エアコンとわたし

 ここ数日、エアコンを出来るだけ使わない様にしている。これがどうにも性に合っているみたいで、絶妙に体調が良ろしい。

(※当然ですけれども、住んでいる地域とか環境とか、天候、体調によってエアコンを付けた方が良い場合も多々ありまして、エアコンを否定する内容ではござらぬため、その点だけは悪しからず。)

 きっかけとしては、先日の朝、なんだか喉が乾いてザラついてしまい、なおかつ若干体温も上がって、「うーん、寝る環境をもう少し改善してもよいのかもしれない。」とか思い始めた事。多分、どこの家庭も似たような状況があると思うのですが、エアコンって「快適な設定」ってなんか難しくないですか??「ムシムシするなー」って思って1度下げると「寒っ!?」となり、かといってまた1度上げると暑くなり。ふと深夜に目が覚めて寝室を出るとむしろ廊下の方が快適な室温だったりして。

 で、試しに、お嫁ちゃんと娘ちゃんがいる寝室とは別の場所で寝てみた。窓を全開にして家全体に風が通る様にして一晩、一人で就寝。ぶっちゃけ、暑かった。終始暑かったのでなかなかに汗をかき、着ていた肌着と下着を着替える所から朝がスタートした。でも、ものすごい熟睡をしたのか、翌日の体力の回復ぶりが凄まじかった。体感として、体が軽いというか、倦怠感が全くない朝だった。

 それからここ3~4日間、できるだけエアコンを使わない様に意識をしてみております。家で寝る時も別室で、お店で作業する時もエアコンなし。声出しする時だけ窓を閉め切るのでエアコンを付けて、他は撮影している時でも編集している時でも、窓を全開にしてエアコンなし。まぁ正直、暑い。ものすごく暑い。室内であってもそれなりに汗をかく。夜は比較的涼しいと言えども、それなりにジメジメはするし、寝汗もそれなりにかく。

 けれども、意外と快適だったりする。「不思議な物だなぁ。」と思ったけれども、しばらく続けてみて感じた事が一つありまして。それは「変化が少ない」という事。これに気づいてから、多々腑に落ちるものがあった。

 例えば、エアコンを付けていると「非常に快適」な空間が作れる。この「非常に快適」というのは一見恵まれている状態ではあるんだけれども、微妙に室温や湿度が変わる事で「絶妙に快適じゃない」という現象に敏感になりがち。わたしたち人間は思っている以上に繊細で、ほんの少しの室温の変化にも結構過敏に察知したりする。「非常に快適」を知ってしまうと、その天国から外れた瞬間に、「なんかジメジメする!!」と過度に不快に思ってしまう、みたいな。なんかそういうのが今まで多分にあったんじゃないか、みたいな事を思うのです。

 しかし、エアコンを切って生活をしていると、「地味に不快」がデフォルトになります。室温もそれほど低くなく、湿気もジメジメっと常に身体にまとわりついて、腕も身体もなんか常に心なしかベトベトしてる。そんないつでも「地味に不快」っていう状態になります。じゃぁこれが本当にずっと不快なのかというと面白い物で全くそんな事もない。人間というのは慣れる生き物で、ずっと「地味に不快」が続くと「まぁこんなものか」と身体が認識をし始めるんですよね。そんでたまに涼しい風がフワッと吹こうものなら「おう!!良い風だ!!」と、外から運ばれる一瞬の自然の遊び心になんとも身体が軽くなったりするものです。そんでとても大事な要素としては、「窓を全開にして常に空気を循環させていると、変化が非常に少ないために、少し慣れてしまうとそんなに気にならなくなる。そして何よりも今が原則最悪な状態なため、現状の環境よりも悪くなる事がない。」という事。「悪くなる事がない」というのは結構大事。

 そう考えると、「エアコンの使いすぎ」が蔓延りすぎている様な気もしてくる。コンビニ、スーパー、電車、バス。常に空調を整えてお客様に「非常に快適」をおもてなししているのは間違いないのですけれども、どこもかしこも若干エアコン使いすぎなんじゃないだろうか。そしてそんな「非常に快適」という環境を、あまりにわたしたちは普通に享受し過ぎなんじゃないだろうか。基本的に人は「変化」に弱いと思う。暑いなら暑いでいいし、寒いなら寒いでいい。けれど、炎天下の灼熱地獄から、デパートの空調ガンガンの環境に身体を晒し、駅のホームでは人の熱気と湿気に晒され、汗ばんだ身体を空調の整った電車内で冷やす。これはわたしのなんとなくの体感と完全なる憶測なんだけれども、そういった気温と温度の変化に身体を晒してしまった分だけ、体温のバランスが取りにくくなって疲れやすくなるような気がする。

 実際にエアコン無しで夜を一晩寝てみると、結構寝汗をかく。「うわ、肌着、めっちゃじっとりしているやんね。」と驚くくらいに寝汗をかく。衣服が湿ったらなんか身体が冷えてしまいそうに感じるけれども、常に室温が高いのでそんなに冷える事もなかったりする。そもそも、なんとなく「寝ている時にじっとり汗をかく事は身体に良くない事」みたいな認識があったけれども、夏なんだし寝ている時だって発汗してもいいんじゃね??くらいに思ったりすると、色々すんなり納得できたりする。

 まぁ、何が言いたいのかと言いますと、エアコンの使いすぎに気をつけようぜっていう話でした(笑)。表面的にはエアコン付けた方が快適かもしれないけれども、身体の事を思うと使わない方が調子が良い事もあるかもしれないよ、的な。たまにはエアコンなしチャレンジしてみても面白いかもよ、みたいな。

 以前、「食べ過ぎはマジで身を滅ぼす」っていう話を書いたけれども、基本的に人間は遺伝子レベルでは「贅沢をする様にできてない」んだろうなと思う事が多々ありんす。近頃、ニュースでは電力逼迫、節電をしませうみたいな文言が目立つけれども、「身体を冷やさない様に過ごす事の健康面でのメリット」みたいな話を積極的にアピールしてみても面白いんじゃないかと思ったり。わたしたち人間は確かに繊細ではありますが、思ったよりも頑丈で、意外と色んな状況を耐え忍ぶ事が出来たりします。20万年とか30万年とかとんでもない苦境を乗り越えてきたわたしたちの祖先の過酷さは相当に想像を絶する物があると思うので、「まぁこのくらいなんとかなるっしょ、20万年生きてるし(遺伝子として)。」くらいのマインドで過ごしても、割となんとかなるんじゃねーかなとか思ったり。

 おわり


※上記のすべての文言はわたくし個人による感想、体感による憶測でございまして、すなわち思うこと感じる事があっても、健康で生きろよ!!って事だけはちゃんとお伝えしておきます。ビッグラブ!!


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