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プロマネの仕事の5割は計画。では残り5割は?

「プロマネの仕事の5割は計画である」というのは度々聞くことがあります。PMBOKの49あるプロセスのうち24個が計画ですから、5割というのは妥当なところなのかなと思っています。

じゃあ、残り5割って何?

そんな質問をされたので話したことをまとめてみました。

■ 残り5割はコミュニケーション

結論としてはコミュニケーションだと思います。そして、私がプロマネのコミュニケーションでもっとも大事なことはこれかなと思っています。

全てのプロジェクトメンバー(プロマネを含む)が、相互に理解し合うことに注力する。

■ プロマネが直面するのは人間関係のトラブル

「〇〇さんは命令するだけで、何も手伝ってくれない!」
「〇〇は言った通りに仕事をしない!」
「私、あの人のこと嫌いです。」
「上司は理想ばかり押し付けて、現場のことを何も分かってない!」

PMOとして社内のいろいろなプロジェクトを俯瞰的にみていると、こんなトラブルがあちこちで起きているなと感じています。そして炎上してしまうプロジェクトはこの人間関係を修復できていないケースがほぼ全てです。

プロジェクトは人で動きますから、そのエンジンとなる人に問題があるならプロジェクト推進は不可能ですよね。

■ なぜ人は人を嫌うのか?

要因は1つではありませんが、私はこれが結構なウェイトを締めているのではないかと思っています。

あの上司は嫌いです。
だって、色々と指示はするくせに本人は何もしていないから。

現場で良くある光景かなと思います。ここでのポイントは「上司は何もしていない」という部分ですが、本当に上司は何もしていないのでしょうか?

多くの場合、上司はきちんと仕事をしているものの、その姿が部下には見えていないだけではないかと思います。つまり、部下は「上司のことをよく分かっていないから嫌っている」という状態に陥っているのではないでしょうか。

■ 自分以外の人のことはあまり見えていない

プロジェクトではみんな一生懸命に仕事をしています。全員がんばっているんですけど、自分以外のがんばりって見えにくいんですよね。

だから、相手が何をしているか分からないから何もしていないように見えて、それが「嫌い」というネガティブ感情に発展しているのではないかと感じています。

相手のことを知らないだけで嫌ってしまうなんてもったいないですよね。

ですので、プロマネはそういうもったいない状態を発生させないようにするために、「プロジェクトメンバーが相互に理解し合える環境」を作ってあげる必要があるのだと思います。

相互に理解しあうことができれば、コミュニケーションの心理的ハードルは下がります。ハードルが下がればいろいろな意見が出てくるようになります。意見が出てくればプロジェクトの改善がすすみ、より良い成果に結びつけられるようになっていきます。

■ プロマネ自身のことを理解してもらうのがもっとも大事

相互理解の中でもっとも重要なのが「プロマネ自身のことを知ってもらう」ことだと思います。

時々見かけますが、プロマネが自分のことを知ってもらおうと努力せず、上司と部下という立場で壁を作ってしまう人です。プロジェクトのトップの人がどんな人なのかわからないと、メンバーは動きにくいと思います。

なんだかよくわからない人に命令されている。

こんな風に思われてしまったら、プロジェクトとしてまとまりません。最悪、プロマネ以外でまとまってしまうかもしれませんね。そうなったらプロマネとしては寂しい限りです。

そうならないようにプロマネは特に自分を知ってもらうための努力が必要だと思います。まぁ、やりすぎると「うざい」って思われるので加減が難しいところですが。。

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