カチカチの港
年が明けてから初めての凪。北東風の日はよく冷える。そんな日は山の匂いが海でする。
毎年、港が氷りで埋め尽くされるのは2月頃。今年は雪が多く気温も低い。そんな年は1月に港が氷るのだ。ここは流氷が来ない日本海側で、これは流氷とは全く違う。
北海道の漁師さんって冬は休みなんだよね?とよく言われるが、そんなことはなく、少ない凪の中僕らは沖に行く。昨日今日と久しぶりの凪で沖に行くチャンスだったのだが、そうはいかなかった。港がこんな状態だと船が出れない。無理すれば出られなくもないが、帰ってきて船を着ける場所が氷で埋まっていれば船を着けられない。もしかしたら氷を吸って循環水が止まるかもしれない。目の前にオヤツがあるのに、飼い主に待て!と理不尽に言われているわんこってちょっとかわいそうだよね。そんな気分のよう。ちょっと違うか。
昨日も今日も明日も、船の雪を掻いて。港が氷る。
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