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昔は良かった老人が喜ぶプレイリスト、と、そのライナーノーツ

Spotify のプレイリスト「昔は良かった老人が喜ぶプレイリスト」とそのライナーノーツです。

80年代90年代(一部60年代70年代2000年代)の古い HR/HM を聴き返しては、若く元気で未熟で素直だった頃を思い出して懐かしむ、昔は良かった老人の、大好きなバンドの大好きな曲を集めたプレイリスト第1だんです。

繰り返し繰り返し何度も何度も何度も何度も聴いたアルバムの山から、1バンド1曲でセレクトしました。

プレイリスト

Spotify Premium 推奨です。

ライナーノーツ

ライナーノーツの表記は下記のとおりです。
●上段:曲名 / バンド名
●下段:収録アルバム名 (リリース年)

Noise From Brazil / Overdose
Progress Of Decadence (1993)

ブラジルのスピードメタルバンドの、景気の良いメタルサンバ。
ザクザクとした攻撃的なリフと、サンバ・パーカッションの弾むリズムにテンションが上がります。スターティング・アクトにもってこいの1曲。
跳ねろ!(跳ねるのはねぶた。サンバは、踏む?)

Stalinorgel / Sodom
Better Off Dead (1990)

ドイツのスラッシュメタル。スタスタしたドラムが心地良い1曲。
Never Healing Wound も大好きなんですが、迷いに迷ってこっちにしました。Better Off Dead が大好きでこのアルバムばかり聴いてます。他のバンドでもそうなんですが、バンドそのものよりも、特定アルバムに入れ込んでそればかり聴く傾向があります。
なお Sodom、バンド名もさることながら、メンバの厨二ネームが大変良い。当時のメンバは、Tom Angelripper (Vo/B)、Chris Witchhunter (Ds)、Michael Hoffmann (G)。ひとりだけ普通ですね。

What You Got / Reveille
Bleed The Sky (2001)

みんな大好き Reveille(みんなではない)。
ミクスチュア(ラップメタル)では Linkin Park と同じくらい好きなバンドです。なんというか、不穏で危うい雰囲気がたまりません。
このアルバムは妹に借りて聴いて、自分でもCD買っておきたかったのですが、どこにも売られていなくて涙を飲みました。
しかも解散してしまってウワーッてなってたら、数年後に Genuflect になって復活してました。

Greed / Varga
Prototype (1994)

カナダのメタルバンド。スリリングでスピード感溢れる曲です。ザクザクしたリフが大変気持ち良い。同アルバムのほかの曲、Unconscience とか Wawnah Mère とか Freeze Don't Move とかも、独特のグルーヴがあって大変良い。

We Die Young / Alice In Chains
Facelift (1990)

Alice in Chains は好きな曲が多すぎて選ぶのが大変でしたが、1st の1曲目が超カッコイイのでこれにしました。うねるようなリフが超好き。Put You Down とか I Know Somethin とか Them Bones とか Dam That River とか Sickman とか Angry Chair とか Would? とかアルバム未収録の A Little Bitter とかもウネウネしてて好きです。

Antisocial / Anthrax
State Of Eupholia (1988)

言わずと知れたスラッシュメタル Big 4 の1つです。
初期の頃からずっと好きなバンドのひとつですが、特にこの時期の Anthrax が一番好きです。State Of Eupholia 、Attack Of The Killer B's 、Persistence Of Time の辺りが最高。擦り切れるほど聴きまくった(CDは擦り切れない)。
Bring The Noise とか I'm The Man とか、ラップメタルの源流とも言うべき曲を挙げたくもありましたが、やっぱり Antisocial。

It's So Easy / Guns N' Roses
Appetite For Destruction (1987)

この辺からアメリカン・ハードロックのコーナーです。
1発目は GN'R、言わずもがなの名盤からこの曲。イントロのベースがかっこいいですね。Appetite ~は名曲ぞろいですが、It's So Easy が特に好きなのです。序盤の力の抜けた感じから徐々にエキサイトしていってピークに達したと思ったらストンっと終わる感じが堪りません。ワオワオ!

