見出し画像

PS5 リターナル Returnal 🦑🐙クリアレビュー

画像8

エンドロールまでやっとクリアできた。🦑

自分はこのリターナルを作ったHousemarqueのゲームを今まで一度もやったことがなかった。調べると昔から弾幕シューター系のゲームを主に作っている会社らしく、公式youtubeチャンネルを見ると昔のゲームの弾幕はどれもリターナルのそれと近い。Housemarqueの今までのスタイルにローグライクを上手く混ぜ合わせた今作。昔からやってきたことがようやく日の目を浴びたんだなー。

かなり没入してしまってクリアまで時間を忘れて無我夢中で走り切った感じ。とても面白かった。だけどこのゲームが合わなくて積んでしまう人の気持ちはとても分かる。すごく理不尽だから。でもそんな理不尽さが昔からある本来のゲームの醍醐味というか、最近のゲームのプレイヤーへの優しさを断ち切ってる感じが自分はとても好きだった。新しいのになんかちょっと懐かしい感じ。

画像8

ローグライクってこともあってランダムに配置されるステージを走り回って能力を強化してく様はdead cellsを思い出した。死んでもロードが早いからすぐリスタート。そしてお決まりのアイテム能力全ロストのデスペナルティー(但し重要なアイテムなどは手元に残る)。雑魚敵戦も初見では大分難しくそれぞれ本当にやらしい動きをしてくる。見た目も狂気を感じるデザイン🦑🐙。

画像12

ストレスと緊張感が常に両隣にあるようなゲーム。そこがやっぱり好き嫌い分かれるポイントの一つ。自分はローグライクには耐性がある方だったけど、この尖ったシステムに更にこのゲーム特有の暗い鬱な世界観が相まってそれに何度も心をぶっ壊されかけた。。。でもなんか次は行けるっぽいみたいに思わせてくれてやってしまうのがローグライクの不思議な中毒性。絶妙なゲームバランス。

また一からアイテム拾って能力強化して。。自分は下手くそなのでゆっくりステージ回って探索して強化してかないと中々先に進めなかった。。丁寧にやればキャラもそれなりに強くなる、だけどその分時間と労力がかなり削られる。。このローグライク特有の流れが後に最高の達成感を生んでくれるんだけど、まぁ辛い。

チュートリアルは簡潔にいくつかある。だけどアイテム、アーティファクトの能力の説明は少しざっくりしていて使わないとよく分からない。だからガンガン使って体で覚えてく。こういう所も昔ながら感あって好き。最初は気持ち悪かったパラサイトもバフ・デバフを理解してって最終的に気付けば五匹も体に引っ付けて走り回る。悪性アイテムを拾うと運が悪ければスーツが故障してしまう事もある。その都度タスクをこなしてスーツの故障を直してまた走り回って。。この辺はリターナル特有の悩ませ方とか駆け引きがあって面白いと感じた。

操作性はすごく良かった。コントローラーの入力のレスポンスが早くてキャラがとてもよく動く。4k60fps。激しく動いて撃ちまくる戦闘もヌルヌル動いてて最高。動きに関してはWarframeをほんの少しだけ感じた

画像1

コントローラーのボタン配置設定も細かく出来る。

画像9

戦闘はTPSだけどカバー撃ち伏せ撃ちとかは無く、敵の動きに合わせて撃って避けての繰り返し。シンプル。止まってるとあっという間に倒されるので遮蔽物を間に挟みながら敵の場所を常に確認して距離をとって撃ち続けなくてはならない。オートエイムが優秀で適当に撃ってもまぁまぁ当たる。戦闘中はダメージ受けないようにアドレナリンレベルを上げたりオーバーロードを成功させて即リロードですぐ反撃して有利にしてく必要がある。慣れが大事。これもリターナル、ローグライクの特徴で何度も死ぬことでプレイヤー自身のスキルを上げていくことがゲームを進めていくのにとても重要。

武器にはPS5のコントローラーのアダプティブトリガーを利用したセカンダリファイアも付いている。このコントローラーの新しいギミックを利用した武器の切り替えが結構好きで、プレイヤーがより感覚的、直感的に戦闘に入り込めると思った。銃を撃ってる感覚が手の中ある。そしてステージごとのレベルの武器を使ってれば敵はそんなに硬くないと感じた。

画像11

ゲーム後半になるにつれて敵の弾幕と数が凄いことになる。特に弾幕はその迫力に怖気付いてしまったりもう笑ってしまったり。だけど覚えてくと少しづつ避けれるようになってくる。モンスターハウスにお気に入りの武器で突っ込むのは爽快だったし馬鹿デカいボスをやっと倒した時のオッシャー!!感は凄まじい。。沢山の困難を超えてステージをクリアした瞬間に得られる爽快感と達成感はバーチャル世界独特の素晴らしい体験だったノーダメージで部屋の敵を殲滅出来た時のお得感も半端無い。戦闘後は手汗を凄くかいたからコントローラーをアルコールで除菌しまくった。

