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勉強が嫌になったら 学者が書いたエッセイなどを読んでみる

滝川沙希です。

私の記事はやたらと勉強を勧めます。しかし人間ですから、勉強が三度の食事よりも好きという方ばかりではありません。
もちろん私もそうです。

そういう時には、友人と食事に行く、旅に出る、ゲームをする、カラオケに行くなどありますが、今回は読書のお勧めについての記事です。

読書というと、小説を思い浮かべる方も多いと思いますが、ここで紹介するのは小説ではありません。
私は小説をほとんど読んだことがないので・・・。

森嶋道夫 もりしまみちお

ノーベル経済学賞をもらい損ねたと言われている先生です。
激しい性格だったようですが、業績は素晴らしかったそうです。マルクス経済学を数学的に説明した業績もありますが、いわゆる近代経済学も高度に理解していた先生です。私がお勧めするのは、森嶋先生の一連のエッセイです。一冊だけ紹介します。
『なぜ日本は行き詰まったか』岩波書店、 2004年
濃厚な文体を味わえます。書評ではないので、内容に言及しません。

橘玲 たちばなあきら

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%98%E7%8E%B2

編集者出身の小説家です。リバタリアンを自認しています。様々な著作があり、一冊だけは難しいのですが新入生ということで、これはどうでしょう。
『「読まなくてもいい本」の読書案内 : 知の最前線を5日間で探検する』筑摩書房、2015年。
ご自身が学生時代に勉強した知識が「無駄」になったということが書かれています。

山形浩郎 やまがたひろお

評論家でもあり翻訳家ですが、翻訳家としての印象が強いです。トマピケティ「21世紀の資本」の翻訳でも知られます。
工学系統のご出身ですが、経済学に造詣が深い。それはもう。
皮肉な言い回しが多いのですが、非常に良心的な翻訳家です。最近本が出ました。
『断言 読むべき本・ダメな本 新教養主義書評集成 経済社会編』ニッパンアイ・ピー・エス株式会社、2020年
ご自身の書評をまとめたものですが、なんともまあ、忖度なし!

小田滋 おだしげる

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E6%BB%8B

すぐに経済界隈に惹かれてしますので、法学者の本も紹介しておきます。ケルゼン主義者の国際法学者小田茂先生です。国際司法裁判所で長く判事として在籍していました。法学の先生の文章は興味を引くものが少ないのですが、この本は面白いです。長尾龍一先生も面白いですが。
『回想の海洋法』東信堂、2012年。

どうだ、俺はすごいだろうという本ですが、嫌みには感じません。私は簡単なことを難しく言う人が苦手なのですが、小田先生はそうではないようです。
日本で勉強しているのに、イェール大学に入学したら債権法の勉強をやらされた。なんだよ、みたいなことを書いています。
偉い先生も、人間的な顔があるな、と思います。

生年

ところで、ここであげた方の生年などは次の通りです。
森嶋道夫  1923年-2004年
小田滋   1924年-
橘玲    1959年-
山形浩夫  1964年-

山形さんが若く感じます。橘玲さん以外は、英米に留学経験があります。しかし、橘さんはアカデミックな方ではないので、留学経験は特にどうこうとは言えませんが、引用なさっている資料は海外のが大半です。

何がって話ですが、上記のみなさんは、英語ができるとかできないとか、そんなレベルではないステージで仕事をしてらっしゃるわけです。
できて当たり前の世界なんですよね。はい。突然の英語勉強しろ!でした。

それはともかく、この方たちの本を読むと元気が出ますので、お勧めです。大いに励みになります。

皆様も良き書き手をご存知でしたら教えてください。

できればサポートお願いします。法律学の勉強の苦痛から少しでも皆様が解放されるように活動しています! 新規六法の購入費用に充てていきます(笑)