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文章

仕事で楽しいことはなにか?とチームのみんなで告白し合ったとき、うまく説明できなかったけれど、文章を書いているとき、かもしれない。
昔から文章を書くのが好きだった。読むよりも書くほうが好きで、自分の書いた文章を読み返すのも好きだった。
もともと自分にも自分以外にもあまり興味がない人間だと思う。他人のちょっとした変化にも気づかないし、自分が風邪を引いているとか落ち込んでいるとかにも無頓着なところがあった。服を選んだり、髪型を整えたりにもほとんど興味をもてない。
文章を書く行為の何が好きなのか、考えたこともなかったけど、それはもしかしたら、このとりとめのない胸の内を形にして、自由に具体的にしていくことのシンプルな作業が、自分という人間を割と分かりやすく見せてくれるからかもしれない。
例えば、笑うとか怒るとか、そういうのは自分には見えないし、他人に映るそれを察するのも苦手だ。文章は自分自身を見つけるのに手っ取り早い。
適当に、思うままに言葉を紡いでいくだけで、自分自身の何か得体のしれない部分が明確になっていく。嘘や方便も含めて、それもまた一つのありようの一部として。
不思議、だが、たぶんそんなところだろう。

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