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2022年、夏のアメリカアルティメット大冒険を終えて。

振り返りをメモしていたら長文になってしまったので、久々にnoteを使って、したためていきます。
どうも、フライングディスクのイナバです。

今年の7月、私はアルティメットの世界大会を2連チャンで参戦してきました。一つはオリンピック外のスポーツの祭典、ワールドゲームズ。
ふたつ目はアルティメットのクラブワールドカップ、World Ultimate Club Championships。

まずは、この大会にあたりご支援くださったみなさま、快く?送り出してくださった会社の皆様、応援くださったみなさま、家を守ってくださった嫁様、本当にありがとうございました。

それぞれの大会で感じた所感をまとめて、今後来るかもしれないターニングポイントでの自身のポートフォリオとなるよう、
自己満足100%投稿をしていきます。暇なときに読んでもらえると幸いです。
ちなみに、あくまで個人的な意見で、日本協会が、とか文化シヤッターがという主語ではございません!!

★大会の感想

■ワールドゲームズ(7/9~7/20)

アラバマは暑うございました。とても。
夏の初めの大会だと、この暑さを日本で体験できないまま本大会を迎えてしまう、体験したところで耐性がつくのかっていったらそうではないかもですが。

大会結果は5位、今までの6ヵ国中5位から、8か国中5位。
日本の世界での立ち位置はまさにここなのかもな、と感じています。

〇全体の所感
大会を終えてみて、ヨーロッパ勢が非常に勢いがあり、力を付けてきているな、というところが印象に残っています。大会のファーストゲーム、ドイツがカナダをぼこぼこにしている姿を見て、日本で得ていた情報がうっす~いものだったんだな、と反省。

そして、今大会からは8か国でのリーグ戦。そのシステムの良しあしは置いておいて、アメリカとできなかったことは非常に残念でした。
それぞれの個の最強が集まるアメリカ、クラブでも感じた「強さ」を相手に疾風ジャパンがどこまで戦えるのかを見てみたかったところでありました。
フィネイと吉田選手のマッチアップとか、しびれただろうなぁ…

〇疾風ジャパンについて
結果として、3勝2敗。
一度戦ったフランスと2回戦ったわけですが、一度勝った相手にもう一度勝つ難しさもありつつ、接戦をものにできたのは本当に素晴らしいことと自チーム画自チーム賛しております。

ここで感じた今後必要なことは、
・ここ1番の集中力、自身持った自信の持っていき方
⇒初戦のコロンビア戦が非常に重要であったことはチームとしての共通認識としてあった。しかし、そこでピークを持ってくることがチームとしてできたか?といえば、そうではなかったとも思う。
自身の自信の持ち方、持たせ方はスタッフとしても考えていかなければならないなと感じた部分でした。

・20代のうちに選手として走攻A +の実力を持ったメンバーを14人。
⇒他国は若年の選手が選考され、活躍をしていました。
(アメリカは平均年齢高かったようですが…)
日本ではまだまだ大学から始めるスポーツ、のため、選手として成熟してくるのは30歳前後と考えています。
ただ、それでは他国の体力、フレッシュさのあるプレー、何より連戦になった時のリセット具合が違ってくるなぁ、、、と。
今回の疾風ジャパンも今までになく若い選手が選出されたチームでしたが、
若手の経験値や、ここ一番の「巧さ」「強さ」。
ここは他国と差がついている部分であったかと思います。
クラウドファンディングで実施したネクストジェネレーションの計画、ここを増強してくことが直に日本の強化に繋がっていきますね。

日本のプレーとして走って抜けることは、これからの日本チームの指針になったと思います。
あとはフィニッシュまでの道筋を全員でどう描けるか。

あとはハイレベルな試合ほど、シュートの成功率がモノを言うと感じています。TOをしたらそれは即ブレイクにつながるようなステージでの大会。
もちろん大きいプレーで、パスも少なくポイントできることは求められる部分だけど、あくまでシュートはパスの一つ。効率の良いパスの一つ。
相手がいる試合の中では、シュートを通す!という頭じゃなく、
「どう効率よく点を取るか?」ベースがあり、その選択肢にシュートが出てくる、というロジックの方が良いのかもしれないですね。

