエミュレート

https://forums.negativelabpro.com/t/negative-lab-pro-v3-0-the-next-level-of-film-processing/6429

NLP - Standardの説明が「クラシック!」だけなのがいいですね笑。
プリセットの名前を見ていくと、フィルム名がついてる再現系はなんとなく方向性が見えてきそうですが、独自トーン系は実際に見てみないとなんとも言えないので、早速見ていきたいと思います。

全16種類を一覧で見てみる

利用したカメラは「Minox 35 GT」、フィルムは「Kodak ULTRAMAX 400」の組み合わせです。
また、NLPでのネガポジ変換設定はカラーモデルは「Frontier」、プリサチュレーションは「3」です。

同じ写真ですがトーンがかなり違いますね。こういった比較をすると、「はたしてフィルムの色とは?」と迷子になっています笑。今の感じているのは、まずは写真屋さんでデータ化してもらったものを目指して調整し、その上で自分の心地よいところを目指す、という流れがいいかなと。

ということで、各プリセットを比較するにあたって、「写真屋さんでデータ化してもらったものに近いのはどれなのか?」を軸にしたいと思います。

こちらが写真屋さんでデータ化いただいた写真。
温かみが強く、コントラストもしっかりありますね。

プリセットごとに見てみる

比較しやすいように、左が「プリセットを適用したもの」、右が「写真屋さんでデータ化したもの」で並べています。
プリセットが16種類あり、見るだけでも大変かと思うので、ぱっと見の印象だけ写真に添えてます。

Cinestill

色調は明るめ、
色味はニュートラル寄りだけど少し赤みがあり、
彩度が気持ち高めな雰囲気。

Clean Contrast

柔らかく自然な印象に。

Clean Contrast [+]

コントラストが高く引き締まった雰囲気に。

Frontier

少し緑がかってポップな印象に。

Fuji Crystal Archive Paper

彩度は高いものの、しっとり落ち着いた印象に。

Fuji Superia

シャドーが緑寄りで、引き締まった印象に。

Kodak Gold

コントラストが高めて力強い印象に。

Kodak Portra

少し赤みがかっているものの、自然な印象に。

Kodak Portra - Airy

淡く儚い印象に。

NLP - Neutral

ほどよく淡い印象に。

NLP - Rich

Kodak Goldよりさらに力強い印象に。

NLP - Standard

NLP-Rich、Neutralの中間な印象に。
「クラシック!」ですね笑。

Noritsu (Green Shadows)

文字通りシャドーが緑寄りで淡い印象に。

Pakon (Clean & Rich)

ニュートラルな色味でコントラストもしっかりな印象。

Portrait (Fashion)

色調は赤寄りで、少し明るめな雰囲気に。

Portrait (Warm and Soft)

色調は赤寄りで、コントラストが落ち着いた雰囲気に。

雰囲気が近しいものは

個人的な印象では、Frontierです。次点でKodak Goldですね

今回のように全てのプリセットを画像書き出しして比較するのは初めてでしたが、これまでNLPでの編集時にプリセットを切り替えて確認してた時も、「Frontierが一番好きだな」と思い利用してたので、僕的には「やはりこうなったか」というのが検証してみた感想です笑。

今回は「写真屋さんでデータ化してもらったのに近いのはどれか?」という評価軸ではありましたが、こうして俯瞰で全てのプリセットを見てみると、PakonNoritsuも好きな雰囲気なので、今後、こちらを使ってみようかなと。
特にPakonはニュートラルな雰囲気、コントラスト感どちらもかなり好みでした。

次回も引き続きNegative Lab Proの深掘りをしていきます

今回はカラー向けのプリセットを比較してみましたが、次回はモノクロ向けのプリセットの比較をしていきます。

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