【『ロック・オペラ』を作りたい】(其の弐)〜メロディー土砂降り〜
メロディーの洪水
前回に続いて僕が音楽に目覚めていく過程を
辿りながら
これから作ろうとしている『ロック・オペラ』
について、の段階まで行き着こうと思って居ます。
いやいや、最初から本題に入れよ、と。
お前の人生なんて知った事ではない。
作品を見せなさい、作品を。
そう思われるかも知れません。
しかし、お話を作るには、…
特に自分がキチンと納得出来て且つ
お客様にも満足していただける様な物語と
いうモノは
自分の実体験を多数埋め込んでいく必要が
あるのです。
まったくの絵空事では誰のこころにも
恐らく響かない。
更には、僕はろくに物語を書いた事がないです。
ですから、いきなりスラスラとは
何も出て来ません。
だったらまず自分史を書いて洗い出して
いこうと。そういう呈なんです。
村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』が
あれだけ僕らの胸を掴んで離さないのは
アレがほぼ実体験の物語だからなのです。
作家は一度、『はだかんぼう』にならなきゃ
いけない。
そこからどれだけ服を着るかというのは
その人の器とか羞恥心とか置かれた状況にも
依るんだと思いますが。
〜〜〜
さて、僕の人生に戻ります。
バイトの帰り道に知らないメロディーが
頭の中に降ってきたタク(僕)。
しかし、タクは別段、音楽を聴きもしない、
弾きもしない男子だった。
彼は短大に通っていた。
実家から電車をいくつか乗り継いで
約一時間くらいの場所にある大学だ。
彼はド田舎に住んでいた。
電車は一時間に一本か二本。
乗り過ごしたら40分待ち。
大阪や東京では考えられない事だ。
そんなある日の通学中。
朝、信号に引っ掛かった。
〜〜〜♪♪♪
あ、また来た。
これはあの現象だ。夜バイトの時と同じ。
今度もジワジワではなくインストールの様に
スポン、と入った。
二度目のメロディー。
また違う曲だった。知らない曲。
もう面倒くさいから詳しくは書きませんが
この後、二年間近く、この現象は続きました。
多かったのは、入浴中、通学中、運転中です。
多分、ぼや〜ッとしている時に
多かったのではないかと今では思いますね。
このメロディーが頭の中に突然降ってくる現象を
プロのミュージシャンの中には
すごい完全否定されていらっしゃる方も
居るんですよ。YouTubeとかで。
でも、僕は体験しているのでスイマセンが
メロディーは降ってくる時は降ってきます。
例えば、ほんとうに有名なミュージシャンの方で
インタビューなどでハッキリと
『メロディーが降ってくる』と発言しているのを
何人か読んだ事があります。
ミスチルの桜井和寿さんや宇多田ヒカルさん
などです。
桜井和寿さんはトイレで用を足している最中に
すんごい長いメロディーが降ってきて
『すごく良いメロディーだけど長いから
歌詞付けるの疲れそう…』
となったらしいです。
因みにその曲は『名もなき詩』になりました。
桜井さんは単純で、
『トイレの時にメロディーがよく降ってくるから
トイレがいっぱいあればいいんだ!』
と考えた様で
大金が入った後に購入した豪邸には
トイレを何個も必要以上に作ったとか。
こういう事ですよねー。
こういう無邪気なというか、
いい意味で阿呆な人なんですよ
メロディーが降ってくるタイプって(笑)😇
で、僕なりにコレがどういう事なのか
分析してみた事もあります。
プロの人でもメロディーがブワーッと
降ってくる現象を否定している人が居ると
いう事は、誰にでも起こる事ではない訳
なんですよね。
あくまでも個人的な見解に過ぎませんが。
まず、僕の場合、『よし、音楽作るぞぉ!』みたいに
すごい張り切ってシンセの前に座っている時に
降ってくる、みたいな事ってまず、無いです。
もしかすると一回か二回くらいは
あったかも知れませんが
『おお、コレはッ!』みたいな
上質なメロディーが降ってくる時というのは
大抵、音楽をやってない時です。
特にボケーッ、としている時。
副交感神経バリバリの時?(笑)
もしくは、なんかトランス状態に入っている時
というか。
詰まり、限りなく自我が無い様な瞬間。
これはね、元々の人の性格とか性質とかも
あるんじゃないかと思うんですよねぇ。
僕なんかはほんとうに馬鹿みたいに
ボケ〜ッとしてる時があるんですよ。
でも、人によってはいつも気を張っていたり
ボケっとする様な瞬間が限りなく少ないと
言うか
まぁ、しっかりしていらっしゃるというかね。
左脳型人間というか(笑)
そういう人は多分、随分と地頭が良いんだろうなぁ
と見ていて感心しっぱなしなんです。
僕は完全に右脳型人間で、左脳はかなり前から
家出して消息を絶ってしまって居るので。
ここからはホント、ちょっと飛躍しますが
メロディーって…
いや、メロディーに限らず、
様々なアイデアというのは
基地局から飛んでくる電波みたく
そこいらに絶えずピュンピュン飛び回って
いるんじゃないかと思って居るんですよ。
電波って上手くその周波数と合えば拾える訳
ですよね?