Wicked Sensation / Lynch Mob
Wicked Sensation (1990)

Dokken の George Lynch が作ったバンド。1st アルバムの1曲目、エッジの効いたリフが印象的なこの曲。スタイリッシュですね。
Dokken はほとんど聴かなかったけど Lynch Mob はよく聞きました。バンドが解散したり、メンバーが離脱したり、各々ソロで活動し始めたりすると、だいたいギタリストを追いかけます。

Reach For The Sky / FireHouse
Hold Your Fire (1992)

FireHouse としてはハード目の1曲。スタイリッシュですね。そしてドラマチック。
1st アルバム Firehouse の Don't Treat Me Bad とか Lover's Lane みたいな甘~い曲も実は好きなんですが、敢えて硬めのこれにしました。

Slave To The Grind / Skid Row
Slave To The Grind (1991)

アメリカンハードロックというか LA メタル。いや LA メタルと言っても、従来のスッカスカでキャッチーなヤツでなくで、ソリッドで危うげなかなりハードなアトモスフィア。特にこの曲はゴリゴリで荒っぽいリフが超格好良く、ラウドなヴォーカルと相まって、メロディアスなスピードメタルと言った趣。
この曲を繋ぎにして、アメリカンハードロックからスラッシュメタルのコーナーに移ります。

Fucking Hostile / Pantera
Vulgar Displey Of Power (1992)

みんな大好き Pantera(みんなではない)。
ジャギジャギドガドガしててカッコイイ。音のエッジがくっきりとしていて遥かに良いです。初めて聴いたときは、研ぎ澄まされた余りにも暴力的なサウンドに圧倒されました。
剃り込みボウズの Phillip Anselmo が大きくて厳つくて超怖い。

Angel Of Death / Slayer
Reign In Blood (1986)

みんな大好き Slayer(みんなではなry
スラッシュメタル Big 4 では、最も攻撃的な音楽性のバンドとして知られています。
超攻撃的なリフと複雑な曲構成、シャウトスタイルのヴォーカル、常にトップスピードの恐るべき2バス。王道スラッシュメタル。
歌詞が物議を醸したり(穏当な表現)しましたが、その辺も含めて大好きです。

Holy Wars...The Punishment Due / Megadeth
Rust In Peace (1990)

スラッシュメタル Big 4 のひとつ。インテレクチュアル・スラッシュとか言って小難しいことを歌ったりしてましたね(今でもか)。
イントロだけで1分30秒もあるこの曲、焦らして焦らして、途中敢えてペースを落として、終盤で一気に畳み掛ける。ややこしいけどスカッとした聴後感(造語)の曲です。

Mothra / Godflesh
Pure (1992)

イギリスのインダストリアルメタル。初めて聴いたインダストリアルメタルがこれでした。工場機械の駆動音めいたノイズとグリッチ、金属を鑢で削るようなヴォーカルと歪んだギターが、微動だにしないリズム隊とともに、ひたすら無機質に、規則的に繰り返されていくのが、なんというか心地よいのです。

This Is The New Shit / Marylin Manson
The Golden Age Of Grotesque (2003)

みんな大好き Marylin Manson(みんなではry
ネットミーム「マリリン・マンソンからマリリン・マンソンが脱退表明」の人です。Godflesh からインダストリアル繋がりですね?
他にも好きな曲はたくさんあり、ほかのアルバムも良いんですが、特にこのアルバムが好きで、この曲が大好き。
この頃の Marylin Manson は比較的小綺麗ですね。

Going Under / Evanescence
Fallen (2003)

女性ヴォーカルのメロディアスなヘヴィメタル。このプレイリスト唯一の女性ヴォーカルのバンドです。
パワフルな歌声とヘヴィなメタルサウンド、メロディアスでドラマチックな曲。特にヴォーカルの Amy Lee の歌声が好き。
ゴシックメタルにカテゴライズすると、怒りだす人がいるかもしれないので、注意しましょう。

Dragula - Si Non Oscillas, Noli Tintinnare Mix / Rob Zombie
Amerivan Made Music To Strip By (1999)

みんな大好き Rob Zombie (みんなでry
原曲の泥臭い感じも好きなんですが、このリミックスの、よりエネルギッシュでド派手な感じが堪りません。
Hot Rod Herman Remix(映画 MATRIX で使われたやつ)が Spotify になかったんでこれにしました。