これはちょこちょこパスをつなぎ進めてくる、コロンビアのプレーを見て思いました。
海外では本当に精密に打たないと喰われてしまうシュートを選択するよりも、サイドチェンジのためのヤマトのパスが、実は点に繋がりやすいとか…
これは、今後試合を見返して、数字で見ていければと思っています。

個人的には大会3日目でコロナにかかり、帯同できずフルでのサポートができなかった禍根の残る大会でした。
最後までみんなと戦いたかったなーとふつふつと感じています。。。

みんなかっこよかったです。

■WUCC2022(ワックっていうらしい。)


文化シヤッターのチームスタッフとして2回目のクラブ選手権。
1回目は2014年、大学4年生のイタリアの大会でした。
アラバマに比べたら、オハイオは過ごしやすいいい土地でした。英語が自早すぎて聞き取れない問題はありましたが…
オハイオでのフェイバリット飯はウォルマートのほうれん草サラダ(4ドル)。あとはねぎさんに奢ってもらった?シーフード。

手づかみシーフード 文化スタッフ陣にて

〇文化シヤッターバズバレッツについて
チームとしての大会最終結果は6位でした。
イタリアのチーム「CUSB」との試合、オフェンススタートで、最後の1パスをカットされ、ブレイクされての敗戦でした。

最後の自チームのターンオーバーは真横で見ていて、気迫と気迫のぶつかり合いで、鳥肌が立った瞬間です。(#10から#59)
奇数順位で終われなかった悔しさはあるものの、今のバズの世界の位置が見えた順位であったかと思っています。

今大会、引退するベテランに目が向きがちですが、この順位は若手の功績も大きかったです。
最終日、カナダの1位チームフューリアスジョージ戦で3ブレイクをした、ライトとその若手仲間たちセットは本当に頼もしく感じました。

そして、SOTGにあふれたプレーをチームに贈られるスピリットアワードを受賞。ここは本当に素晴らしいことです。

コミュニケーションの部分を英語ネイティブの#30 ブライアンに頼ってしまうところはあったけど、
フェアマインドネス、セルフコントロールの数値が高かったことは、
苦しい戦いながらも、選手たちが楽しくプレーができたってことであり、
チームスタッフをやっててよかったと思える瞬間だったし、
その証としてメダルも受け取れたのがなによりも嬉しかった出来事です。
(実は世界大会帯同して、マネージャー人生初のメダル)
これは日本国内でも模範として続けていかなければならないと感じています。

JAPANも映って、わかりやすいかっこよき写真。ハヤテ、やるな。
世界大会初のメダル。嬉しみが強い!

〇BUZZ人気の再認識
8年越しのWUCC出場。
わたしたちも心待ちにしていた大会でしたが、世界もそれを待っていてくれたと実感できた大会でした。
フリマみたいになった試合後のユニ交換希望から、またライブ配信でのちょこっとしたバズに触れたコメントなど。バズや日本チームの試合のコメントであればわかりますが、他のチームの実況の中「Buzz」というワードが出てきたり、愛がすごいなと感じておりました。
色んな人に期待、応援、支援されてこのチームがあるんだなと再認識しています。ありがとうございました。

こちらもみんなかっこよかったです。

〇今後の目標
引退するメンバーも多い中、この後の目標はまず日本一の死守。
今後群雄割拠の時代となるだろう日本アルティメット界、他のチームの鎬を削ってアメリカと戦えるチームをつくっていかなければならない。それをサポートしなくては、と思っています。
アメリカへの道は分厚く、高く、そして険しいです。
けど登れないほど直角ではない。
登り方はいろいろ。最終的にはぶっ壊す!!!という気概でいたいですね。

ちなみに、ラスカルズ岡島君のSHO TIMEは笑った。
岡島、君ほんとすごいよ。

★「アルティメットの分析」

ここからは自身が口酸っぱくコメントしていた、「アルティメットの分析について」です。ここもまさに個人的な意見なので、悪しからず。。。

■ワールド


ワールドは出場人数が少ないから敵チームの個人の分析が可能でした。
だけど、勝ちにつながる情報であったのか?というところはやはり疑問符が残る大会でした。
相手選手のことわかっている、という心理的余裕はつくれるものの、
具体的にどう止めるか、どうTOを起こすか、の
具体性はまだまだ足りていなかったと感じています。

今回は国内分析班と連携した組織的な分析チームを結成しました。
深夜にも関わらず動いてくれた皆様、本当にありがとうございました。
このワールドで0を1にできたのは大きいことで、
今後のA代表・さらにクラブでも取り入れてもらいたいな、と感じています。

