Bリーグ第21節アルバルク-琉球。強敵キングスには諦めない気持ちで対決。
もの凄い試合でした。
表現が陳腐でスミマセンw
どう表現したらよいのか、形容詞が思い浮かびません。
多分、私の中では今シーズンベストゲームになるでしょう。
今節2/3(土)、2/4(日)は琉球ゴールデンキングスとの連戦でした。
この試合の枕詞はたくさんあります。「Bリーグ開幕戦から7年4か月」とか「代々木第一体育館にアルバルクとキングスが帰ってきた。」とか、「Bリーグ東地区1位と西地区1位との頂上決戦。」とか、「NBL、BJリーグ名門チーム同士の戦い。」とか。
全部ひっくるめて、そんなことどうでも良くなってしまうくらい、試合に熱中できました。
また、代々木第一にはたくさんの琉球ブースターがいらしていてアリーナを二分するほどの声量での応援が繰り広げられていました。
アルバルカーズとしてもホームの応援で負けられませんから、声の限り出し尽くしてついでに日々のストレス発散をさせていただきました
2/3(土)には9573人、2/4(日)には9337人集めたヨヨイチでの試合の結果はゲーム1は延長オーバータイムの末、91-80でアルバルクの勝利、ゲーム2は74-76で琉球の勝利となり、痛み分けで決着はCSに持ち込む様相です。
ふと気が付けば、千葉戦で1敗して、ここで1敗したので東地区は、ひたひたと背後から宇都宮が1ゲーム差に迫ってきているではないですか。
ここから先、強豪相手にも連勝していかなければなりませんし、そろそろCSむけて敵情視察も大事です。
さて、今節の琉球戦。注目はわれらが元バルクAK(アレックス・カーク)が
帰化をして日本人として最初のゲームです。
それで今節以降、琉球はカーク、ダーラム、ヴィック・ローと強力なBIGラインナップで臨むことができるわけです。CSをにらみ、それを体感しつつ、激アツだった琉球戦を振り返ります。
ともあれ、カーク選手帰化おめでとうございます!
対戦してわかった新生キングスの強さの秘密
とにかく琉球は強かったんです。
アルバルクはパワー系ビッグマンのグダイティスをコンディション不良で欠いていたとはいえ、リバウンドで圧倒されポゼッションを奪われます。
また、クーリー、カークの高さと幅にペイントで面を取られてポストフィードされるとサイズ、ロシターは抑えることはできませんでした。
また、カークはPnRからロールするとペイントでサイズやロシターをクリアアウトして献身的に岸本やダーラムのコースを開けに行っていました。
(第1ゲーム第1Q 残り6分22秒)
岸本とカークがトップ右でPnR。ロールしたカークはペイント右でサイズをクリアアウト。岸本はゴールへドライブ。メインデルがクローズアウトしたところで左コーナーのローにキックアウト。ローのプルアップジャンパーが決まりました。(11-7)
(第2ゲーム第1Q 残り8分14秒)
右から左にカークとダーラムのスクリーンをAIカットした今村が右にカークとリピック。カークはロールしてサイズをシール。今村は右ウィングにあがったダーラムにパス。ダーラムはカークの作ったコースにドライブでロシターに1on1を仕掛け押し切って得点しました。(4-5)
一方で、ダーラムは積極的にアタックを仕掛けています。上記のようにパワーを生かしてロシターとの1対1をどんどん挑んで優位に立っていました。
もう一つ、ゲーム1では渡邊飛勇が怪我から復帰しました。
(第1ゲーム第2Q3分53秒)
右ウイングのダーラムが右コーナーから上がってくるローとドリブルハンドオフ。ローはボールを受けてからドリブルしてトップで飛勇のスクリーンでPnR。(マイアミアクション)
飛勇はダイブしてローからパスを受けます。飛勇のシュートは外れるもダーラムのリバウンド、セカンドチャンスで得点となりました。(36-32)
渡邊飛勇も琉球ビッグラインナップの一員として存在感を示していました。CSにむけて要チェックです。
実はシューターラインナップの琉球ディフェンスが脅威。
クーリーが出ている時間帯はダーラムかローとの2ビッグと岸本、今村、松脇(牧)というシューターを揃える布陣となります。
ダーラムもローも外があるので岸本、今村、松脇と共に決まりだしたらその得点力は怖いです。今節では第2ゲーム前半はよく3Pを決められました。
しかし、アルバルクと対戦して本当に嫌だったのはこのシューターラインナップ時の琉球の厳しいディフェンスです。
