見出し画像

自社サービスでカスタマージャーニーマップを作ってみて見えてきた3つのこと

この記事は、2017年11月2日に作成された記事です。

こんにちは、UXデザイナーの八尾です。

これまで初めてユーザーインタビューをやってみた話ユーザビリティテストをやってみた話を書いてきました。クラウドワークスに入社してからの軌跡みたいになっている感を自分で感じていますw

そして今日は、カスタマージャーニーマップを作って実践してみた話を書こうと思います。

UXデザイン手法の話って一般論はよくネット上に出てくるようになっていますが、実際に「やってみる」と言う部分はまだまだ情報が少ないと感じます。

私のように「実際やるには何が重要なの?」と悩んでいる方も多いのではないかと思い、リアリティを重視して書いてみようと思います。

まずは、作ってみないとわからなかった難しかったことやよかったことをまとめてみます。

*あくまで体験談であり、体系化された方法論ではありません。ご了承ください

次回は整理して方法論にできるよう頑張りますw

弊社で初めて本格的にペルソナ・カスタマージャーニーマップを元にUX設計を行ってみて見えてきた作成する上で重要な3つのことです。

1.作る前にまず「使い方」をイメージする

画像1

ペルソナやカスタマージャーニーマップは手法としてある程度有名になっているが故にそれをつくること自体が目的になってしまうことがあります。

作成する前に重要なことは「なんのために使うのか」ということです。

カスタマージャーニーマップを「つくる」こと自体は簡単にできます。マッピングさえすればそれっぽくなるのでw

しかし、「使える」ものをつくるには整理しないといけないことがいくつか出てきます。

使えるカスタマージャーニーマップにするための出発点

・何を示すためのものなのか 

ユーザーの現状の体験を示すものなのか、理想の体験を示すものなのか
一連のユーザー体験の中のどの部分を示すものなのか
(サービスに出会う前から使い始めるまでなのかサービス利用中なのか)
などなど

・どういう用途で使うためのものなのか

メンバーのユーザー体験に対する認識の整理のために使うのか、こういうユーザー体験にするぞという青写真的に使うのか
などなど

上記の問いを明確にした上で作成すると出発しやすくなると感じました。

ある用途で作成したカスタマージャーニーマップを別の用途でも利用するのはかなり難しいです(実際、難しかったです。)要素は使い回せても目的に応じて再整理することをおすすめします。

また、用途が明確になっていると作成していく上での議論の具体性が統一されやすくなります。どの抽象度で議論すればいいのかを統制する役割も果たすことができます。

2.理想の体験を描く際は「理想」とは何かを揃えないと辛い

画像2

理想の体験を描くカスタマージャーニーマップ(to-beとか言ったりしますね)を作成する際には「理想度」を揃えておく必要があると感じました。

弊社では、

「理想を考えるって言ってもどこまでそもそも論していいの?」

と言った悩みが起きました。

理想度を揃える
理想度とは、「どれくらい現状を無視していいのか・どこまでを前提とするのか」という度合いです。(自分で勝手につけただけの名前です。)

ここは、

・プロジェクトのゴール
・プロジェクトのリソース
・プロジェクトの期間
あたりを加味して具体的な例を出しながら共通認識を作っていくことが重要だと感じました。

具体例を出しながら共通認識を取ることで「それっぽい」ではなく具体的に共通のイメージを持てるので作成していく上での議論がスムーズになります。

コンテキストを捻じ曲げない
しかし、理想の体験を考える上で注意すべき点はコンテキストを捻じ曲げないことです。サービスの中の体験を変えてもサービスを使い始めるデバイスやコンテキストは変わり得ないので、常にユーザーのコンテキストに基づいたニーズや行動は前提にしておくべきだと感じました。

いつの間にかユーザーを自分たちにとっての理想に巻き込むことだけは避けるべきです。自分たちにとっての理想とユーザーにとっての理想に乖離が生まれている状態はすなわち理想とは言えません。

3.とにかく手を動かすのが一番早い

画像3

それを言ったらおしまいでしょ感はありつつも、、

初めてやってみるときには「うまくやろう」という意識を持たないことは重要だなと感じました。

進めていく中で認識の齟齬や、足りなかった点にあとで気づくなどは必ず起きます。そこに対応するためには柔軟に「試しにやってみる」という意識を持つことが重要です。

何度も作り直し、都度振り返りを行い、改善していくことでこうすればうまくいくということがやっと見えてきます。

本やサイトに書いていることが腹落ちして真に実践できるようになるのも自分でやってみて初めてできることなのではないかと感じました。

まとめ

カスタマージャーニーマップの作成を初めてみる上で重要そうなことを書いてみました。

(繰り返しますがあくまで体験談です。)

これからペルソナやカスタマージャーニーマップを作っていく方達の参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?