Faint / Linkin Park
Meteora (2003)

みんな大好き Linkin Park(みんなry
Linkin Park も妹から教わりました。ありがとう妹よ。
1st アルバム Hybrid Theory は荒っぽくて勢いがあってワクワクしますが、2nd の Meteora は少し洗練されてかっこよくなりましたね。
3rd 以降はエモーショナルさが増して、それはそれでいいんですが、やっぱり 2nd が一番好き。

Why I'm Me / RIZE
Rookey (2000)

なぜかここ、Linkin Park の次に置かなきゃいけないという強い衝動に駆られて、プレイリストに入れてしまいました。
ゴリッゴリのサウンドもカッコイイし、(内容やテクニカルな部分はともかく)ラップも小気味良いし、良い曲ですね。

Engel / Rammstein
Sehnsucht (1997)

みんな大好き Rammstein(みんry
ドイツのメタルバンドですが、Neue Deutsche Härte (New German Hardness) とか Dance Metal とかに分類されるようです。
全力で悪のりしてる感じが大好き。ジャーマンメタルっぽいゴツいメタルサウンドに、不自然なくらいのピコピコを合わせてくるのがクセになります。

Turbo Lover / Judas Priest
Turbo (1986)

メタルゴッドの転換点ともなったアルバムから、最もキャッチーな1曲を。
大胆にシンセサイザを導入したこの曲、印象的なイントロ、抑えの効いた囁くような歌い出しからじわじわと力の込もっていく Rob Halford の歌声、サビ前のダダダダダダダダからサビの盛り上がり。最高です。
初期からのファンの間では賛否両論あったアルバムですが、Locked In とか Private Property とか Parental Guidance とか Out In The Cold とか Wild Nights, Hot & Crazy Days とか Reckless とか良曲ぞろいで、今でも大好きなアルバムです。

BLINK / Boom Boom Satellites
Photon (2002)

みんな大好き BBS(これはホントにみんな大好きなはずだ!)。
BBS は良い曲いっぱいありますが、ノイジーでインダストリアルっぽいこの曲がすごく好きです。

No Remorse / Metallica
Kill 'Em All (1983)

スラッシュメタル Big 4 の最後の1つがついに登場。
Metallica は 1st を少し聴いて、この曲だけ記憶に残っていましたが、あとはロクに聴いてません。
Metallica より先に Megadeth を聴いて気に入っていた私は、Dave Mustaine がかつて Metallica のメンバで、1st アルバムのレコーディング直前に首になっていたことを知り、何かよくわからない拘りにより、Metallica を聴かなくなりました。
今ではちゃんと聴いておけばよかったと後悔しています。

Under Siege (Regnum Irea) / Sepultura
Arise (1991)

ブラジルのスラッシュメタル。Overdose とともにブラジリアンメタルを代表するバンド。
元々ブラックメタルだったらしく、このアルバムのジャケットデザインが禍々しくてとても良い。(宇宙的恐怖存在っぽい何かのように見えます。)
全体的にゴリッとしたアルバムですが、この曲 Under Siege は特に不穏で攻撃的、Max Cavalera のデスボイスも凶悪で、お気に入りの1曲です。

Remember / Biohazard
State Of The World Address (1994)

アメリカのハードコアメタル。ラップコア?
Linkin Park の誕生より前の1990年の時点で、ハードコアにラップを乗せており、ラップメタルの元祖と言ってもいいのではないかと言われてます。
特にこのアルバム、暴力的にうねるヘヴィリフに扇動的なラップが極まっており、Biohazard の最高傑作ではないかと思います。
中でもこの曲 Remember は特にお気に入り。

The Thin Line / Queensrÿche
Empire (1990)

アメリカのプログレッシヴメタル。当時は「クイーンズライチ」と呼ばれていた気がしますが、今は「クイーンズライク」なんですね。
唸るような低音から、別人かと思うほどの金属的な超高音まで、Geoff Tate の神懸ったヴォーカルを堪能できる1曲です。
アルバム1曲目の Best I Can とか 表題曲 Empire も良曲ですが、Geoff Tate を味わうならこの曲。

