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シャニマスの話『実装前の「SHHis」の印象』

シャニマスに新しいユニット「SHHis(シーズ)」が実装されると発表されたので今の印象をメモします。

↑前作

SHHis

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・かなりストレートな名前だなと思った。当然由来は「種」だろう。テーマカラーが緑だし。種は可能性を秘めるもの。

・「SHH(しーっ)」と、口に指を立てるイラストを植物の芽に見立てるロゴデザインが素敵。

・衣装といい、きらびやかなイメージ映像といい、いわゆるEDM(trap?)的な楽曲といい、昨今の韓国アイドルを意識している感じがする。正直そのへんの文化には明るくないが、NiziUとかBLACKPINKとか漠然とこういうイメージがある。ぜんぜん違うかもしれないけど。

・アイドルを極めるぞ、というのが強く意識されたユニットを構築した結果、プロフェッショナルな感じが強く出ていて、既存のアイマスのアイドルのイメージからは離れている印象なのが面白い。集団での団結力ではなく、傑出した能力が前面に出ている感じで、バラエティの色は見えないのがアイマスっぽくない。その点がまさにK-POPのストイック感、プロフェッショナル感とマッチしていて、現代的だなと思う。

・2人の共通項としては「アイドルに思い入れがある」という点が挙げられている。

・私は、次にシャニマスで新ユニットを出すなら「283プロの活躍を既に知っていて入ってくる人たち」だと思っていた。なぜなら、シャイニーカラーズの世界の人々は歳を取らないものの、明らかに時間が動いているからだ。

・エピソードの積み上げやキャラクターの成長を重視していて、ユニットの認知度やアイドル個人のファンの色に言及する話もある。GRAD編あたりから283プロやアイドル個人に関わる人々(モブ)の描写が増え、中には立ち絵がないのが不思議なくらいの強い個性を発揮する人物も登場する。
(ex.さなぴー、蕎麦屋、中学生モデル、映画監督 等)

・それくらい、時間の経過と「事務所の外」を意識したゲームであるから、「今だから出せるユニット」として出てくるのは「283プロに憧れているアイドル」ではないか? と思っていた。

・フタを開けてみれば、はづきさんの妹と、他事務所の人と、なにやら天井社長に因縁がありそうな283外のアイドルが登場することとなった。

・めちゃくちゃやりやがるな~

七草にちか

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・我らがスーパー事務員、七草はづきさんの妹ということで、その時点で衝撃的である。

・はづきさんの妹がアイドルになったら~みたいな話は、ファンの間ではしばしば与太話として話題にあがっていたけれど、いざこうして現実になるとびっくりする。

・PVではCDショップでアルバイトしている描写がある。七草家は働き者すぎる。

・たぶん、もともと音楽も聞くほうで、アイドルが好きなのかもしれない。283プロのCDを持ってたりもしそう。

・もともとアイドルとして名が売れているであろう美琴さんと組むとなると「私でいいの?」っていうプレッシャーも少なからずありそう。

・姉と同じで、てきぱきというか、ちゃきちゃきしている感じがある。器用かつ、強かな感じ。だからそんなに思い悩む感じもないのかも。

・でもアイドルとしてはまだまだ新人なので、知識と理想が先立ってつんのめっちゃう感じはあるかもしれない。

・「めちゃめちゃしっかりしてる」存在として君臨してるはづきさんに対して「しっかりしてないお姉ちゃん」と評価できる唯一の人物なので、そういう話に、期待したいですね……

緋田美琴

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・もともと別事務所(?)のアイドルで、24歳。最年長更新!

