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58・アフターマシ息子・仕事編③想像もできなかった未来~R・ストーンズ Time Is on My Side


タタオが中学生のころの朝
私「タタちゃん おはよう」
タタオ「ん」

私、心の中でいっつも突っ込んでました
”お前はシャチョーか?! えらそうに。
おはようくらい言えんのか!
何なんだ、その 親に挨拶したら負けみたいな態度は!”

でも 「ん」だけでも まだ返事するからいいか なんて思ってた。
思春期のつっぱりと親への愛情(?)のせめぎ合いで「ん」になったと思われる。

「うちくらい子供への要求のレベルが低い親はいない」と娘に言われたことがあったが 私も夫に習って 子供に期待も要求もしないとラク だと
だんだんわかってきた子供の思春期。


まさか十数年後 タタオが小さいながらも会社を作ってホントに社長になるとは・・・


息子が過去のことを
「ああしてくれればよかったのに」
「あれがなかったらよかったのに」とか言うのを聞いたことがない。
悪いことも含めて、それが今の自分を作ってると思ってるらしい。
どうしようもないことをグチグチ後悔してる私からすれば うらやましい性格だ。

親がちっともお金出してあげなかったことをかわいそうに思うこともある。
タタオ「そんなの、車でも何でも親に買ってもらってたら、自営業なんて
一年で潰れてるよ」
と、相変わらず息子もたくましい。


父親の病気で、うちの自営業の手伝いをするようになったことは、
息子に言わせると「18才から、自営業養成講座を受けてたようなもの」
だそうだ。
それで自営業のノウハウを学び、自分の会社へとつなげていけたんだろう。


タタオの従姉に「おばちゃん、もうタタオくんのことは安心でしょ」と言われた。昔のタタオを知ってるし、今タタオの仕事が軌道に乗ってるからだろう。
私は「安心って言っても、今仕事がうまくいってるからの安心じゃなくて、たとえ無一文になっても何とかやっていくだろうという安心ね」と答えた。


今、息子は自分を発揮できる仕事に就き、ビンボー生活からも脱出、愛する彼女と結婚し、長年望んでた子供も生まれ、趣味もいろいろ私生活も充実してる。
私なんか、息子が金もないのに次々と車(中古だけど)を取り換えるのを見て、こんなにお金使って将来お金に困らないかしらなどと思ってたのだが、息子は、私のちっちゃい思惑など超えて、いまや好きな車に自由に乗れるようになった。(今のところはね)


こんな未来は、想像すらできなかった。


私の父は、孫のタタオが高校辞めたとき、
「これからは、ああいう子が活躍する時代になるかもしれないなぁ」と言った。
そのときは、気休めにしか思えず、そんなことはありえない!と思ったけど
 
お父さん、本当にそうなったよ!



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