第1ゲーム第3Q。アルバルクは6得点しかできませんでした。
残り4分46秒から2分30秒まで7ポゼッションノーゴールです。
また、第2ゲーム前半では琉球ガード陣のボールマンプレッシャーに9回もターンオーバーを犯していました。
一方で、琉球のビッグマンはショウに上がらずドロップディフェンスでプロテクトします。クーリー、ダーラム、カークはともにその分厚い体躯でフィジカルに守るのでこじ開けるのは大変です。
そこで、唯一の穴はPnR時に琉球はドロップして守るのでポケットパスを出したときのフリースローライン近辺のエリアがすっぽり空いてしまうことです。サイズのエルボージャンパー。ロシター、テーブスのフローターはほぼストレスなく打てていました。アルバルクの今節のペイント後部の決定率はゲーム1は61.9%。ゲーム2は50%でした。高い決定率を残しています。
アルバルクの決して諦めないメンタリティ
連戦を通してアルバルクに対して強く感じて感動を覚えたのはこれです。
第1ゲームは第3Q終了時には第1Q15点あった点差を逆転され52-54。
第4Qではお互い1ポゼッションを奪い合う激しい攻防となりました。
アルバルク得意のスペインPnRは第3Qから出ていましたが第3Qでは1本決まっただけでことごとく止められていました。
しかし第4Q残り2分16秒にはスペインPnR でメインデルがドライブで同点としました。(67-67)
ここからはメインデル!メインデル!メインデル!です。
残り13.9秒で琉球ダーラムにオフェンスリバウンドから決められて(69-71)
タイムアウトのあとのサイドイン。テーブスからボールを受けたところバランスを崩しながらも持ち直してドライブ。ダンクで同点としました。(残り8.9秒 71-71)
これで延長戦に持ち込み、最終的にアルバルクは91-80で勝利をつかみ取りました。
第2ゲーム26点差から追い付いた。
第2ゲームも諦めず頑張りました。
第2Q残り3分40には岸本の3Pで17-43。26点差が付きました。
(因みに岸本選手はこの得点で通算6000得点到達でした。おめでとうございます。)
そこから瀕死のアルバルクはディフェンスを変則2-3(2-1-2)ゾーンをつかってみたり、ゾーンからコンパクトマンツーへのチェンジングしたりでディフェンスから少しづつ立ち直ります。
第3Q残り2分で点差は22点ありましたが、その残り2分間アルバルクは琉球の5つのオフェンスポゼッションを無得点に抑え、フリースローのみで8点詰めて、第3Q終了時で54-65(14点差)としました。
第4Q残り9分55秒。ここからです。
アドコーチが「モメンタルチェンジャーだった」いうザックキャプテンの大きく勢いを変えるターンアラウンドステップバックで3Pを射抜いて11点差。
流れが変わりました。
続く小酒部が3Pの連続得点で残り9分で1桁8点差となりました。
そして、ついに残り2分47秒。
メインデルがサイズとのPnRからレイアップで同点に追いつきました。
(72-72)
さらに、残り2分20秒。
メンデルとサイズのPnRからメインデルのドライブをサイズが押し込んで逆転です。(74-72)
結果はダーラムのリバウンドセカンドチャンスで同点となり、残り8.4秒。琉球のポゼッション時に小酒部がファウル行きました。
これで、ローのフリースローで74-76の2点差のビハインドとなりました。
アルバルクは最後のセットプレーに賭けましたが及ばず琉球に敗れました。
ファウルゲームに行ったことに異論がある向きもあるかもしれません。
しかし、前日オーバータイムまで戦い、前日41分出場のサイズはショウから戻れなくなっており、テーブスはシュートがショートするなど疲労が目に見えている状態でした。
オーバータイムを見越すよりファウルにいって第4Qで勝負にでた判断は支持したいと思います。
それより何よりも大量のビハインドからカンバックを遂げたアルバルクが素晴らしいチームだと再認識しました。
最高のゲームを届けてくれた両チームの選手、スタッフに感謝したいと思います。
今日は休む間もなく秋田アウェイのナイトゲームです。週末はいよいよリーグ勝率1位の三遠との対戦を控えています。選手の皆さんにはタフな日程ですが強い気持ちをもって戦ってほしいと思います。
phots by kii
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