・しかも私生活はけっこうズボラらしい。ストレートを投げられている。にちかが世話を焼くファンアートを既にたくさん見た。

・前の方で述べたように、「283の外の視点」を持つ人で、EXコミュでも「社長の方針?」というセリフがある。知り合いのディレクターが~という発言もあるので、もともとアイドルとして名前が売れていたのは間違い無さそうだ。

・クールだけれどいい意味で大人っぽく、柔軟性のある雰囲気がある。年齢がシャニマスに登場するアイドルの中で最も高いということ、「これしかない」というセリフから察するに、泥臭くてもやれることをやろう、という考えがあるのかも。

・己の理想が漠然としている感じはする。アイドルとして人々を楽しませることが生きがいで、それが本能ですらあるタイプに見える。咲耶のサービス精神、他者の理想を実現しようと頑張る心は寂しがりな面と結びついていたが、美琴の場合それとは違いそうだ。

・彼女は、例えるなら、毎日絵を描かずにはいられないから漫画家になったとか、毎日ピアノを触らずにはいられないからピアニストになったとか、そういうタイプだろう。アーティスト的なタイプだ。

・それは結果として他人のためにやっている行為なのだけど、それは自分のためにやっているのだと自覚的でもある。だからこそ、「アイドル」という分野においては、他人の過度な干渉を嫌いそうでもある。

斑鳩ルカ

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・美琴(ひいてはシーズ)と因縁があるアイドルとして、斑鳩ルカというキャラクターも明かされている。283事務所所属ではないソロアイドルだ。

・彼女は美琴が283プロに所属したことを快く思っていないようで、おそらくもともと親交が深かったものと推測される。同じユニットだったとか、事務所の先輩後輩だったとか。

・斑鳩ルカは、天井社長に憎悪を抱いているような描写が既にある。プレゼンフォーユーで語られた天井社長の過去(アイドルの希望より売れることを優先する方針で失敗したこと)が関わっているのかもしれない。

・そもそもシーズの告知PVが天井社長の独白から始まるのだから異常だ。PVはその後はづきさんとにちかの会話が流れる構成になっている。その流れを考えると、はづきさんとにちか、社長と美琴、という繋がりがあるのだろう。美琴は前の事務所で何かトラブルがあり、283に転がり込んできたのだと思われる。その際に283を選んだ理由として、社長が関わってくるのかも。

・斑鳩ルカはソロでカリスマ性を持っているアイドルらしく、「プロデューサーがいなくても成立するアイドル」なのかもしれない、と推測している。現代においてTHE IDOLM@STERという作品のアンチテーゼをやるなら、それはわかりやすい。

・逆に、シャイニーカラーズのアンチテーゼをやるならば、「アイドルの意向を汲むのではなく、アイドルがトップになれるよう(つまり、より知名度が高く、稼げるよう)プロデュースする」ということも考えられる。

・これは既に天井社長の過去として描写が有り、その天井社長に因縁があるということであれば期待がかかる部分である。

ただ、シャニマスの場合、こうした事柄は二項対立にしない、したとしても共存するものとして描くだろうと思う。

・つまり、「プロデュース不要」のスタイルも、プレゼンフォーユーで言うところの「靴に合わせる」プロデューススタイルも、それぞれ否定しない。肯定する。そういうやり方にも良いところがあって、それで成功する人もいる、ということをちゃんと描く。それがシャニマスがこれまでやってきたことだし、これからもぶらすことのない軸だろうと思っている。

・だから、283プロ(シーズ)VS斑鳩ルカ、というよりは、283プロで描けないアイドルの形として斑鳩ルカが存在することになるだろうと思う。これは、283プロ以外からやってきた美琴も同じことだろう。

4年目のシャイニーカラーズだから追加できるもの

3人とも、シャニマスが3年の運営の中でストーリーを積み重ねたからこそ出せるキャラクターであるといえる。

他の事務所や、283の理想とは異なるアイドル像を知る人物が提示されることは、世界観の広がりにつながるし、新しい物語を作ってくれる期待感がある。283のやり方に対する言及は、EXでにちかがやっているし。ノクチルでは「アイドルになりたい!」という気持ちが薄い子たちがアイドルになってしまうことを扱っていたが、シーズもまたこれまでと異なる価値観を扱うことになりそうだ。そして、その異なる価値観に敵意を向けない。社会に存在するさまざまな価値観に対して、緩やかな肯定を行い、共存を描く。それがシャニマスらしさだと思っているし、これからもそうであることを願っている。

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