特に数字を取り扱って、プレー面だけのコメントではない、
客観的な、絶対的な部分を見れたことも、今までにできていなかったことでで、新しい観点をアルティメットに入れることができたなと感じています。こっちゃん、じんやありがとう。

〇今後必要なこと
監督・コーチの作戦を遂行する力。
ワールドゲームズはフィールドにいる7人が1人でもミッションフェイルするとすぐにつけ込まれるレベルの戦いです。
実戦をもっと積んで?もっとミーティングを重ねて?
監督、コーチの描くオフェンス・ディフェンスの成功の解像度を上げていかなければ。
もちろん、スタッフ陣の選手に伝えるイメージを描く力も共に向上していかなければならないと感じています。
私の立場からは、そこの手助けもできるようにしていきたいです。

世界との差を埋めるためにできることは全部進めていかないと、世界一は見えてこない。ここの分野ではまだ携わらせてもらいたいな、、と考えています。

■バズ


今度はどこが試合相手になるか、どの選手が出てくるかわからない相手の分析。これもまた難しさがありました。

上記ワールドの反省も生かしつつ、ディフェンスブレイクの一助になれば、と思い、チームの動きをはずれ、相手チーム・選手の分析をした今大会。
ここでしたためた分析スケッチブックは宝物です。
(データだけ残してオハイオで捨てたけど)

落書き帳にかきかきして
試合中すぐ見れるようにスケブに整理!

ディフェンスコーチが、イナバの情報で十分じゃね?と言いながら作戦を立ててくれたこと、
またスポットでの出場となってしまっていた若手がディフェンスで相手に一泡吹かせるために有用な情報になっていた、ということを聞けたところ、ここが今回の大会で一番心に残った言葉でした。
イナバの高校生活で鍛えたミュージカル声以外で、選手の、直に、フィールドで、手助けになれたのは目標としていたところである、本当に嬉しく、誇りに思っています。

チーム全体としてはここでもやはりリードしてくれる選手のイメージすることをどう7人で、チームで体現できるかが本当に重要と感じています。
国内でも散々選手間で話されてきたが、それが一定水準まで引き上がった大会で、1試合1試合成長を感じた部分でした。

まずはそのリードできる選手?なのか?コーチなのか?となれる人を育てていかないといけないし、据えていかなければならないし、海外で、だけでなく国内でも継続していかなければならない。

また、幹部陣のコメントの中で、「肌感覚と情報のバランス」、という言葉もありました。
これは本当にそうで、情報はミズモノ。180°違う可能性もなきにしもあらず。
それぞれの選手がフィールドでその情報の答え合わせ、答えが違うなら別解を探すという力を今後つけていかないと、個のチカラで負けてしまうなと感じた瞬間でした。

数字を使っていく部分ではバズでは運用しきれず。
有用な情報にしていくには、この情報の明確さとこれを取り扱う練度を上げていかなければなりません。作業をどれだけ簡略化して、次の試合に繋げられるか。アルテの大会だと本当にリードタイムが少なくて…
ここが一番大変な部分かもしれないです。

に、しても…
ponyのディフェンスコーチにしてやられた。弟子入りしたいわ。
とりあえず50キロくらい増量してからかな。

スケブイナバ


★総括


そんなこんなで1ヶ月アメリカ生活、喜怒哀楽全てを凝縮した、大阪堺で世界のアルティメットに触れてからの10年間で、一番濃い夏休みの大戦争でした。

ここまで何度も世界大会のチームの反省会に出てきたけど、毎回ある「忘れない努力」の大切さ。

ワールドは3年後、クラブは4年後。
この気持ちを忘れないような工夫、努力が必要です。
見ると思い出すモノなのか、言葉なのか、はたまた合宿などのイベントなのか。この経験をしたメンバーは口だけにならないようにしないといけない。強く感じています。

今年30になるイナバ。アルティからつかず離れずなライフプランをもろもろお盆期間に考えられればなーと思っています。

駄文をここまで読んでいただき、ありがとうございました!
文化シヤッターバズバレッツ、選手・チームスタッフ(個人的には後者を強く)募集中です!
一緒に熱くやっていきましょう!!!

開会式
雨天中断時(ドライバーではありません)


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