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鉄『造血ミネラルで酸素運搬役!』

▼目次
■これだけは知りたい”鉄”について
■鉄が多い食品
■これを知っていたら”鉄博士”

■これだけは知りたい”鉄”について

貧血で悩む人は、”鉄分”と記載された食品だったりを意識する事があるのではないでしょうか?

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”鉄”には実際、貧血対策となります。
それは、『赤血球中のヘモグロビンと結合して酸素の運搬に利用される』からです。

貧血の方々は鉄が含まれる食品を積極的に摂ってください、詳細は続きをご覧ください。

■鉄が多い食品

鉄が多く含む食品は、レバー、ひじき、アサリ、菜の花、納豆などです。

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■これを知っていたら”鉄博士”

少しマニアックですが、鉄についてもう少し詳しく知りたい方向けの内容になっています。
参考文献はこちらになりますので、気になった方はこちらもご覧ください。

鉄は、成人の体内に3-4g含まれ、酸素の運搬と貯蔵に重要な働きをしています。
体内の鉄のうち、約70%は赤血球中のヘモグロビンと結合して酸素の運搬に利用され、約10%は筋肉のミオグロビンと結合して酸素の運搬・貯蔵を行っています。
また、0.3%と微量ですが、酵素と結合してエネルギーの代謝にも関わっています。これらの鉄は「機能鉄」と呼ばれています。
残りの30%は肝臓や骨髄、脾臓などに蓄えられ、「貯蔵鉄」と呼ばれます。
貯蔵鉄は、出血などで機能鉄が減少すると、輸送タンパク質と結合して血液中に運ばれ、利用されます。
食品に含まれる鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。
体内への吸収率はヘム鉄が非ヘム鉄より数倍高くなっています。
非ヘム鉄は腸管で吸収されにくいのですが、ビタミンCと一緒にとると非ヘム鉄の吸収率を高める事ができます。

体内に吸収された鉄の多くは骨髄に運ばれ、赤血球の合成に使われます。
赤血球が古くなると脾臓で破壊され、その中の鉄は骨髄に回収されます。
そして新しい赤血球の合成に再び使われます。
このように、体内に取り込まれた鉄は何度も再利用されるため体外に排泄されるのはわずか1mg程度です。
鉄は吸収されにくい栄養素であるうえ、貯蔵鉄が腸管からの吸収を調整していて、必要以上に体内に吸収されないしくみになっています。このため、通常の食事で摂り過ぎる事はありません。
また、再利用される仕組みがあるので、基本的には排泄で失われる1mgを補えば、欠乏症も起こりません。
ただし、女性は月経や妊娠により血液が失われ、鉄が不足しやすくなっています。
体内の機能鉄が不足すると、全身に酸素が運ばれなくなるため、めまいや頭痛、食欲不振などを起こします。
さらに貯蔵鉄まで使い切ってしまうと、鉄欠乏症貧血となります。

最後に、効率良く鉄を吸収するための方法をご紹介します。
食品から摂取した鉄の体内吸収率は15%と低いので、食事にも工夫が必要です。
吸収率の高いヘム鉄は、肉(特にレバー)や魚など動物性食品に、非ヘム鉄は野菜などの植物性食品に多く含まれています。
非ヘム鉄の吸収率を上げるには、鉄を吸収しやすい形に変える働きがあるビタミンCと一緒に摂る事です。動物性たんぱく質にも鉄の吸収を高める効果があります。
一方、赤ワインや緑茶に含まれるタンニンや、コーヒーに含まれるカフェインは体内で鉄と結合し、吸収を阻害する作用もあるので注意が必要です。
便とともに対外に排泄してしまう食物繊維にも気を付けましょう。
また、鉄製のフライパンや鍋で調理すると、料理に鉄がしみこみ、鉄の補給になるといわれます。

以上が鉄についての少しマニアックなお話でした。
ミネラルの一種である鉄ですが、ミネラルの全体像をまとめた記事もありますので、ご興味ございましたら合わせてご覧いただければと思います。



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