I'll See The Light Tonight / Yngwie J. Malmsteen's Rising Force
Marching Out (1985)

みんな大好き Yngwie (みんry
私にとっての永遠のギターヒーローです。若かりし頃、バイト代はたいて Fender Japan のイングヴェイ・モデルなストラトを買いました(確か廉価モデルでST-72ではなかったと思う)。ホワイトボディ、ラージヘッド、スキャロップド・フィンガーボード。ピックアップをHS-3に付け替えたかったんですが高くて断念。ビビる限界まで弦高下げ、弦のテンションに負けないようにトレモロユニットのスプリングを増設し、エフェクター数珠繋ぎして、触れるくらいの軽いタッピングで音が出るようにして、なんちゃって早弾きしてたのは良い思い出。
ちなみにホントは Anguish And Fear にしたかったんですが、Rising Force の曲が Spotify にほとんどないんですよ。
まあこの曲もギターソロが超カッコイイので好きです。

Holy Smoke / Iron Maiden
No Prayer For The Dying (1990)

ニューウェイヴオブブリティッシュヘヴィメタルの代表的バンドだそうですが、当時はブリティッシュハードロックと呼ばれてたと思います。
イントロのギターがカッコイイんですよ。あとギターソロの、トレモロピッキングとピッキングハーモニクスとグリスを組み合わせたギュロロロロロロってのが超カッコイイです(もはや用語が記憶の彼方に薄れていってるので間違ってたらすみません)。

Change Of A Season / Bonham
Mad Hatter (1992)

イギリスのグラムメタル。John Bonham の息子 Jason Bonham のバンド。
妖しい雰囲気がプンプン漂う怪しい曲です。かなり好き。聴きだすとリピートしたくなる謎の中毒性があります。

Erotic Nightmares / Steve Vai
Passion And Warfare (1990)

忘れてました Steve Vai。ギターでウニャウニャしゃべる、超絶技巧変態ギタリストの人です。トリプルネックギターはおそらくこの人が初だと思います。
Yngwie の後釜で Alcatrazz に加入し、Yngwie を期待したオーディエンスからのブーイングを、超絶技巧のギターテクで捻じ伏せて喝采に変えたエピソードが好きです。すごいギタリストなんだけど、なんかこう、地味な感じ。
『唇にパンク』の捨伊武倍とか、『コータローまかりとおる!』のスティーヴ・パイとか、マンガでネタにされてたのを思い出しました。

ボーナストラック

ロック史、特にハードロックやヘヴィメタルに多大な影響を与えた、偉大なバンドの名曲を、ボーナストラックとして。

Sole Survivor / Asia
Asia (1982)

ボーナストラックの1曲目は Asia。ポップなプログレッシブロック。1st アルバムから、ちょっとハードでダークな印象のこの曲を。

Immigrant Song / Led Zeppelin
Led Zeppelin III (1970)

ヘヴィメタルの原点とも言うべきバンドの、誰でも知ってる名曲。終始不穏で良いですね。

Purple Haze / Jimi Hendrix
Are You Experienced (1967)

永遠のギターヒーロー! なんというか、エロい。

Highway Star / Deep Purple
Machine Head (1972)

疾走感あってかっこいい。オルガンとギターのソロがカッコイイ。

Another One Bites The Dust / Queen
The Game (1980)

Queen と言えば Bohemian Rhapsody でも We Will Rock You でもなくこれ。だってカッコイイじゃない。

21st Century Schizoid Man / King Crimzon
Live In Toronto (2016)

プログレッシブロックの代表みたいな、長大で難解な曲。In the Court of the Crimson King が Spotify に見当たらないので、近年のライブテイクから。

All Night Long / Alcatrazz
Live Sentence (1984)

プレイリストの最後を飾るのは、Graham Bonnet と Yngwie Malmsteen の2大困ったちゃんが同時に在籍していたころの Alcatrazz。中野サンプラザでのライブテイクです。当時まだ10代(!)の Yngwie がすごいんですよ。

あとがき

なんとか絞りに絞って2時間48分にまとめたプレイリスト。
あっちの曲の方が良かったとか、あのバンドを入れ忘れたとか、いろいろ心残りがありますが、まあこんなもんでしょうか。
気が向いたらまたやります。

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