画像2

グラフィックは申し分無い綺麗さ。特にフルオート系の銃を撃った時のビカビカのエフェクト。この弾幕こそHousemarqueなのだろう。蛍光色の銃弾が暗いステージでは特に綺麗で迫力があった。馬鹿デカいボスもこの世の終わりというか崖っぷち感があって大分ビビらされた。カラフルで打ち上げ花火みたいな弾幕も最高。

画像5

画像7

ステージ、風景の細かさだったりグラフィックはラスアス2の雨のシアトルだったりRDR2の雪山の方が優ってるような気がした。ゆってもリターナルもかなり綺麗だけど。。

そして各フィールドごとに何かゲームとして革新的な新しい仕掛けみたいなものは無かった気がする。


感動したのがPS5 DualSenseコントローラーの細かい振動。色んな人が散々語ってきたと思うがASTRO's PLAYROOMをやった人なら分かるあの細かくて多彩な振動とハプティックフィードバック。これが自分をこのゲームの世界の中にさらにのめり込ませてくれた。さっきも言った銃を手で撃ってる感覚だったり、ステージに振る雨のポツポツ感、落ちてるオボライト(アイテムの制作に必要な黄色い石)を沢山拾った時のコツコツコツッっと小石がコントローラーに当たってくる感じ。このコントローラーが対応してるゲームをこの先ももっとやりたいと思った。でもフルオートの銃をずっと撃ち続けてるとコントローラーがブルブルしまくっててさすがに壊れないか少し心配だった。すごいけどコントローラーには長生きしてほしい。後コントローラーから出る音もなんか良い。

画像4

ストーリーはとても断片的でステージに落ちてるログを拾って聴いたり未知の言語を集めて謎の石版を翻訳したり、、そして何故かそんな所にあるはずの無い主人公セレーネの実家を訪ねて回想を重ねてく。ここって宇宙のどっかだよな。。

画像6

家に入ると視点が一人称に変わって"周らないPT"みたいなホラーゲームになる。今までのローグライクにこんな展開無かった。新しいと思った。とても暗くて憂鬱。伏線というか重要そうなキーワードがその家の中には沢山あって、それらを作中のムービーと照らし合わせていって各々でストーリーを考察していく感じ。エンディングのムービーで答え合わせ。ここは宇宙なのかはたまた。


バグには2回遭遇。

1つ目はアイテム制作した後何故かアイテムを拾えなくなりワープポイントも扉も使えなくなるバグ。調べると原因はデラックス版の主人公セレーネの特典スキンらしく、これを知ってから初期のスキンに戻してプレイしたらこのスキンバグは解消された。特典が使えないなんて。。多分アプデで直ると思う

2つ目は無限落ちバグ。これはアイテム制作した後アイテムを拾うボタンを長押してたら急に床が抜けて永遠に落ち続けてしまうバグ。初期スキンだったのに。。しかし自分は去年のサイバーパンクの祭りで大分鍛えられてしまってたのでこんなバグにもあまり驚かなくなっていた。ふーんっそっかみたいな。

あと音楽がとても良かった。探索してる時はアンビエントでフワフワしたpads系の音が漂ってるけど戦闘が始まると打ち込み系のドラムとかリードとかが入ってきて一気に音が立体的になる。そして戦闘が終了すると音楽もちゃんと終わりのシーケンスになって音が散ってく。すごいシステムだと思った。というかブレスオブザワイルド辺りからオープンワールドゲームとかの戦闘の音楽の入れ方は大体これな気がする。フィールドとか環境の変化、リアルタイムでプレイヤーの動きとかに合わせて自然と音楽を展開させてるの本当にすごい技術だなと思う。3d audio対応なので7.1chのヘッドホンでのプレイがおすすめ。

リターナルの音楽を担当したBobby KrlicさんはThe Haxan Cloakという名義でも活動してるらしく、bjorkとかとも一緒に仕事したりしてる人っぽかったのでちゃんと聴いて見ようと思う。midsommarという映画の音楽も担当してるらしく今聴いてみたらめっちゃ不気味で良かった。サンプリングできそう。RDR2にも楽曲提供してるらしい。


後自分はお婆ちゃんっ子だったからこのとち狂った世界とセレーネおばさんの組み合わせはいい感じに安心出来て癒された。死んでリスタートするとたまに励ましてくれる。めちゃ死んでたから少し可愛そうに思ったけど。英語でやるのもいいかも。

そして最後に贅沢を言うと武器の種類をもう少しだけ増やして欲しかった。中盤くらいからもう大体使う武器が絞られてきて(自分はほぼホロウシーカー)戦略的にも少し寂しく感じた。手投げ系のグレネードとかも実装してほしかった。。敵の塊にポイポイしたかった。

画像10

世界観的にSFホラー映画とかクトゥルフ神話が好きな人にはやってほしい、みたいなことは口が裂けても言えない。気軽に人に勧められるゲームじゃない。人の心を容赦なくへし折ってくるゲームなので気になったらプレイ動画とか見て決めてほしい。そしてこのゲームで一番難しかった所はストーリーの考察。

この理不尽さに何度も振り回されて気付けば普段押し込めてた感情を久々に引っ張りだされてました。

Housemarqueと弾幕に敬礼。

ありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?