見出し画像

東証4万円。それは九州。生成AIと半導体関連企業。そして原発。

個人的な話で恐縮だが、ちょうど還暦となる誕生日の「令和6年2月16日(金)の新聞記事」に『東証終値34年ぶりに3万8,000円台』とあって「わ、なつかしー」と思った。
60歳-34年=26歳、平成元年から2年くらいのころです。

当時、世間はバブル景気で浮かれていて、自分もうっかりはじめた宅建講師稼業がどうもはまり役だと気付きはじめ「人生ってすばらしい。恋愛も同時にいっぱいしている。オレは絶好調だー」と浮かれいたころです。

浮かれているときが、自分は最強だ。
根拠のない自信に満ち溢れ、浮世離れしている日々。
この手の環境が整うと、オレは図抜けて本領を発揮する。

と、そうこうしているうちに、3月になり、東証株価は4万円を超えた。


現政権としても株価上昇はうれしい

根拠のない自信というか、ゲン担ぎというか、「そういわれればそうかもな」と思うような話(←与太話ともいう・笑)として「株価が上がると内閣支持率が上がる」というのがあります。まぁそんな風説に頼るのもなんだけど、現政権としても株価上昇はうれしい話なのでしょう。

振り返ってみれば、安倍内閣が『アベノミックス』として“そんな騒ぎ”を仕掛けた結果、株価は上昇基調となり、ついでに地価も上昇基調となり、となるとそれに煽られて宅建試験の受験生も増え、以来11年くらいかけて、史上初の“株価4万円台”となったわけです。

もちろん、株価上昇を導いてくれているのは海外の投資家からの巨額マネーで、彼らから見れば日本株はまだまだ“割安感”なのかもしれません。

かくして彼らは巨額の投資マネーをどーんと投入してくれたわけですが、では彼らはなにに巨額を突っ込んでくれたのかというと、そりゃね、言わずもがなだけど半導体関連株。

いわゆる『生成AIと半導体関連企業』ってやつですね。おかげさまでわーわー景気よく愉快な日々になっておりますが、いまのところ、この「“半導体関連株”が上がっている」というだけなのかな?

バブルのときだと、このドサクサ(浮かれ気分)に世の中全体が乗じて、不動産だの金融など、なにもかもがとりつかれたように“軒並み上昇”という、いわゆる「エブリシング・バブル」という現象になりまして、そうなりゃそうなったで、待ってましたとばかり20代後半の我々は“受かれまくった世情”に乗じて、我が人生を思う存分たっぷり謳歌したのでありました。

九州。半導体集積。安価な電力。

そんで、「今回の海外投資家の巨大マネーによる“日本再評価”の象徴が“九州”だよ」という新聞記事がありました。
令和6年3月5日(火)の産経新聞10面(経済面)です。

経団連と九州経済連合会は4日、福岡市で懇談会を開き、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の進出で沸く地域経済の振興策を協議した。半導体産業の集積が進む九州は有事になれば日本企業の生命線を握る重要拠点。原発再稼働で安価な電力が確保できることも企業を引き付ける日経平均株価が同日終値で4万円を超えたのは海外マネーの日本再評価の証で、九州はその象徴的な役割を担う

令和6年3月5日(火)の産経新聞10面(経済面)

なるほどですね。
台湾積体電路製造(TSMC)という助っ人(外資)が日本に来てくれたので、野球でいえば“優勝を狙えるチーム”になったと。〈日経平均株価が同日終値で4万円を超えたのは海外マネーの日本再評価の証で、九州はその象徴的な役割を担う〉と記事にもある。

その投資額なんだけどすさまじく、10年間で20兆円。そりゃ地元経済界も鼻息が粗くなりまして、いわく「100年に一度のチャンスを確実に生かしたい」とのこと。

そんな巨額が台湾から九州にやってきた。ありがたい。願わくば、台湾自体が有事に巻き込まれませんように。米軍に台湾防衛を頼りましょう。トランプ大統領(←あ、まだか・笑)、軍備増強どうぞよろしくお願いいたします。

まぁそれはそれとして、まぁとにかく景気がいい。令和6年2月25日(日)の読売新聞2面(総合)によると、「好循環」という見出しに続き、以下のフレーズが踊る。

  • 〈半導体関連企業の進出が続き、ホテルやマンションの開発ラッシュ〉

  • 〈地元の不動産会社に物件の問い合わせがひっきりなし〉

  • 〈台湾の航空会社が2社が新たに熊本〜台北の定期便を就航〉

  • 〈急速な雇用の拡大〉

  • 〈人材獲得競争が加熱〉

  • 〈初任給は全国平均を5万円上回る〉

  • 〈周辺の飲食店の時給も高止まり〉

カギは廉価な電力料金

上記の記事にも〈原発再稼働で安価な電力が確保できることも企業を引き付ける〉とあって、なるほど、そりゃそうだ。
半導体受託生産の世界最大手のTSMCが大規模な工場を稼働させようっていうんだから、莫大な電力も必要だ。
でもだいじょうぶ。
九州は“頼みの綱”ともいうべき原発がちゃんと稼働している。
九州電力の原発は以下の4つで、販売電力の4割を支えているそうです。

玄海3・4号機(佐賀県玄海市)
川内原発1・2号機(鹿児島県薩摩川内市)

なので記事にも〈(原発の運転コスト)は火力発電などに比べれば安い。九電の電気料金は他の再稼働が進まない電力会社に比べ抑えられ、TSMCをはじめ大量の電力を消費する半導体産業の投資判断に追い風となった〉とある。

・・・となると原発は止められないですよね。

ちなみに「日本で一番危ない活断層」で検索してみると、九州。
それもなんかね、こんな物騒な名称が付いている。
警固断層。
なんか名前からして、みたいな(笑)
願わくば、警固断層のそばに立地している玄海3・4号機が被災しませんように。

まだまだ上がる株価、だそうですよ。

そんなこんなで、景気のいい話ではじまった今年の3月。某証券会社の役員は「まだまだ上がる。年末には4万3,000円だ」とのこと。「いやいや4万5,000円だ」という関係者も。

なのでみなさん、思い切って投資してみましょう。
あは〜\(^o^)/
元本は保証しませんけどね。

・・・と無責任に言い放っておりますけど、でも世の中の流れ(ある種の洗脳ともいえる)ば、NISAだなんだと言っておりますが、要は「国民のみなさん株投資してね」ですもんね。
あは〜\(^o^)/
元本は保証しませんけどね(←くどい)。

ちなみに、いま話題の株価急上昇の某社で部長をやっているお友だち氏に、「たぶんみなさんも気になるであろうこと」を先ほど聞いてみたのですが。

以下。

ねぇねぇ、会社の株価、すっげー上がってるでしょ。
・・・そうだね。

で、働いている人になにかいいことってあるの?
・・・いいことって?

ま、モチベーションがあがるとかそんなことはいいとして
・・・うん

株価上昇おめでとうみたいな、大入り御礼みたいな、「金一封」とか。
・・・あるわけねーだろ。

ビバ、株主〜\(^o^)/(←ビバとはイタリア語で万歳という意味だそうです)
会社は株主のもの。
資本主義の掟です。
さぁ投資しましょう。

以上、今回は「東証株価4万円超え」の新聞記事をネタにしてのあれこれ与太話を書いてみました。
最後までおつきあいくださいましてありがとうございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?