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戦略と組織の主従関係は?

tarakoは「鶏と卵」という言葉が嫌いだ
その答えは「卵」でしかありえないからだ。ある日突然、成鳥の鶏が発生するなど、古典的な手品でもない限り起こりえない。鳥類は卵から生まれるのだ。進化のどの時点を「鶏」と呼ぶかだけの違いだ。

複雑な物事を、無限定に整理しようとすると、思考のループにはまることがある。その時、前提条件を丁寧に精査せず、試行することをあきらめたとき、しばしば、「鶏と卵」という言葉に逃げる人がいる
読者の皆様の周りにも、そういう方はいないだろうか?

本題:戦略が組織に従うのか?組織が戦略に従うのか?

さて、

何の話がしたいかというと、経営学で似たような議論がされることがある。

「戦略が組織に従うのか?組織が戦略に従うのか?」

という問いである。

詳しい歴史的背景の解説は下記参考図書にお任せするが、著名経営学者たちも長年議論してきた論点であり、絶対的な答えがあるわけではないとの理解である。

経営戦略にかかわったり、ご自身で会社を経営されている方ならば、一度はこの問題にぶち当たったことがあるだろう。
だが、これは組織を「家庭」と置き換えてみたらどうだろう?どなたでも考えやすいものになるのではないだろうか?

少しこの問いに隠されたトリックを考えてみていただきたい。



問いに対する答え(tarakoの場合)

tarakoの解釈だが、この問いには「組織」がしっかりと定義されていない点にトリックがある。

戦略は組織文化 (Culture) に従い、組織構造 (Structure)は戦略に従う

というのが、tarakoなりの答えである。

この整理ができていると、戦略と組織文化・構造の関係性がくっきりと見えてくる。
戦略コンサルを受けようとしている学生や、経営企画などの職種の方は覚えておいて損はないフレームだ。

「組織」を「家庭」に置き換えた場合であっても、同じである。
それぞれの家庭に特有のCultureがあり、Cultureに従って「どういう家庭になるか」とか「家族で何を成し遂げるか」といった戦略が生まれ、その戦略に基づいて最適な家族構成(Structure [独身含む])が作られる。
という理論は成り立つだろう。

もちろん「そもそも、家庭に「戦略」とか必要ない」という考えもあるだろうし、tarakoもそっち派である。
ただ、戦略的に家庭をマネジメントしたいという場合、「理論的には成り立つ」というだけの話だ。

最後に

話はそれたが、戦略は組織文化 (Culture) に従い、組織構造 (Structure)は戦略に従うということはイメージしていただけただろうか?

また、大切な点は「鶏と卵」というセリフを聞いたら、

どこかに定義の欺瞞(トリック)がある

という風に考える癖を持っておくことをお勧めする。


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