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2つの「一人一台」環境

「一人一台」

ようやく「一人一台」環境が実現しそうな流れになってきました。今回はSTEAMからはちょっと離れて,一人一台環境について書いておこうかと思います。

一人一台持っているのと,一人一台使えるのって全然違うよねって話です。

かつての一人一台

かつてよくあったのが「一人一台使うことができる」環境です。PCルームに40台あるから,そこに来れば一人一台使えます。これはかなり昔の話。最近は,40台タブレットがカートに入ってて,教室に持って行って授業で一人一台使えます,が多いと思います。実は聖徳学園も今の高校3年生はそういった環境でやっていました。

私学でタブレットの導入を検討しているところで,「まずは学校で40台(とか80台とか)購入して授業で使ってもらおう。うまく使っていけそうだったらBYODのOne to oneを考えましょう」なんてのがけっこうあったと思います。

今はいきなりBYOD & One to oneで一人一台だ,と検討しているところの方が増えたかもしれません。でも導入に慎重な学校はまだまだこういった「お試し」的な導入計画を持っていると思います。

発展したケースは?

で,そこから本当にBYOD & Oen to oneへと発展したケースってどのくらいあったんでしょうか? 聖徳学園はBYODによるOne to one前提で導入を進めていて,持っていない学年の為に貸し出し用のiPadを用意したのであって,貸し出し用でしばらく運用してうまくいったら発展させようという考えではありませんでした。

視察にいらしたり,研修でお邪魔した学校さんでけっこう「まずは学校で40台…」といったお考えをうかがった記憶があります。ではその後どうなったのか?

導入してみたものの,実際にはあまり発展せず,BYODの話も何となく立ち消えになっていった。。。そんな事例を耳にすることが少なくありません。

なんで発展しないのか?

共有しているものは当たり前ですけれど,自分のものではないからです。

やはりいつでも自分が使いたい時に,自分の使いやすい環境や設定で使えないのはストレスです。わざわざ使いたい時は借りに行かなければいけないとか,借りに行っても他で使っていて使えないとなれば先生も生徒も面倒になって使わなくなってしまいます。もっと使おうという気にはなかなかならないですよね。

そう考えると,今回,(ちゃんと整備が進めばだけども)本当の「一人一台」環境が整うのはとても大きな意味があると思います。

私学は大丈夫?

今,注目されているのは公立学校の整備の話です。私学については「半分補助はするけど勝手にどうぞ」なんで,正直言って心配です。私学の先進性がリードしていた分野だと思っていましたが,公立が本気になったらあっという間に私学なんて置き去りにされてしまいます。

発展性のある本当の「一人一台」環境,BYODのOne to oneを私学も実現してほしいと思います。

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