オタクが如何にして和田雅成さんに出会ったか

皆さんご存知の通り和田雅成さんは最高の俳優である。

皆さんの和田雅成はどこから？私は舞台刀剣乱舞から！

オタクがどんな道を通って現在の推しに出会ったかその道筋をただ書く。

ワシはオタク気質があれども高校までは深夜アニメ等に触れず運動部や軽音楽部等で活動するどこにでもいる学生だった。

大学受験に合格し学校が始まるまでの暇な期間に兄の口から運命の言葉が発せられたのをワシは聞いてしまった。これが全ての始まりだ。

｢グレンラガン見てねえの？見ねぇと人間じゃねぇぞ｣

非オタクに勧めるには無慈悲なチョイスだ。

しかし年の離れた姉より歳の近い兄の趣味嗜好を完璧に後追いしてきたワシにとって兄の言葉は神の言葉に等しいものだった。

｢見なきゃ！｣

ワシは志望大学進学と同時にオタク大学アニメ学部熱血やばうるさGAINAX学科への入学を果たす。

そこで声優という概念を学んだワシは声優の他の演技を求めるうちにあるものに手を出してしまう。

そう、リリアデント蔵兎座のキャラソン｢Dead or Alive｣だ。

全人類必修科目｢テニスの王子様｣である。

例に漏れずワシは子ども時代兄の影響で漫画、アニメを履修済。そこに｢キャラソン｣という劇物をぶっかけてしまったらどうなるかもう察しがつくだろう。

ニコニコ動画への扉が開く。

ニコニコ動画でテニスの王子様を検索かけたらどうなるかもお分かりだろう。

テニミュとのエンカウントである。

姉の影響で宝塚の教養があったワシはすんなりとテニミュを履修していく。ワシの若手俳優の入口はテニミュだったのだ。

各俳優のwikiを読み漁り、過去の出演作を見まくった。そこで荒木宏文さん、佐藤永典さん、佐々木喜英さん、古川雄大さんなど順調に推しが入れ替わりながら、ゲキレンジャー、生執事などどんどん知識を広げていくワシ。その道の先である人にたどり着く。

滝口幸広さんである。

彼の真っ直ぐな力のある視線がワシは今でも大好きだ。ずっと好きだ。

滝口幸広さんといえばそう、勿論あの番組へたどり着くのも必然だった。

戦国鍋TV。

戦国鍋TVにはテニミュ出演俳優も数多く出演している。

あ！あそこに面白いすすろてっぱいやってた人がいる！見てみよう！！

そんな軽い気持ちで見てしまったのが伝説の始まりだった。

ワシは見てしまったのだ。

敦盛2011。

鈴木拡樹様との出会いである。

この世のものとは思えない美しさ。可憐な瞳。繊細な所作。リズムの魔術師。その全てに心を奪われる。衝撃的な出会いはワシの心にぶすりと大きな穴を開け、大学の勉強が忙しくなっても、就職をしても、ジャニーズへと推し変した後も、アニメ沼に出戻りしても、その穴は消して閉じることがなかった。

そうして再び鈴木拡樹様の沼に帰ってくることになる。

それは、妊娠後期のくそ暇だるしんど眠いのに寝れんめんどくさ期間だった。

お腹の子は元気なのか、吐き気はいつおさまるのか、脳貧血は良くならないのか、空腹感は満たされないのか、自分はほんとに出産できるのか、陣痛ってどんくらいいてぇのか…

あらゆる体調不良や不安に負けそうな時、鈴木拡樹様がいつもそばにいてくれた。彼の演技は作品ごとに全く異なり、各キャラがまるでほんとに実在するかのような鮮明さで、美しかった。そんな彼がとうとう映画へ出演し、全国で公開されることを知った。

刀剣乱舞である。

ワシのいる地方では映画が上映されていない！ムカつく！しかもお腹の子は予定日過ぎても産まれる気配がない！ムカつく！もう初演舞台の円盤買っちゃお！！！！

…なんと美しい所作。柔和な表情とは裏腹に恐ろしく鋭く冷たい、体温のない瞳。息を呑む太刀筋。

彼の演じる三日月宗近は、人の形をとった刀そのものであり、神だった。そうとしか見えなかった。

そんな三日月宗近の周りでずっとへの字口で怒ってるキャラがいる。なんだこのプラチナ髪は。ずっと怒っている。ん、ンン、高貴で美しい殺陣をしている、なんだ、こやつは。バクステ映像ではずっと関西弁でキャッキャしている。声がでけぇ。とても楽しそう。こっちまで楽しくなるような。なんだ、舞台でのプンプンキャラとは全然違う、このナイスガイ………

和田雅成さんである。

やっと出会った。彼に。

初めは鈴木拡樹様が見たくて何度も何度も再生した円盤、いつの間にかワシは和田雅成さんばかりを目で追っている。

なんだこのプンプンキャラ…。あんなにキラキラキャッキャした人が演じとるんか…？全然違う…この真っ直ぐな瞳、真っ直ぐな演技、なんやこれは…誠実を人型にしたみたいな…なんやこの人…和田……雅成…………ッアァーーーーーーーーーーッッ！！！！！！

気がつけば今、和田さんの出演作を見まくり円盤を買いグッズを買いニコ生を拝見しファンクラブに入るまであるワシである。

オタクが今の推しにたどり着くまでの長い自分語りを読んでくれてありがとう。あなたの推し変歴も教えて欲しい。