そんな感じで、僕もたまたま何度か
ボケ〜ッとしていたら、ピッ!っと
飛んで来たメロディーの周波数と合って
ヒョン、と拾ったんだと思うんです。
で、携帯とかで考えてもらってもいいんですが
やっぱりほら、容量があるじゃないですか。
ストレージって言うんですか?
それがいっぱいだと当然、新しいデータは
インストール出来ませんし
絶えず何かアプリやらSNSやらを
使用してたり、そっちに集中し続けていても
入りづらい様な感じがしますよね。
ですから、
何だかこう随分ストレージが空いていて
更には何にもしていない様な時間というか
そういうのがあった方が
キャッチしやすいのかなぁ、とは
思いますよね。
いわゆる『メロディーが降ってきた』的な現象が
起きやすい状態というのは。
僕は途中から大阪に出てきたのですが
明らかに田舎に居た時の方が
メロディーがよく降ってきてました。
田舎の田んぼだらけの誰も居ない道とか
ほとんど誰も乗ってない上に
長時間乗り続ける必要がある様な
のろのろ各駅停車の電車内なんて
もうボケーッとするしかないんですよ(笑)
特に僕のその時代の頃というのは
スマホがありませんでしたから
もう何も無いです。
ガタンゴトン、ガタンゴトン、ガタンゴトン、
そうやって揺られているうちに
何かがやってくる。
ガタンゴトンがグルーヴだったのかしら?
ジョン・レノンも救急車のサイレンを聴いていて
『I Am The Walrus』を思い付いたと
言いますからね。
まぁ、常識に囚われない遊び心と子ども心と
ボケ〜ッとする阿呆心と、みたいな。
音楽を本格的に聴き出して、
知識が増えたらより一層曲が降ってくると
思うじゃないですか?
そうでもないんですよ。少なくとも僕は
そうでした。
考えちゃうからでしょうかね。
余白が無くなったというか。
お勉強すればするほど、突拍子もない事を
考えられなくなっていっちゃうという。
鍵盤で例えるならば
左手はどんどん流暢(りゅうちょう)に
なっていくのですが
右手が動かなくなってゆくという。
コードやアレンジって知識や技能なんですよ。
でも、右手…メロディーって人生なんですよ。
勿論、作品を完成させるには
理論とかも要るし、左脳も要るし。
難しい問題ですよねぇ。
一度、いっぱい音楽を聴いているから
それらが無意識下で混ざり合って
換骨奪胎されて(?)
それがある瞬間にドロドロッと出てくる
というか思い付いた様に出て来ているだけ説
というのも考慮してみたのですが
確かにそのパターンの時もあると思います。
しかし、僕の頭に最初にメロディーが
降ってきた時は
僕は全然音楽を聴いて居なかったですし
降ってきたメロディーも
特に何にも影響されてないというか
突発的なモノでしたね。
やっぱり、いっぱい聴いて…
のパターンはちょっと思考が入っちゃってる
んじゃないでしょうかね。
全部無意識ではないというか。
いや、別に最終的に曲が完成すれば
過程はどうでもいいのかも知れませんが。
ですので、もし
メロディーが全然出ないよ〜〜!!!😭
みたいな人が居るならばですね。
豆腐の角に頭をぶつけるか
ド田舎へ行ってみてください(笑)
自然に触れるのも大事!
あと、同じ生活空間、同じ生活サイクル、
同じ仕事、同じ仲間とかだと
どうしても発想が同じになりがちです。
一回も行った事のない場所へ旅行に行くとかも
いいかも知れません。
僕はそういうパターンでも新しいメロディーが
降ってきた事がありますよ。
あ、長くなっている(笑)😂
進まないなぁ。。
いや、文章書くの大好きなので
僕はコレでいいんですけども。
では、また次回へ続きます。