雨の日は恋をする⑩
彼の上で
何時間かわからないほどに
腰を振って
身体の中に
彼の物を取り込んで
それは
なぜか義務の様に
そして
義務でもなく
自身の
マスターベーションで
セックスしている
ほとんどの時
私はこの人を
自分が気持ち良くなるために
使っている様な気持ちになり
そして
この人の上で
ひたすらに快楽を探す私は
殊更
仕事で
成果を上げるために
手の内で転がされて
日々
全速力で走る
そんな私とおんなじだ
と
そんな風に思いながら
身体の中の
快楽を探し続けて
腰を振り続ける
…
変な意味じゃないよ?
60年生きてきて
こんなに
腰を振る人っているって
初めて知った
自分が気持ち良くなるために
ずっと自分の上で動いているのが
すごく可愛い
…
って
…
これからの事を
話して
今のことを話して
未来を約束できる関係なんかじゃないし
私はもちろん
期待はしていない
未来には
でも
今は
いてくれないと困る
私には
あなたが
今全てなんだ
いないと
ダメなんだよ
と
泣いてしまった
困らせたな
…
だって
来月からは
家のことで
遠くへ行かないといけないと
それは
私に説明なんて
する必要もないことで
私と彼とは
何の関係性も
繋がりもないのだから
でも彼は
しっかりとした温度感で
私のことを
これからの事を
考えていてくれて
…
私は
未来なんて求めてない
責任も求めてない
今
今っていうことは
近い未来ってことで
それは未来なのだけど
今と
明日の時間
明後日
そう
そんな日々の中では
彼がいないと
私はダメなんだよね
もう
いつのまにか
半年以上も前から
そうなっていて
そんなの自覚する暇もない程に自然と
日々の中で
頼り続けていた
…
ビールを飲んだグラスの
唇の跡を
私は拭く癖が
ある
みたい
気にしたことないけど
それをしたら
それしたの
付き合った中で
3人目
って言った
…
付き合った中で
…
いつのまにか
彼の中では
私は付き合っている人
になっていたんだね
私は
私の日々に必要すぎていって
気がつかないほどにいたけれど
…
何も
ちゃんとしたことなんて
始まらなくて良い
形なんてなくて良い
むしろない方がいい
無責任に
私のことを
体だけ求めて欲しい
私に
私に
ただ
2人の時には
甘い存在でいて?
…
仕事の時に
周りから悟られないかなって
思うんですよね
と言うと
そうだね
最近
怒るのは
〇〇サン(私)のこと
ばっかりだもんね
ある意味
身内だから
何でも気を遣わないで
言っちゃうんだよね
って
身内か
私は怒られると
かなり怖い
フリをするのも大変
なんだけど
反省もしてますよ
…
部屋に2時に入って
お昼を食べてから
布団に入って
布団から出て
お酒を飲み始めたのは
6時だった
何時間
していたのか
わからないけれど
なんでこんなに
彼が驚くほどに
私は彼の上で
動き続けるのか
これは
本能以外の
なんでもないけれど
…
そう
家に帰ってから思いながら
もう身体が
彼を求めるから
セックスは
怖い
あのひとを
求めさせすぎるから
そう思いながら
あんなに沢山してきたのに
私は
また1人で
シテ
イッテも
それでもまだ
彼を求める
…
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